フランス政府が文化クーポンを配布→日本マンガの爆買い祭り

 

もし日本政府が国内に住む18歳以上を対象に、本、コンサート、劇場、博物館、音楽レッスンなどの文化体験ができる4万円分のクーポンを配ったとしたら、若者はそれでどんな体験を選ぶか?

フランス人の場合は日本のマンガとマンガと、それとマンガだった。

日本経済新聞の記事(2021年6月12日)

シリーズをまるごと買う人も多く、日本文化の人気ぶりを改めて示した。仏メディアからは「ただの漫画のクーポンになりつつあるのでは」との声も出ている。

仏の若者向け「文化クーポン」、日本の漫画に使途集中

 

フランス政府が文化体験をするための300ユーロ(約4万円)のクーポンを配布した結果、「ヒャッハー!」と書店に走って日本のマンガを抱えて出てくる若者が続出。
コロナ禍のすごもりの影響もあるかもしれないが、クーポンのほとんどはマンガに使われたという。

 

 

実質、マンガの引換券。
これでアニソンをダウンロードしてくれていたら、「圧倒的じゃないか、我が軍は」となるのだけど。

 

海外メディア「HITECHWIKI」の記事を見ると、マンガが爆発的に(explode)売れている。
本屋の棚の下にはマンガが山積みにされていて、棚には記者がこれまで見たことないような“穴”が開いていた。(June 11, 2021)

Here are piles of manga that we install under the shelves to have supplies on hand. In Fnac as in independent booksellers, manga shelves have been robbed, with holes never seen before

Thanks to the Culture pass, manga sales explode in France

 

これに日本のネットの声は?

・移民が多いのも影響してそう。
識字率が低いと読める文字も少ない人も多いはず。
・高値で転売できるからだったりして。
・これがクールジャパンか
この四万円日本の予算から出てないよな?
・グレンダイザーを日本人より知ってる国だからな
・コスプレ衣装も売れてるみたいだけどね
・未だに稼ぎ続ける、ドラゴンボールとかいう化け物

 

台湾で無双しているキティさん

 

日本に超興味のある知人のドイツ人が、いつか行きたいと考えているのがフランスで行われる日本文化の祭典。
名前を聞いてなかったけど、それは「Japan Expo Paris」に違いない。

ジャパンエキスポ・パリは毎年7月に行われる世界最大級のジャパンフェスティバルだ。
茶道や弓道などの伝統文化から、アニメやマンガ、コスプレまで日本文化のすべてが体感できるようなイベントで、4日間の動員数は25万人を超える。

ドイツにも似たようなイベントはあるけど規模がチャチすぎるから、やっぱり彼はヨーロッパ最大の「日本体験」をしてみたい。
こういったイベントの影響で文化クーポンはマンガクーポンになったのだろうし、フランス政府が最高のアシストしてくれたおかげで「Japan Expo Paris」はこれからさらに盛り上がりそうだ。

 

「Japan Expo Paris」のコスプレイベント

 

 

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1 個のコメント

  • 上にあげられているネットの声以外にも、大きな要因があります。
    それは、フランスが「絵画芸術の伝統を有する国」だということです。例えばピカソ(スペイン生まれだが、主にフランスで芸術活動)の「ゲルニカ」なんて、テーマは戦災の悲劇ですが、絵画の手法はほぼマンガと同じです。他にも、シュルレアリスムやキュビズムなんか、マンガとそっくりな作品がいくつもある。
    日本の浮世絵も、フランスはじめヨーロッパの芸術家たちに多くの影響を与えています。
    マンガのコスプレや被りものだって、一種の芸術表現活動だと言えないこともない。
    フランスに受け継がれて来たこれら芸術の伝統も、日本のマンガに惹かれる要因となっているのでしょう。
    あくまでリアリストのドイツ人やアメリカ人では、ちょっと及ばないと思います。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。