スペインのアルマダ(無敵艦隊)。アメリカやイギリスでの使い方


 

イギリスのBBC(日本でいうNHK)で、こんな記事を見つけた。

North Korea tension: US ‘armada’ was not sailing to Korean peninsula

 

この記事は「アメリカの空母カールビンソンは、朝鮮半島に向かっていなかった」というもの。
記事の内容よりも、このタイトルの「armada(アルマダ)」という言葉に注意を引かれた。

「アルマダ」って、世界史でてくるスペインの艦隊のことじゃないか?
このスペインのアルマダは、「無敵艦隊」ともよばれている。

サッカーが好きな人なら聞いたことがあると思う。
サッカーのスペイン代表チームは、よく「無敵艦隊」とよばれているから。

 

(サッカースペイン代表チームについて)日本では無敵艦隊の愛称で知られる

(ウィキペディア)

 

「無敵艦隊」は、イギリスを撃破するためにスペインのフェリペ2世がおくった「アルマダ」という艦隊に由来する。

この記事では「アルマダ」について書いていくから、BBCの記事の内容を知りたい人はリンク先の記事を読んでほしい。

 

アメリカ軍の「アルマダ(無敵艦隊)」。
画像は上の記事から。

 

BBCの記事によると、アメリカのトランプ大統領が米軍の空母を「armada(アルマダ)」とよんだらしい。

Last week President Trump said an “armada” was being sent.

 

そしてBBCは、この「アルマダ」という言葉を記事のタイトルに選んだ。

ボクは世界史を習ったから、アルマダという言葉は知っていた。
でも、外国人がこの言葉をどのように使っているのかまでは知らなかった。

アルマダは「世界史の用語」だと思っていたけど、アメリカやイギリスでは比喩ひゆとして一般的に使われているらしい。

比喩

文学的な表現において,心象 imageを利用して,説明,記述をわかりやすくし,強調や誇張の効果をあげるために,類似した例や形容で表現すること。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

 

 

 

アルマダという言葉は、アメリカやイギリスで日常的に使われているのだろうか?

そんな疑問がうかんだから、アメリカに住んでいる友人に聞いてみた。
彼女はニューヨークにいる20代のアメリカ人。

するとこんな返事がきた。

Armada is a current word, but yes, you are right. They didn’t use it correctly. I think they are just being dramatic to draw attention to the news story.

 

ということで、アルマダという言葉今でも広く使われているらしい。
決して世界史の中だけの言葉ではないようだ。

BBCはアルマダという言葉を比喩として「ドラマチック」に使うことで、読者の注意を引こうとしているらしい。
まさにオレやんけ。

 

イースター・エッグ

復活祭(イースター)の休日もしくは春を祝うための、特別に飾り付けられた鶏卵である。

(ウィキペディア)

 

 

イギリスの首都ロンドン
画像は、下のナイスなブログから。

ロンドンの観光スポット!セント・ポール大聖堂、シャード、ロンドン塔、タワーブリッジ、バッキンガムの衛兵交代式

 

さきほども書いたけど、アルマダという言葉はもともとスペインの艦隊をさしていた。

16世紀、スペインはネーデルランド(オランダ)と戦っていた。
その時スペインは、イギリスとも戦うことを決める。

フェリペ2世はイギリスへの侵攻する決意を固めた。
それはオランダ人反徒たちへのエリザベス1世女王の後押しに直面し、またアメリカ大陸のスペイン領に加えられるイギリス艦隊の攻撃に業をにやし、そしてさらに女王メアリースチュアートの処刑に憤激したからであった

(ヨーロッパの歴史 東京書籍)

 

「女王メアリースチュアート(メアリ1世)」というのは、スペイン国王フェリペ2世の妻だった人。

愛する奥さんを処刑されたら、ダンナとしては黙っていられない。

これだけが理由ではないけど、とにかくスペインはイギリスとの戦争を決意する。
そしてイギリス軍をたたきつぶすために、アルマダという大艦隊をおくった。
これは「無敵艦隊」ともよばれている。

 

「無敵艦隊」といっても、このときはイギリスに負けている。
それも、惨敗ざんぱい

1588年、無敵艦隊(アルマダ)はスペイン軍部隊を載せてイギリスへと出撃したが、英仏海峡でイギリス艦隊の攻撃にあい、さらに嵐にも遭遇して壊滅的打撃を受けた。

(ヨーロッパの歴史 東京書籍)

 

 

 

 

 

アルマダの海戦でイギリスにコテンパンにやられるまでは、スペインのアルマダはすごかった。

とくにレパントの海戦での勝利は歴史にその名をきざみこみ、今の日本の高校生も学んでいる。

レパントの海戦

1571オスマン艦隊がスペイン・ヴェネツィア・ローマ教皇などの連合艦隊に敗れた海戦。レパントはギリシアの町。オスマン艦隊は翌年に再建されたが、この勝利はカトリック教徒に大きな勇気と希望をもたらした

(世界史用語集 山川出版)

 

トルコ艦隊を打ち破り、オスマン帝国の不敗神話に終止符を打った

(ヨーロッパの歴史 東京書籍)

 

 

負けたら「無敵」じゃないじゃん。

 

おまけ

友人のアメリカ人にアルマダのことをメールで聞いたけど、彼女にとってアルマダなんてどうでもいいことらしい。
それより、トランプ大統領だ。
メールでこんな言葉を送ってきた。

Dont take any words Trump says literally. Hes an idiot.
I’m pretty sure Trump is going to start a war.

(意訳)

トランプの言葉を真に受けないで。ヤツはバカなんだから。
トランプは絶対に戦争を始めると思う。

 

 

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投稿者: kokontouzai

今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。

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