バックパッカーはまだインド人を知らない。日本人以上の紳士もいる。

 

荷物を背負って世界を旅するバックパッカーの間で、「世界3大うざい国」と悪名高い国がある。

それがインド・エジプト・モロッコの3国。

ボクはモロッコに行ったことがないから分からないけど、インド人とエジプト人なら「たしかに」と納得してしまう。
インドとエジプトを旅行している時、彼らのしつこさや強引には本当にまいった。

 

街を歩いていると、すぐに客引きが横にピタッとくっついてきて、ツバがかかるような勢いで話しかける。
「何を探しているんだ?」
「どこに行くんだ?」
こっちが無視していると、「なんで黙っているんだ?」と怒り出すヤツもいた。

それでも無視していると、腕をつかまれてまれて引き止められたこともある。
客引きに白いTシャツをつかまれた時には、その部分が黒くなってしまった。
あれには驚いた。

 

「おい、無視するな!」と怒るけど、こちらの都合は一切無視する。
とにかく自分のペースで進めようとするのが、「うざい国」と言われる理由だ。

インドで出会った日本人の旅行者と話をしていると、「どんなにヒドイ目にあったか?」「どれだけボったくられのか?」という被害報告になっていたこともある。

 

 

でもそれは、バックパッカーが出会うインド人の話。

日本で出会うインド人で、「うざい」と思った人は一人もいない。

おごってもらったことはあっても、ぼられたことはない。
彼らはお金に細かいところがなくて、気前がいい。
ドライブに行ってガソリン代800円を請求すると、1000円札を出してこう言うインド人もいた。

「お釣りはいらない。君は車を運転してくれたから。200円では少なくて申し訳ないよ」

日本で知り合いになるインド人は英語を話すのは当たり前で、時間を守るし「ありがとう」や「すみません」もよく言う。
しつこさや強引なところがない。
まったく、うざくない。

ふつうの日本人よりも紳士的だ。

 

 

バックパッカーが旅行で出会うインド人は、ゲストハウスやレストランにいるインド人や客引きのインドが多い。
そうしたインド人は、日本で働いているエリート層のインド人とは違う。

同じインドにいるインド人でも、その人がインド社会のどの階層にいるかで考え方や行動が大きく変わってくる。

 

以前、友人のインド人にこんなことを聞いてみた。

「インドの列車で出会ったインド人から食べ物や飲み物をすすめられたら、断ったほうがいい?受け取ってもいいの?」」

彼の答えがこれ。

「それは、どの車両にいるかによるね。エアコンが付いてる車両のインド人からすすめられたのなら、もらっても大丈夫。でも、安い車両にいる人からそう言われたら、断ったほうがいいだろうね」

インドでは、エアコン付きの高い車両にいるインド人と安い車両にいるインド人とでは、いろいろな違いがある。
高い料金を出しているインド人は、教育レベル・年収・マナーやモラルも高いと考えていい。
だから「彼らなら信頼しても大丈夫だろう」と言う。

安い運賃で乗っているインド人はそうではない。
信用できるかどうか、しっかり見極める必要があると言う。
もちろんこれは一般的な傾向で、例外もある。

 

シク教徒のインド人。
彼の言動は紳士的だった。

 

「金持ちほどモラルが高いくて、信用できる人が多い」ということには、日本人の心情的に抵抗があるかもしれない。
でもインド人がその話していた時、その場にいたフランス人もインド人の話に同意していた。
海外では常識的な考えだと思う。

信用してはいけない人間を信用するとイタイ目にあう。

インドを旅行していて、そんな話を何回も聞いた。
列車で会ったインド人にすすめられた食べ物に睡眠薬が入っていて、気がついたらすべてのものを盗られて駅で寝ていた。
そんなことが実際にあった。
今でもあるだろう。

 

 

日本人のバックパッカーは、インド人をよく「うざい」と言う。
それは間違ってはいない。
ボクもインドを旅行していた時はそう思っていた。

でもそれはインド人のほんの一部。
「バックパッカーが旅行で出会うインド人」というだけでしかない。

エリート層のインド人をバックパッカーは知らない。
でもそれは当たり前で、バックパッカーが貧乏旅行をしていたら、そうしたインド人と知り合うことはまずないから。

もしそうした層のインド人を知っていたら、「インド人はうざい」という一面的な表現はしない。

 

インドは広大な国で、インド人はいろいろな層に分かれている。

本当にしつこくて強引なインド人がいれば、うざい要素がまったくない「どこから見ても紳士」というインド人もいる。

日本人のバックパッカーが言う「インド人ってのは~」というのは、「中にはそういうインド人もいる」と受け取ったほうがいい。
インド人全体のことではないから。

 

もし自分がインド旅行に行くのなら、そうしたインド人をイメージしておけばいい。
旅行先で出会うインド人は、先輩のバックパッカーが言うインド人と変わらない。
そうしたインド人はエリート層にいるインド人とは違う。
もし信用するなら、じゅうぶん注意したほうがいい。

 

そうではなくて、日本にいて有名企業に勤めているインド人に出会うなら、バックパッカーが言う「うざいインド人」をイメージしてはいけない。
彼らのほとんどは、ふつうの日本人以上に紳士的で、バックパッカーの知らないインド人だから。
そうしたインド人に「うざい」という先入観をもって接するのは失礼。

 

 

バックパッカーが「インド人はうざい!」と言うのは、それ以外のインド人を知らないから当たり前。
くり返しになるけど、ボクもそう思っていた。

でも最近、あるバックパッカーの旅行ブログで「ウザインド菌」と書いてあるのを見た。
これは言いすぎ。
人間に対する差別でしかない。
インド人のことを知らない、ということ以前の問題。

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。