日本と正反対:ドイツの新年は音と光の花火大会で始まる

 

このまえドイツにいる友人(30代のドイツ人男性・髪がやや後退気味)とスカイプで話をして、ドイツ人の年末年始の過ごし方を聞いたから今回はそれを紹介しようとおもう。

 

 

でもその前にドイツって国を簡単にしっとこう。

人口:約8,302万人
面積:35.7万平方キロメートル(日本の約94%)
(ベルギー,オランダ,ルクセンブルク,フランス,オーストリア,スイス,チェコ,ポーランド,デンマークの9か国と国境を接する)
首都:ベルリン(約375万人)
民族:ゲルマン系を主体とするドイツ民族(在留外国人数約1100万人)
言語:ドイツ語
宗教:カトリック(29.9%),プロテスタント(28.9%),イスラム教(2.6%),ユダヤ教(0.1%)

以上の数字は外務省のドイツ連邦共和国(Federal Republic of Germany)基礎データから。

宗教についていえば友人の住む南部はカトリック教徒が多い。
イスラーム教はおもに移民のトルコ人だろう。

 

これからの話は1人のドイツ人から聞いたものだから、参考ていどにみてほしい。

大晦日から新年になるの瞬間は、日本では家族と一緒にいることが多いけど、ドイツでは友人と過ごすことが多いという。
ドイツ語で新年は「Neu(新しい)+Jahr(年)=Neujahr(ノイヤー)」だから、英語のnew year と似ている。

 

彼がクリスマスに食べたチーズフォンデュ

 

12月31日には、友だちの家に行って飲み食いする予定らしい。
欧米人のホームパーティーは珍しくないけど、ドイツ人は何を食べるんだろう?
とおもってきいたら、まだわからないけど、たぶんバーベキューとラクレットだろうと言う。
ラクレットとはフランス語で「けずる」という意味で、火で温めたチーズの断面をけずってパンやジャガイモなどにつけて食べる料理のこと。
でもラクレットというチーズもあるから、それをパンにのせて食べるのかもしれない。
どっちにしても、ゲルマン魂あふれる一品だ。(意味不明)

大晦日には教会に行って祈りをささげて新年を迎える人もいるけど、そんな真面目なキリスト教徒は少なくなったという。

 

スイスでよく食べられる料理で、「アルプスの少女ハイジ」でも暖炉の火でチーズを溶かして食べる場面がでてくる。
くわしいことはここをクリック。

ラクレット

 

友だちの家で飲んで食ってワイワイしていて、12月31日の深夜になるとカウントダウンを始める。
そして新年になった瞬間に、彼と友人は街へくり出して花火大会をはじめるという。
ドイツでは国民が思い思いの花火を持って、街の好きなところで花火をぶっぱなす。
日本の花火とはレベルがけた違いで、街が光と音に包まれることでドイツの新年は始まる。

首都ベルリンの様子
市民がそれぞれ個人的に花火を打ち上げている。

 

ドイツ全体は分からないけど、彼の住むミュンヘンでこんな好き勝手に花火ができるのは12月31日と1月1日だけ。
クリスマスが終わると新年用の花火が売り出されるから、いろんな思惑やニーズに合わせて購入してこの日を待つ。
見境なく花火を打ち上げるから火事が起きることもあるし、これにお酒が加わるからケンカも多発してけが人もでるという。
ただ「火事と喧嘩はドイツの花」といわれていて(うそ)、ドイツ人としては、これがないと新しい年を迎えた気がしないという。

 

でも、そんなにぎやかな新年の迎え方はもうすぐなくなるかもしれない。

この日ドイツ人はクレイジーになって大量の花火を打ち上げるから、それがそのまま大気汚染の原因になる。
それにドイツメディアが「市街戦」と呼ぶこの花火大会を嫌うドイツ人も多くて、今年からベルリンではいくつかの地域で花火が禁止になった。

くわしいことは産経新聞の記事をどうぞ。(2019.12.28)

ドイツの過激な年越し花火に逆風 大気汚染につながり危険と指摘 まるで「市街戦」

これに日本のネットの反応は?

・年越し花火か、日本でも流行りそうだな一部で
・そういえば中国でTV局の近くのホテルが丸ごと焼失した事があったな。花火で
・ドイツで年越しをしたけど大晦日の昼過ぎには店が閉まり、大量の花火を持った人がうろつき始める。
年越し間近になると各々が広場の石畳にビンを置いて打ち上げ花火をあげるんで、よくビンがコケて水平打ちになってた。
ちなみにすごい人混みで阿鼻叫喚。

一方の日本では大晦日の除夜の鐘が「うるさい!」というクレームによって、昼間に鐘をついたりなくしたりする動きがでている。
激しい音と光で新年をスタートさせるドイツと、ゆく年くる年を落ち着いて過ごす日本は本当に対照的だ。
日本では初日の出のために早く寝る人が多いけど、ドイツ人は騒ぎまくって、次の日は死んだように寝ていると思う。

 

 

こちらの記事もいかがですか?

スター・ウォーズのもう一つの見方~なぜ帝国側はイギリス英語を、反乱同盟軍側はアメリカ英語を話すのか?~

「ヨーロッパ」カテゴリー 目次①

「ヨーロッパ」カテゴリー 目次②

日本 「目次」

 

2 件のコメント

  • 除夜の鐘に関しては世知辛い世の中になったなぁと思います。
    そもそもお寺がそこにあるの知ってて来たわけでしょ? なんで文句言うのか?
    ハイジのあれ~♪ 子供の頃の夢だったな~。 どんな食べ物なんだろう? おいしいのかな?って(*^^*)
    海外では花火がその時しかできないって多いですね。 年中売ってる日本て特殊?
    動画見ると楽しいです。 が!確かに危険そうですね~。 ロケット花火が(>_<)
    あと花火の火力っていうの? 強すぎませんか? 石造りと木造建築の差かしら?

  • 除夜の鐘は日本の文化ですからね。
    一年に一度ぐらいは大目に見ろよと。
    アメリカなら他宗教の人が文句を言うかもしれません。
    ラクレットは日本のレストランで食べたことがあります。おいしいですよ、チーズがくどかったですけど。

    日本であの花火は禁止ですね。
    なんで許されるのか分からないレベルです。
    ヨーロッパは環境汚染で日本に文句を言うのに。

  • コメントを残す

    ABOUTこの記事をかいた人

    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。