日本人とインド人。バックパッカーは蔑視し、天皇は感謝した。

 

「インドは、『れる・られるの国』ですね」

インドを旅行中に知り合った日本人のバックパッカーが、インドをそう表現していた。

彼はインドで、何回も「れる・られる」という経験をする。
インド人からボったくられたり、だまされたり。

彼のインド旅はそんな受け身の連続だった。
そんな防戦一方の経験から、そんな言葉を思いついたという。

その気持ちは分かる。
インド人にはボクも何度もだまされたし、ボったくられたから。

 

バックパッカーが旅行で出会うインド人には、強引でしつこい人間が多い。
それで今では、「世界3大うざい国」のひとつにインドがあげられている。

ただバックパッカーの旅行ブログを見ていうると、「いやいや、それは言い過ぎだろ!」と言いたくなるようなものがけっこうある。

たとえばこんなもの。

インド人はよくウザいって言われますよね?
そしてインド人の上手い扱い方を身に付けました。

人間が人間に対して「扱う」という表現を使う時は、どんな時だろう?
植民地として支配している側の人間が、現地の人間に対して「扱う」という言葉を使っているのを見た記憶がある。
「扱う」とは物に対する表現で、相手を対等な人間だと考えていたら出てこない言葉だ。

 

別の旅行ブログには、こんなヒドイ言葉があった。

ダメだ。インド人ダメだ。なぜならインド人だからだ。もうなんで神はこんなのをお創りになったんだ。悪ふざけがすぎるだろう。
嫌がられて笑ってんじゃねぇぞこのクソ虫!!!

失せろカス!!!!!!!

満足したのか、ボトルを返して帰っていくウザインディアン。

「インド人は虫である」
「神がつくるべきではなかった」

ヒトラーがユダヤ人に対して言いそうな言葉だ。

 

 

バックパッカーと旅行話をしている時に、インド人に対してヒドイ言葉を使っているのを聞いたことはある。
でもそれは酒の席での話。

インド人に対する蔑視や差別意識のこもった言葉をブログに書いて、公開することとはわけが違う。
最近はそういうブログが多いように思う。
特にインド人はヒドイ言い方をされるから、気の毒になる時がある。

そこでインドやインド人の名誉のために、今回は、上の2人のバックパッカーとはまったく違う見方をしていた日本人を紹介したい。

天皇陛下は、そんなバックパッカーとは正反対のことを述べられた。

 

 

天皇陛下はインドの人たちに対して、「心からの感謝」をしめされている。

日本では毎年8月になると、首相をはじめ国会議員が広島と長崎の原爆の犠牲者を追悼ついとうしている。
日本の議員なら当然のこと。

でもそれは日本だけではない。
インドでも毎年、国会議員が原爆犠牲者のために黙とうをおこなっている。
こんなことをしているのは、世界で日本とインドだけだ。

2017年にもおこなわれた。
産経新聞の記事にこう書いてある。

インド下院は4日、広島と長崎に落とされた原爆の犠牲者を追悼するため、国会で恒例の議員による黙祷(もくとう)を行った。平松賢司駐印大使らが見守った。日本大使館によれば、黙祷は両国友好の象徴として、30年以上ほぼ毎年、行われている。

インド下院、原爆犠牲者に黙祷

平成25年に天皇陛下がインドをご訪問された際にも、このことに触れてこう述べられた。
宮内庁のホームページから。

貴国議会が年ごとの8月,我が国の原爆犠牲者に対し追悼の意を表してくださることに対し,国を代表し,とりわけ犠牲者の遺族の心を酌み,心から感謝の意を表します。

天皇皇后両陛下 インドご訪問時のおことば

 

インドはとても親日国な国だ。
昭和天皇のために、インドは3日間、喪に服している。

昭和天皇が崩御された時に、インドは国を挙げて3日間喪に服しました。他国の国家元首の他界に3日間も喪に服するような国家などざらにあるものではありません。

インドは歴史的親日国

日本以外の国で、昭和天皇のために喪に服した国はインドとキューバだけだろう。

 

 

同じ日本人でも、天皇陛下とインドを旅行するバックパッカーとはまったく違う。

比較することなんてできるわけがない。
だから、「天皇陛下がこう言っているに、バックパッカーは・・・」と言うつもりもない。

でも、こんな蔑視や差別的な表現はもうなくしたほうがいい。

「インド人の上手い扱い方を身に付けました」
「嫌がられて笑ってんじゃねぇぞこのクソ虫!!!失せろカス!!!!!!!」

この言葉は明らかに不適切。
自分のブログの品位を下げるだけしかない。
それにこんなことを書いていて、日本とインドに良い影響があるはずもない。

 

インドを旅行していて、強引でしつこいインド人と会ったら、「ウザイ!」と思うのは当然だとは思う。
でも、それだけがインド人ではない。

毎年原爆の犠牲者に黙とうしている国は、日本をのぞけば世界でインドしかない。
そのことに対して、天皇陛下は心から感謝の意を表明されている。

このことは頭のどこかに入れておいたほうがいい。
インドやインド人を一方的に悪者にして物を書いていると、いつか自分に返ってくる。

 

 

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インド 目次 ①

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。