「慰安婦=性奴隷」説を否定した米教授に韓国紙の反応は?

 

韓国社会において「慰安婦=性奴隷」は絶対的な真理。
だから「本当にそうのか?」と疑問に思うこともタブーで、それを口にしたら政治家・メディア・ネットの全方面からたたかれて精神的にボロボロになってしまう。
四方八方から石を投げられて、社会的にまっ殺されてしまう可能性が大きい。

*歴史的事実に基づいた韓日関係の構築を訴えた、李 栄薫(イ・ヨンフン)元ソウル大学教授はそれをして韓国社会の“敵”となった。

でも最近、アメリカの名門ハーバード大学の教授がこの韓国の常識を真っ向から否定した。
さまざな歴史史料からラムザイヤー教授は、朝鮮人や日本人の慰安婦は日本軍に強制連行され、売春を強いられた「性奴隷」ではないことを論じる。
問題は朝鮮の募集業者にあったという。

アメリカの高名な学者が学術論文で「慰安婦=性奴隷」説を事実ではないと指摘したことを、産経新聞は「意義は大きい」と高く評価した。
「日本軍は朝鮮の女性を誘拐した」や「女性を性奴隷にした」といった説には根拠がひとつもないことから、日本政府はこれまで何度も否定してきた。

でも残念ながら、いまの世界ではフェイクがまかり通っている。
慰安婦を「性奴隷」と思い込んでいる欧米人は何人もいて、誤解を解こうとこちらが説明しても感情的に反発されて気まずくなった経験はこれまで何回もある。
こういうことは他の日本人にも起こる可能性があるし、間違った情報で確かな日韓関係を築けるはずもない。
だから影響力のある第三国の外国人が、間違いを間違いと指摘してくれるのは個人的には大歓迎だし、ネットを見ても多くの人が教授に拍手を送っている。

 

でもこうなると、タブーに触れられた韓国の反応が気になる。
とはいえ「性奴隷」説にはもともと証拠がなかったから、これを取り上げて騒ぎを大きくするのは都合が悪い。だから韓国メディアはこれを黙殺するかな。
という見通しは大外れ。
韓国最大の全国紙・朝鮮日報は産経新聞の報道を引用してこう書く。(2021/02/02)

ラムザイヤー教授は、慰安婦は性売買を強要された性奴隷ではなく、慰安婦被害は朝鮮で行われた就職詐欺に伴うものだと主張した。

「慰安婦は性奴隷ではなく売春」…日本政府から叙勲されたハーバード大学教授の論文が波紋

 

日本が女性に売春を強制したことはなく、被害は朝鮮で行われた詐欺によるものという。

別の全国紙・中央日報の報道「慰安婦、性奴隷でなく売春」 ハーバード教授の論文が波紋…日本「意義が大きい」(2021.02.02) によると、ラムザイヤー教授がそう結論付けた根拠にはこんなものがある。

・当時、内務省が「慰安婦」を募集する際、すでに売春婦として働いている女性のみ慰安婦として雇うことを募集業者に求めた。
・所管警察に対しては、女性が自らの意思で応募していることを本人に直接確認した。
・契約満了後ただちに帰国するよう女性たちに伝えることを指示した。

朝鮮の募集業者にだまされて、連れて行かれた女性は極めて一部だと記事にある。

これは新聞ハンギョレの記事(2021-02-02)

「慰安婦被害者は性奴隷ではない」というハーバード大学教授の論文をめぐり波紋広がる

 

どのメディアも見出しに「波紋」という表現を使っているように、韓国社会の「絶対真理」を否定されたのだから、国民が激怒して物議をかもすのは避けられない。

上の3紙は共通して、ラムザイヤー教授が日本で過ごしたことや、日本政府から「旭日中綬章」を受章したことなど日本とのつながりを強くアピールしている。
だから誘導されて韓国のネットには、「この教授は日本から金をもらったに違いない」「恥知らず」という非難のことばが殺到している。
当然、日本も黒幕・悪者扱いだ。
この教授は性奴隷説を否定しただけで、「慰安婦は性奴隷ではなく売春」と断言したかはわからない。
これは一部を切り取った悪意のある報道のような気がする。

教授の説を否定したいのなら、日本人や台湾人女性もふくめて、当時の慰安婦が性奴隷だったことを歴史資料を基に証明すればいい。
でも今回の韓国報道を見る限り、それをしたメディアはひとつもない。
元慰安婦のイ・ヨンスさんが2020年に、「どうして私が性奴隷なのか。とんでもない話だ」とこの表現に怒りをあらわしたことも無視。
結局、「慰安婦=性奴隷」という真理については、客観的な根拠はいまも見つかっていないことがよくわかった。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。