「韓国は中国の一部だった」の理由。高麗は元の支配下にあったから。

 

アメリカを訪れた中国の習近平国家主席が、トランプ大統領にこう伝えたという。

「韓国は中国の一部だった(Korea actually used to be a part of China)」

この一言で韓国は大騒ぎ。

「中国人は韓国に対して、こんな屈辱的な見方をしている!」
「中国とアメリカのトップがこんな認識を共有した!」

 

韓国人は、「韓国はずっと中国から独立した国だった」と考えている。
だから韓国人はこの言葉には怒った。

4月20日付の中央日報は社説でこんな驚きや不快感をあらわしている。

耳を疑うほど衝撃的だ。

呆然としてにわかには信じられないほどだ。

これは韓民族のアイデンティティを脅かす重大かつ深刻な挑戦だ。

韓国を中国の付属品程度に認識する傾向が生まれた。

習近平主席はその危険な歴史観について釈明せよ

「この言葉はどういうことなんだ?」と怒る韓国に対して、中国は冷静というか、そっけない。
中国外交部の報道官は「韓国の人たちは心配する必要がない」と言っただけ。
結局、習主席の言葉を否定も肯定もしないではぐらかせている。

これが日本相手だったら、韓国は「反日祭り」になったはず。

 

朝鮮戦争での韓国軍の兵士
韓国では教科書にのるほど、とても有名な像

 

個人的には、「韓国は中国の一部だった」というのは言いすぎだと思う。

でもこんな考え方をしているのは習国家主席だけはない。
今までに、そんなことを言った中国人に何人も会ったことがある。
「韓国は中国の一部だった」ということは事実ではないとしても、こんな考え方が中国にあることは間違いない。

 

「なんで中国人は、韓国を中国の一部(属国)だったと考えるのか?」

その理由を何人かの中国人に聞いてみたことがある。
答えは人によって違うけれど、中には「韓国はげんの支配下にあったから」と言っていた人がいた。

今回はこのことを書いていきたいと思う。
これは日本にも関係があることだから。

 

「三国志」で出てきそうな中国の武器。
洛陽で。

 

「韓国はげんの支配下にあった」ということは、日本にとっても他人事(自分には関係がないこと)ではない。
日本もそうなる可能性が高かったのだから。

それが中学校で習った「元寇げんこう」というできごと。

元はモンゴル人が建てた国。
13世紀の鎌倉時代に、元の軍が日本に攻めてきた。
それが文永の役(1274年)と弘安の役(1281)というできごと。

このとき日本は、鎌倉の御家人の戦いや神風などで元軍の侵攻をふせぎ、国を守ることができた。

でも、日本より先に元から攻撃を受けた高麗はそうではない。
残念ながら高麗は国を守ることができなかった。

 

 

韓国(朝鮮半島)は中国と陸続きという地理的・歴史的な宿命がある。

「中国に近い」ということには、メリットもデメリットもある。
日本より先に、中国の進んだ技術や文化を取り入れることができた。
でも、中国に攻め込まれやすいというデメリットをいつもかかえていた。

高麗もそのひとつ。

 

高麗とは、918年から1392年まで朝鮮半島にあった国のこと。
この高麗の時代に、「両班リャンパン」という朝鮮の支配者階級がつくられてた。
また、世界遺産になっている「高麗八萬大蔵経(こうらいはちまんだいぞうきょう)」も有名。

 

高麗(ウィキペディアから)

 

ちなみに韓国をあらわす英語「Korea」は高麗に由来する。

高麗の名称は朝鮮半島を表す「Korea(英語)」や「Corée(フランス語)」などの語源ともなった。

(ウィキペディア)

13世紀に、高麗が元に攻め込まれる。

三別抄さんべつしょうがねばり強く戦ったけれど、元軍に負けてしまう。
そして高麗は元の支配下におかれてしまう。

韓国の中学生用の歴史教科書によると、高麗はこんな状態になっている。

高麗の領土を奪い、高麗の政治制度を勝手に改め、毎年数多くの財物を奪っていった。
王室も例外ではなかった。
高麗王は必ず元の王女と結婚しなければならなかった。

王の名前も元に忠誠をちかうという意味で忠宣王、忠烈王、忠穆王など『忠』の字を一番前に付けた。
国の姿もみじめで、民衆の生活は次第に苦しくなっていった。

(躍動する韓国の歴史 明石書店)

この時代の高麗の国王は、「元に忠誠をちかう」という意味で必ずを「忠」の字を名前の一番前につけないといけなかった。

この状態であれば、「中国(元)は高麗を支配していた」といってもまちがいではない。

でもこれを「韓国は中国の一部だった(Korea actually used to be a part of China)」と言うのは、どうだろう?

個人的には言いすぎという気はするけど、中国人がどう考えているかは分からない。

 

韓国の結婚式
新婦がほおにつけている赤い印は、高麗時代のモンゴルの影響だという。

 

ただ19世紀末になっても、朝鮮人は中国(清)人を深く尊敬していた。
この時代の朝鮮を旅したイギリス人「イザベラ・バード」は、朝鮮人の高官のこんな言葉を書いている。

世界の中央たる清帝国のいかに偉大で栄えあることか!
清帝国は世界で最も大きく最もゆたかな国である。
世の偉人はすべて中国の生んだものである

(イザベラ・バード 朝鮮紀行 講談社学術文庫)

 

高麗が元に支配されていた時代は、不幸な時代だったことはたしか。
だけど、今の韓国人が自慢する「高麗青磁」はこのときに生まれている。

高麗の代表的な工芸品である青磁は11世紀頃に宋の青磁の影響で製造が始まり、13世紀の元の支配下の高麗で発達した。青磁の青は朝鮮の空の青さを写したものだとも言われ、その独特な美しさは他に例を見ない。

「中・高校生のための朝鮮・韓国の歴史 (岡百合子)」

 

「韓国がげんの支配下にあったということは、日本にとっても他人事ではない」といった理由はこのことで、もし御家人たちの必死の戦いや神風がなかったら日本は元の支配下におかれて、高麗と同じ目にあっていただろう。

「天皇は必ず元の王女と結婚しなければならなかった。元に忠誠をちかうという意味で、必ずを『忠』の字を名前の一番前につけないといけなかった」ということになったいたと思う。
想像するだけでおそろろしい。

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカなど27の国・地域に旅をしてきました。以前、中学生に歴史を教えていた経験もあります。 また、日本にいる外国人の友人も多いので、彼らの目から見た日本も知っています。 そうした経験をいかして、日本や世界の歴史・文化・宗教などをテーマに、「読んでタメになる」ブログを目指しています。