【日本の性器崇拝】男根を神とする奇祭に外国人の反応は?

 

外国人が思わず、

This is insane!!! I would go there 😂
(正気とは思えない!でも行ってみたい)

its inappropriate for kids
(子どもには不適切だな)

Japan never ceases to amaze me!
(日本にはいつも驚かされる!)

そして、

This is actually a social issue of Japan. According to my Japanese students, one of the problems faced by their government is their decreasing population.
(実際これは日本の社会問題だ。わたしの日本人学生によると、日本政府が直面している問題のひとつは人口減少だ。)

と言ってしまう祭りが神奈川県にある。

川崎市にある金山神社は神社そのものよりも、そこで行われる祭り「かなまら祭」のほうが有名だ。
海外にも知れ渡っているのだから。

「金山(かなやま)」と「金魔羅(かなまら)」(魔羅=男根)の読みが似ていることなどから、この神社には「性の神さま」が祀られている。
ご神体は金属製の男性器、まぁ小学生レベルで言うなら「チ〇コ」だ。

この神社で行われる「かなまら祭」、ネットでは「チン〇祭り」とよばれる奇祭については英語版ウィキペディアにくわしい説明がある。

The Kanamara Matsuri is centered on a local penis-venerating shrine.

Kanamara Matsuri

日本語訳は各自でお願いします。

 

「かなまら祭」は、江戸時代の娼婦らが性病除けや商売繁盛の願掛けを行った「地べた祭」に由来する。
現在ではこんな神輿(みこし)が街をゆくから、外国人は「This is insane(マジか)!」と絶句する。

 

かなまら舟神輿

 

エリザベス神輿

 

 

性器を象(かたど)ったご神体に、子孫繫栄や豊かな収穫などを願う「生殖器崇拝」は日本各地であった。

男根が御輿をかついだ絵馬、男女両性の性器を支柱に彫刻したものもある。また多くは小さな祠にまつられ、赤い幕などが引き回される。

生殖器崇拝

 

日本の歴史上、少子高齢化が超深刻な社会問題になっている令和のいまこそ、この信仰が必要な時代はないはずだ。速やかな信仰復活が望まれる。

「かなまら祭」のような大々的で露骨な祭りは知らんけど、いまでも小さな儀式が行われるところはあるでしょね。

 

山口県長門市の麻羅観音

 

兵庫県神戸市の雌岡(めっこう)山

 

宮崎県小林市の陰陽石

 

天にそびえる木を男根の象徴とする見方もあっただろう。

 

子どもがほしいという気持ちは万国共通。
子孫繫栄を願うこの性器崇拝(生殖器崇拝)はもちろん海外にもある。
たとえばインドのヒンドゥー教では、リンガとよばれる男性器を象ったものがご神体(シヴァ神)になっている。

 

 

このリンガのモデルは、シヴァ神がいるヒマラヤのカイラス山といわれる。

 

こう言っちゃなんだが、世界最大の〇〇〇か。

 

江戸時代の日本人はオープンマインドだったから、老若男女が性器の形の像に手を合わせて、豊かな収穫や子孫繫栄を願うことは何でもないことだった。
でも日本が開国して、明治になると状況が一変。
欧米の知識や価値観、進んだ制度や技術を吸収する富国強兵・文明開化の時代になると、性器崇拝が問題されるようになる。

宗教にくわしい作家の川副秀樹氏がこう書く。

明治時代になると西洋的道徳観を取り入れるため、政府は「不道徳でいかがわしいもの(淫洞)を祀ってはならん」という法令を出した。

「日本の神仏 (川副秀樹) 彩流社」

 

これで庶民は〇ンコを神とするのはやめるようになる。
でも安心してほしい、日本にはまだ「かなまら祭」という最後の砦がある。
なのにいまでは外国人、特に欧米人に人気の祭りになるとはね。

 

 

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ヒンドゥー教・カースト制度 「目次」

日本人の宗教観(神道・仏教)

「日本人は寛容だ」と感心する外国人、実は無宗教の無関心

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2 件のコメント

  • > ご神体は金属製の男性器、まぁ小学生レベルで言うなら「チ〇コ」だ。

    「チ◯コ」とは失礼な! そんな小学生並みの大きさの御神体ではないでしょう。

  • イタリアにも「ティンティナブラム」なんて代物がありまするが。こちらはお守りとしてぶら下げる分、日常的に他人の目に触れるけど

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。