中国人から見た日本 「日本は、理想的な社会主義の国です」

 

はじめの一言

「鋼鉄すなわち鉄製品だけではなく、木製品でさえもやはり同じように清潔に手入れをしてある。日本の職人たちは、全般的に見て、長い人は、毎日一時間余りを自分の道具の手入れのために費やしていると言っても差支えない
(フィッセル 江戸時代)」
「日本絶賛語録 小学館」

 

 

今回の内容

・社会主義の国って、どんな国?
・社会主義の国って日本のような国です
・中国の格差社会
・社会主義国家の「つくり方」

 

・社会主義の国って、どんな国?

前回までに、インド人とインドネシア人から見た日本を紹介した。

いろいろな言葉や民族があるインドやインドネシアの人たちからすると、日本はどこに行っても「同じ」に見えるらしい。

日本のいろいろなところに旅行に行っても、そこには同じ肌や髪の色をした日本人ばかりがいる。
どこでも日本語は通じるし、人々が着ている服や建物もほとんど変わらない。

日本には、こんな「同質性の高さ」という特徴がある。

 

他の外国人に「日本はどんな国だと思う?」と聞くと、彼らは「経済の格差が小さくて平等な国」ということもよく言う。
日本には「お金持ちと貧しい人の差が小さい平等な国」という特徴もある。

今回の記事では、中国人の目から見た「平等な国・日本」を紹介したい。
日本国内では「格差が拡大している」とよく言われているけれど、外国人の目にうつる日本はそうではない。

 

西安(昔の長安)
遣唐使がいた都市

 

中学や高校で、「中国は社会主義の国です」と習った。

「社会主義」というのは教科書で読んだことがあるけど、具体的にはよく分からない。

「デジタル大辞泉」には次のように書いてある。

1 生産手段の社会的共有・管理によって平等な社会を実現しようとする思想・運動。空想的社会主義・共産主義・社会民主主義など。

2 マルクス主義で、資本主義から共産主義へと続く第一段階としての社会体制。各人は能力に応じて働き、働きに応じて分配を受けるとされる。1917年のロシア革命により、1922年に世界初の社会主義国家としてソビエト社会主義共和国連邦が成立したが、硬直化した官僚体制への不満などから1991年に崩壊した。

「デジタル大辞泉」

 

この説明を読んで「なるほど。分かったよ」という人はすごい。

社会主義というのが具体的にどんな考え方なのかはよく分からない。
けれどとにかく、中国は日本やアメリカのような資本主義を否定して、社会主義の国を目指していたことは間違いない。

 

IMG_8155[1]

上に「資本制度」と書いてある。
現代の中国は、この資本制度(資本主義)を否定して社会主義の国を理想としている。少なくとも建前では。
画像は、「中国の歴史(中学校歴史教科書) 明石書店」から。

 

社会主義の国とはどんな国なのか?
このことは、社会主義の国で生まれ育った人に聞くのが一番わかりやすいだろう。

ということで、日本の大学に通う中国人に「社会主義の国ってどんな国?」と聞いてみた。
するとこんなことを言う。

「日本のような国ですよ」

は?
日本は資本主義の国ですが?

 

 

・社会主義の国って、つまり日本のような国のことです

「私が中国の学校で習った『社会主義』っていうのは、簡単にいえば、だれもが平等でいられる社会のことです。日本を見てください。だれが金持ちでだれが貧しいか分からないじゃないですか。中国はこういう国をつくりたかったんですよ」

ボクは中国に住んだことはないけど、旅行で何回も行ったことはある。
だから「地方の農村と上海や北京といった大都市との格差はものすごい!」ということは、いろいろなものを見たり聞いたりして知ってはいた。

 

上海には仕事がない地方出身の中国人がよく働きに来ている。
でも地方出身の中国人は、上海市民になることができない。
日本でいう住民票を取ることができないという。

そうした中国人は、上海市民ではないから病院で診察してもらおうと思っても保険がきかない。
保険がきかなかったら、医療費はとんでもなく高額になってしまう。
だからそうした貧しい人たちは、病気やけがをしても現実的には病院には行くことはできないという。

 

上海の夜景

 

中国を旅行中、中国人の日本語ガイドからこんな質問をされたことがある。

「日本では、簡単に東京の人間になることができるのですか?」

「もちろんです。役所に行って申請すれば、だれでもすぐ東京都民になることができます」

「えっ?そうなんですか。すごいですね」

日本人のボクの感覚からしたら、このことの何がすごいのかがよく分からない。
今の中国では、地方出身の中国人が大都市の住民になることはほぼ不可能だという。

 

上海のガイドからは、その人が地下鉄で見たこんな話も聞いた。
そのガイドが地下鉄に乗っていたとき、「おまえのような地方の人間が上海の地下鉄に乗るな!」と上海市民が地方出身の人に言って、地下鉄の中でケンカが始まったという。

上海に住んでいる中国人からしたら、上海市民か地方出身の中国人かは、見た目ですぐ分かるという。

 

日本ではこんなことはない。
東京の街を歩いている人を見て、だれが東京出身か地方出身かなんて見た目では分からない。
みんな同じような服や化粧をしているから。

 

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上海の地下鉄

 

・中国の格差社会

さきほどの中国人の友人の話を続ける。

「この前も東京から静岡まで電車で来ましたけど、その途中で貧しい人が住む地区なんてありませんでした。どこにも同じようなビルや住宅街がありましたよ。中国ではこんなことはないですね。都市と農村の差は本当にすごいんです。見たらすぐ分かりますよ」

それはボクも分かる。
中国では、農村と都市部の差は一目瞭然でハッキリと分かる。

いちもく‐りょうぜん【一目瞭然】

ひと目見ただけではっきりとわかるさま。

デジタル大辞泉の解説

 

「だから、日本は理想的な社会主義の国なんですよ」

その中国人は真面目な顔で言う。

 

001006

中国の農村

 

日本の場合、資本主義をつき進んでいたら格差の小さい平等な国になっていった。
今では中国人ですら「理想的」というぐらいの社会主義の国だ。

「社会主義って何だろう?」
長い間そんな疑問をもっていたけど、まさか日本のような国だったとは気がつかなかった。
まさに「灯台下暗し」。

 

 

たまたま今日(2016年6月2日)、Record chinaのこんな記事を見つけた。
この記事から、中国人の考え方や中国社会の様子が分かると思う。

これが日本の貧困層の生活だ!=中国ネット「日本の貧困層は素養があるんだな」「ホームレスですら民度が高すぎ」

 

これは日本の「貧困層」の生活について書いた記事。
日本のシングルマザーの生活を伝えたあと、さらにもっと悲惨ひさんな例として、ホームレスの生活の実態を写真で紹介している。

その日本のホームレスの生活を知った中国人の反応がこんな感じ。

これに対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

「日本の貧困層は素養があるんだな」
「ホームレスですらあんなにレベルが高いなんて何も言えない」
「ホームレスですらあんなに清潔で整っているのか。民度が高すぎだろ」

「このような状況に置かれてもできる限り清潔で整理整頓しており、人に迷惑をかけないようにしている」
「日本に行って驚くのは、ホームレスがいることではなく、ホームレスがとても清潔できちんとしており、本を読むことだ!」
「中国の貧困層の生活を紹介しろよ」

 

中国の正月

 

・社会主義国家の「つくり方」

中国の歴史教科書には、中国の子どもが歴史を学ぶ目的が書いてある。

私たちは今、社会主義の祖国の大地で幸せな生活を送っている。

「中学校歴史教科書 (明石書店)」

 

国民が幸せであるかどうかを国家が決めているところが中国らしい。
これに続いてこうある。

この社会主義の祖国はどのようにしてできたのだろうか。

「中学校歴史教科書 (明石書店)」

 

教えましょうか?
社会主義の国は、資本主義をつき進むことによってできるんですよ!

 

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。