外国人「独とか蒙古って漢字は差別だろ?」、日本人「えっ?」

 

「ドイツを漢字で『独』とするのは差別的だ!」

日本に住んでいるドイツ人のシュミッツさんが、そう怒っているらしい。

4月3日付の東京新聞にそれを伝える記事がある。

「独」国名の当て字やめて 漢字愛するドイツ人・八王子のシュミッツさん

 

このシュミッツさんは漢字の研究者で漢字の本も出している。
そんなドイツ人の目には、ドイツを意味する「独」の漢字が差別的に見えてしまう。

「独」は「けものへん」だからそう思うらしい。

そんなことでこのドイツ人は、「『独』の漢字を使うのはやめてほしい」と前から考えていたという。

 

意外にも、漢字の第一人者である白川静氏もこの考えに賛成していた。
ドイツを「独」の字であらわすことを「それは日本人の中華思想ですよ」といって同意したと記事にかいてある。

それでこの人は、「ドイツを『独』ではなくてカタカナ表記にしてほしい」とうったえている。

新聞を読んでいて、ドイツの出来事を報じた記事の見出しに「独」があると悲しい気持ちになる。「余計な意味が込められないよう、漢字を使わない国には当て字をせず、カタカナで統一してほしい」

「独」国名の当て字やめて 漢字愛するドイツ人・八王子のシュミッツさん

 

ドイツがカタカナでの表記になるとしたら、「ドイツ」か「ド」になる。
「ド」はさすがに定着しないだろう。

でも「独」を使えないとしたら、世界史に影響がでてくる。
1940年の「日独伊三国同盟」が「日ドイツ伊軍事同盟」となるとゴロが悪い。
慣れの問題かもしれないけど。

 

ベルリンの壁

 

これと同じようなニュースを数年前に、ニューズウィーク誌で見た。

モンゴル人が「モンゴルを漢字で『蒙古』とかかないで!」という記事を読んだ。
そんな記憶はあるけれど、その記事が見つからない。
ネットでも出てこない。
「でも絶対に読んだんだ!」ということで話をすすめていきたい。

 

たしかに漢字を見ると「蒙古」は良い意味ではない。
というか、かなりの悪意を感じる。
「古」よりも「蒙」の漢字のほうがひどい。

「蒙」という漢字は、「道理をわきまえず、愚かなこと。無知なこと(デジタル大辞泉の解説)」という意味になる。

司馬遼太郎氏も「街道をゆく」で「蒙古」という漢字についてこう書いていた。

「蒙古」という漢民族がことさらモンゴルの音にあてた漢字には、馬鹿、無智と いう語感が重なっている

 

だから、「啓蒙」なんて言葉もある。

「無知で愚かな人たちに、正しい知識をあたえて教え導く」ということを「啓蒙:蒙を啓(ひらく)」という。

ウィキペディアにもこの問題のことがかいてある。

蒙古には「おろかで古い」という悪い意味合いがある漢民族による蔑称であるとして、日本ではモンゴル人と日本人の合同署名による広告活動で、使用をやめるように運動が起きている 。しかしながら元寇を指す「蒙古襲来」や蒙古斑など、定着している表現もある。

 

「独」が差別的というのはピンとこないけど、「『蒙古』は差別的だ!」というのは理解できる。

 

 

今の日本にはモンゴル人がたくさんいる。

相撲ではモンゴル人の力士の活躍は目ざましく、日本人の力士がかすんでしまうほど。

「蒙古」という漢字を嫌っているモンゴル人がたくさんいて、「『蒙古』の漢字は使わないでほしい」という主張は前からしていた。
そのせいか、今では日常生活で「蒙古」という漢字を見る機会が少なくなったと思う。

でもそういえばちょっと前に、しゃぶしゃぶ屋で「蒙古炎鍋」というのは見たぞ。

 

「独」ではなくてカタカナで書くようにしほしい!
という主張も受け入れられて、そのうち日本の新聞やテレビで「独」という漢字が消えるかもしれない。

 

*最近、モンゴル出身の力士照ノ富士関に対して「モンゴルに帰れ」という人種差別的なやじが飛んで問題になった。
これはアウト!

 

 

先ほど司馬遼太郎氏のこんな言葉を書いた。

「蒙古」という漢民族がことさらモンゴルの音にあてた漢字には、馬鹿、無智と いう語感が重なっている

 

漢民族(中国人)はよくこういうことをする。
中国のまわりにある国に対して、悪意をもって差別的な漢字をあてることがよくある。

世界史を学んでいたとき、「匈奴」・「鮮卑」・「烏孫」という北方の遊牧民族のことを知ったときにそれを感じた。
「奴隷の奴、卑(いや)しい、鳥」といった言葉にはあきらかに漢民族の蔑視(べっし)がある。

 

鮮卑族がつくった仏像(中国の雲崗石窟
韓国の韓服に似ているような?

 

おまけ

特定の国に悪い感情をもったため、その国の言葉をなくしてしまった。

湾岸戦争のときに、アメリカ人がそんなことをしている。

米国ではフライドポテトをフレンチフライ(French fries 「たっぷりの油で揚げたフライ」の意)というが、フランスがイラク戦争への加担を拒否したため、これに腹を立てた一部の米国民が不買運動などの反仏活動を行い、その一環としてフレンチフライドポテトを「自由のフライ」と言い換えた。

(ウィキペディア)

 

差別ではないけど悪意があっていやらしい。
それよりなにより、子どもっぽい。

でもアメリカ人はこんなイタズラのようなことをよくする。

 

下院のカフェテリアのメニュー(ウィキペディアから)。
アメリカでは議会までもこんなことをしていた。

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。