旅㉚パスポートはある!でも日本大使館がなかった。in 西アフリカ


 

西アフリカ旅行をしていたときの話。

セネガルの日本大使館でパスポートのページを増やしてもらった後、職員の日本人から西アフリカの話を聞くことができた。

でも、聞かなきゃ良かったかもしれない。

 

日本があるところが西アフリカ。
こう見ると、アフリカ大陸の大きさがわかる。

 

「セネガルの後、マリとブルキナファソに行きます」

ボクがそう言うと、「そうなんですか」と職員が短く言った後にこんなことを言う。

「マリとブルキナファソでは、じゅうぶん気をつけてくださいよ。あそこには日本大使館がありませんから。何かトラブルが起きても、サポートは受けられませんよ」

え?日本大使館がない?
目が点になる。
初めて知ったぞ、そんなこと。

でも、そんなことをいったら、なにかあったらどこに行けばいいんだ?

ここは西アフリカだぞ。
東南アジアや中東のような楽な旅はできない。
東アフリカや南アフリカより、マズイことや危険なことが起こる確率は高いだろう。

そんなところで、いざとなったらかけ込む日本大使館がないって・・・。
背中に冷たいものを感じるじゃないか。

 

セネガル

 

このときボクは、「旅行人」が出していたガイドブックを持っていたけど、マリとブルキナファソの日本大使館のところは見ていなかった。

入国するセネガルと出国するガーナのところを確認しただけ。
完全にこちらのミス。

だけどふつうの日本人が旅行に行ける国で、日本大使館がないところがあるなんて思いもしなかった。

しかも、マリとブルキナファソの言葉はフランス語じゃないか。
英語もなかなか通じないぞ。

 

 

旅行者の間では「日本のパスポートは最強!」なんて聞くけど、日本大使館がなかったら肝心かんじんな時に意味がない。

パスポートが自分を守ってくれるわけがない。
日本のパスポートがあれば、日本大使館で支援や保護をうけられるというだけのこと。

考えてみたら、今まで日本大使館がある国しか旅したことがなかった。
だから日本大使館があるなんて当たり前。
だから、そのありがたみを感じたことがなかった。

 

日本大使館がない。
しかもマリやブルキナファソボクは、ボクにはかなり旅の難易度が高い国だぞ。
全身を不安につつみこまれた感じ。
職員が口を開いて何か言っているけど、あまり耳に届かない。

 

セネガル・キッズ
真ん中の子は写真を撮られるのがコワかったらしい。
ボクはセネガルがコワかった。

 

「じゃ、マリやブルキナファソでトラブルがあったら、どうしたらいいんですか?」

ワラすがの思いで職員に聞く。

藁にも縋る

【読み】 わらにもすがる
【意味】 藁にもすがるとは、人は万策が尽きて、どうにもならなくなったとき、まったく頼りにならないものにもすがろうとすることのたとえ。

故事ことわざ事典

 

「そうですね。なにかあったら、フランス大使館に行ったらいいんじゃないですか?」

は?
フランス大使館?
その発想はなかったぞ。

「日本のパスポートを持った日本人でも、フランス大使館が面倒を見てくれるんですか?」

「分かりません」

おまえなあ。

フランス大使館に行っても、どれだけのことをしてくれるかはその職員にも分からないという。
でも他にない。
マリとブルキナファソには、頼りになりそうなところがフランス大使館しかないらしい。

フランス大使館がすがるべき「藁(ワラ)」だったのか。

 

それにしても、「日本大使館がないなら、フランス大使館に行けばいいじゃない」って、おまえはマリーアントワネットか?

パンがなかったら、ケーキを食べればいいじゃない

 

夜のパリ

 

「それか、なんとかセネガルやガーナの日本大使館まで行くしかないですね。とくに病気やケガをしたら、マリやブルキナファソの病院には行かない方がいいです。状態がさらに悪くなるかもしれません。セネガルやガーナだったら、安心して治療を受けられる病院があります」

そうか!
トラブルがあったら、隣国のセネガルかガーナの日本大使館に行けばいいんだ!
っておまえ、それも簡単にはできんやろ。

 

もしパスポートをなくしたら、どうやって出国や入国をするんだ?

しかもボクが話せるフランス語なんて、「ボンジュール・マドモアゼル」と「クロワッサン・シルブプレ(クロワッサンをください)」ぐらいだぞ。

クロワッサン

クロワッサン(仏: croissant)は、三日月形に作るフランス発祥のパン。

(ウィキペディア)

 

それでもセネガルの後、マリとブルキナファソには行った。
いろいろなトラブルはあったけれど、フランス大使館にかけ込むようなことはない。
でもやっぱり、西アフリカの旅は大変。

 

 

西アフリカを、安全ではなかったけど無事に旅して日本に帰国することはできた。

今からふり返ると、セネガルの日本大使館で職員の話を聞いたときには心臓が止まるかと思った。

「気をつけてくださいね。そこには日本大使館がありませんから」

こんなことを突然知ったときの衝撃は、なかなか言葉ではあらわせない。
デスノートをめくったら、そこに自分の名前を発見したようなもの。

 

日本のパスポートは、ビザなしでたくさんの国に入ることができる。
その点では「最強」なのかもしれない。
でも日本大使館なかったら、一番大事なところで意味がない。

西アフリカの旅で、「日本大使館がある」「いざとなったら日本が守ってくれる」ということが、どれだけの安心感をあたえてくれるのかがよくわかった。

日本のパスポートがすごいというより、日本という国がすごい。

*2017年の今はマリとブルキナファソに日本大使館がある。

 

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