日本と韓国の始まり、皇紀と檀紀(檀君紀元)を知ってますか?

 

はじめの一言

「彼らは不信を抱いてあつかましく振舞うことは一度もなく、ときには道案内のために、世話好きであるが控え目な態度でかなりの道のりをついて来たり、あるいは子供たちにそれを命じたりした。(オイレンブルク使節団 幕末)」
「逝き日の面影 平凡社」

 

 

前回、「檀君(だんくん)」という人物を紹介した。
この人は朝鮮の最初の王で、最初のすべての韓国人のご先祖様にもなる。

韓国の旅行情報サイト「ソウルナビ」ではこう説明している。

檀君は韓民族の始祖として奉られている古朝鮮(檀君朝鮮)最初の王。
韓国人からは「檀君ハラボジ(おじいさん)」という愛称で呼ばれて愛され、親しまれています。

天帝である桓因(ファンイン)の孫である桓雄(ファンウン)の息子。
桓雄が空から人間の世界に降り、熊が人に変身した熊女と結婚、二人の間にできた息子が檀君とする神話があります。紀元前2333年、阿斯達(アサダル)に首都を置き、古朝鮮を開国、韓民族の始祖になりました。

ソウルナビ

「檀君ハラボジ(おじいさん)」

 

前回の記事でも書いたけど、実際に檀君がいたのかは分かっていない。
あくまで、「熊が人に変身した熊女と結婚した」という神話の人物。

でも韓国には、檀君が王になった年から始まる「檀君紀元(だんくんきげん)」というものがある。
「檀紀(だんき)」とも呼ばれる。

檀君の即位年は、紀元前2333年とすることが現代韓国では一般的になっており、かつてこれを元年とする檀君紀元が1961年まで公式に用いられていた。

(ウィキペディア)

韓国のソウルで見かけた「檀紀」
檀紀4293年は1960年のこと。

 

この檀紀は一時期、韓国の新聞でも使われていた。

と、過去のことだと思っていたら、今でもこれが使われているらしい。
韓国に住んでいる日本人のブログにこうある。

私が学生だった80年代には、一般の新聞に「檀紀」を併記していました。
19ーー年(檀紀43‐‐年)のように。

と思ったら、今も書いてますね。手元にある朝鮮日報は
西暦の上に、단기【檀紀】4348년 と書いています。

檀紀4348年 開天節

 

・皇紀

この韓国の檀紀は、日本なら「皇紀」に当たる。

日本人だったら、この皇紀のことは知っておかなきゃ!

日本の初代天皇とされる神武天皇の即位は、紀元前660年1月1日 (旧暦)。
この年から皇紀が始まった。
現在の日本ではなかなか見かけることないけど、祝日の「建国記念日」はこの皇紀に由来している。

これは浜松市にある神社。
これが皇紀。

 

意外なところでこの皇紀が使われている。
CIA(アメリカ中央情報局)のサイトには、この年から日本が始まるという説明がある。

CIA(アメリカ中央情報局)のウェブサイトにある『ザ・ワールド・ファクトブック』(The World Factbook)のうち、「独立」(Independence)の項目では、日本国憲法の施行日1947年5月3日(3 May 1947)と、大日本帝国憲法の施行日1890年11月29日(29 November 1890)が独立日として記されているが、同時に、神武天皇に基づく紀元前660年(660 B.C.)が伝承的日付(traditional date)として併記されている。

(ウィキペディア)

紀元前660年の神武天皇が即位を「日本の始まり」とすることで、日本は「世界で一番古い国」とも言われている。

「天皇」という文字は、7世紀の文献に登場している。

そして、現在にいたるまで、日本の天皇家は変わっていない。
だから「断続していない」ということであれば、日本が「世界で一番歴史がある国」ということはできる。

 

 

また、太平洋戦争中で使われた日本の戦闘機「ゼロ戦」の「ゼロ」は、この皇紀と関係がある。

航空機を例に取ると、「ゼロ戦」の通称で知られる大日本帝国海軍の「零式艦上戦闘機」は、皇紀2600年(西暦1940年)に採用されたことを示す名称である。

(ウィキペディア)

さらに、インドネシアの独立記念日でも皇紀が使われている。

 

ジャカルタにある独立宣言文。
見にくいけど。右下に「05」と書いてある。
「皇紀2605年」のこと。

「17/8/05」

・これは、ジャカルタの独立記念塔に収められたインドネシア独立宣言書の日付である。「05年8月17日」を意味する。
05年とは、日本紀元(皇紀)2605年のことだ。昭和20年、西暦1945年である。

・スカルノらが、強制されていないのに、敗戦直後の日本の紀元を独立宣言書に用いた意味は重い。西暦は植民地支配への反発から避けた

・首相がカリバタ英雄墓地に詣でたことは、日本人がアジア独立に貢献したことを、言葉でなく行動で伝える機会だったが、日本ではほとんど報じられなかった。

「日本紀元2605年」インドネシア独立宣言書が西暦を使わなかった理由

001126

 

オランダに植民地支配されていたインドネシアは、独立の日付けに西暦を使いたくなかったらしい。
それでを日本の皇紀を選んだという。

 

おまけ

日本と同じように、韓国にも「建国記念日」がある。
それが、10月3日の開天節(ケチョンジョル)という日。
この日も檀君の神話にもとづいている。

10月3日の開天節(ケチョンジョル)は、檀君(タングン)神話に基づく韓国の建国記念日です。朝鮮民族の始祖とされている伝説上の人物、檀君が古朝鮮を建国したことを記念する日として1949年に制定されました。

朝鮮民族の歴史的出発点

 

今回の復習

・韓国で「韓民族の始祖」とされる伝説の王はだれ?
・日本の初代天皇とされる神武天皇の即位から始まる年号はなに?
・神武天皇の即位にもとづいてつくられた祝日はなに?

 

答え

・檀君
・皇紀
・建国記念日

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

今まで、東南アジア、中東、西アフリカなど27の国・地域に旅をしてきました。以前、中学生に歴史を教えていた経験もあります。 また、日本にいる外国人の友人も多いので、彼らの目から見た日本も知っています。 そうした経験をいかして、日本や世界の歴史・文化・宗教などをテーマに、「読んでタメになる」ブログを目指しています。