韓国と旭日旗②フランス選手「戦争ではなく、日本人への敬意」

 

前回、韓国でおこなわれているユニーク企画「戦犯旗(旭日旗)退治キャンペーン」のことを書いた。
反日活動家で大学教授でもある徐 敬徳(ソ・ギョンドク)氏が、全力でこのキャンペーンをしている。

そのあと、世界的なフランス人レーサーのヨハン・ザルコ選手を紹介した。
ヨハン選手のヘルメットには旭日旗が描かれている。

 

戦犯旗退治キャンペーンをしているような人たちが、この「ライジングサン・ヘルメット」を許すわけがない。

j-castニュースの記事(2018/4/16)では、韓国人の抗議について書いてある。

韓国のニュースサイト「Insight」は18年4月15日、「レースに対する韓国人からの批判」と題した記事を配信。MotoGPの商標権を所持する会社に抗議文を送ったネットユーザーを紹介している。

フランス人選手が「旭日旗」使う理由 MotoGP新鋭、ヘルメットに描く

 

「旭日旗退治キャンペーン」に直接参加していなくても、その考え方を支持する韓国人はとても多い。
この報道が呼び水となって、もっとたくさんの抗議が寄せられたと思う。

そんなキャンペーンをしないで、「プラスチックごみ退治キャンペーン」とかやったらいいのに。
韓国人のエネルギーは「すごい」の一言だけど、それが向けられる方向は「ひどい」の一言だ。

 

 

こんな抗議にも負けず、ヨハン選手はいまも「旭日旗ヘルメット」をかぶり続けている。
これは9月23日のツイート。

 

フランス人のヨハン選手がなんでヘルメットをこのデザインにしたのか?

これには、日本人ライダーに対するヨハン選手の敬意が込められていた。
ダンロップのホームページにある記事で、ヨハン選手がこう話している。

彼ら日本人ライダーへ尊敬を表して、ライジングサンのデザインをヘルメットにつけた。すごく気に入っているんだ。上田の時代を思い出すね。ライジングサンのデザインは、戦争の悪いイメージがあるという人もいるけど、それとは意味が違うんだ

ライジングサンのヘルメットは、日本人ライダーへの敬意を表しているんだ

 

旭日旗は戦争ではなく、日本人ライダーへの尊敬をあらわしている。
そんな気持ちを持ちながら、ヨハン選手はレースを戦っている。
日本人として、そういうフランス人がいることは知っておいていい。

 

 

前回にも書いたけど、いま韓国では、海上自衛隊がかかげる旭日旗が大問題になっている。

前回も書いたけど、韓国人の感覚では、旭日旗をかかげると二等国になる。

 

今月10日から済州島で行われる国際観艦式で、韓国側は「戦犯旗」である旭日旗をかかげないよう日本に要請した。

「いやいや、それはダメでしょ。海上自衛隊は旭日旗をかかげるでしょ」と楽観的に考えていたけど、朝鮮日報の記事(2018/09/30)によると、韓国側は日本が韓国の要求にしたがうと考えている。

韓国軍の関係者は「ほとんどは(韓国側の)要求に応じると思う。日本の艦艇も旭日旗を掲げて済州に入港しても海上パレードの際は(旭日旗を)降ろすと期待している」と述べた。

旭日旗掲揚問題 「日本側と引き続き協議」=韓国海軍

 

いやいやいや、それはあり得ないでしょ。
海上自衛隊は国内法と国際法にしたがって、数十年前から旭日旗をかかげてきた。
韓国側の要求にほとんど応じるって、どういうことだ?

「永遠の二等国」と言われるのがそんなにイヤか?

 

それを降ろしても一等国にはなれない。

 

韓国人の抗議があっても、「戦争の悪いイメージがあるという人もいるけど、それとは意味が違うんだ」と言うフランス人がいる。

「日本人ライダーへ尊敬を表している」
「すごく気に入っているんだ」

そんな思いを持ち続けているフランス選手がいるのに、日本が旭日旗を降ろしてどうするのか。
日本は法にもとづいて行動すればいい。
「日本側と引き続き協議」というのを知ると、不安になってくる。

 

ハンギョレ新聞の社説「真に平和・共存を望むなら旭日旗降ろすべき」に、日本国民は大反発なんだけど。

 

旭日旗は意外なところで見ることができる。
じつは在日米軍も旭日旗のデザインを採用しているのだ。
アメリカ海軍佐世保基地のマークはこんな感じ。

 

「旭日旗退治キャンペーン」の徐教授はアメリカ軍にも抗議しなきゃ。

 

沖縄の米軍基地にいるアメリカ兵はこれ(栓抜き?)を持っていた。
在日米軍にとって旭日旗は「日本人への尊敬」ではなくて、友情を表しているらしい。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。