カナダで昆虫食はもう日常・日本のリーダー、長野県民の話。

 

ニューズウィークの記事(2018年3月13日)によると、いまのカナダでは、昆虫食が”ふつうのこと”になっている。

外食産業でも、数年前にすでにバンクーバーでコオロギピザや、トロントでタランチュラのてんぷらやコオロギの串焼きを供する店が登場している(globalnews)。そのような動きを踏まえてロブロウズは、自宅で日常的に使うほど、コオロギはカナダ人のあいだに浸透したと判断したようだ。

昆虫食はすでに日常 カナダの大手スーパー「コオロギ粉」全国販売開始

 

ロブロウズとは、カナダで全国展開しているスーパーマーケットのこと。
日本でいえば、たぶんイオンや西友のようなところ。

そのロブロウズが、コオロギを砕いてつくった粉末をPV(自社ブランド)にして、全国の店舗で売り出すことを決めた。
上の記事によると、コオロギの粉末はカレーやチョコレートバーなど、どんな食べ物にかけても相性がいいらしい。

コオロギカレー。
ノーサンキューだな。

このニュースにネットの反応は?

・気持ち悪い
・日本に輸入しないで
・食わなきゃ死ぬって状況になれば何だって食うよ
・食えない奴は淘汰されるだけ
・ミルワームも美味しい
ドリアとかによく入れてる
・よく見るとゴキより気持ち悪いけどな
・昆虫の何が気持ち悪いのか分からん、単なる食わず嫌いだろ
・エビや貝類、魚だって見慣れてなかってらグロテスクに違いない

粉末コオロギがイオンや西友のPVになるのは、まだまだ先みたい。

 

 

ここでクイズ。

世界の国のなかで、人口が多い国を上から5つ言ってください。

 

 

答は下の五カ国。

1 中華人民共和国(中国) 13億7122万
2 インド 13億1105万
3 アメリカ合衆国(米国) 3億2142万
4 インドネシア 2億5756万
5 ブラジル 2億785万

外務省のホームページ「人口の多い国」から。

これから地球の人口は増え続け、2050年には100億人ほどになると予想されている。
そうなると、心配になるのが食べ物。

人口の増加に食べ物の供給が追いつかなくなると、食糧難が起きてしまうかもしれない。
いや、きっと起こる。
国によっては、餓死者を出してしまうだろう。

そんな地球の未来をみすえて、国連はいま、世界に昆虫食をすすめている。

 

昆虫食のなかでも、コオロギはけっこう人気がある。

去年(2017年)は、ロイター通信の記事で「食用コオロギで食文化の革命をめざす!」というベルギーの会社が紹介されていた。
同じく昨年の朝日新聞には、「コオロギを粉末にしたものをたこ焼きにかけると、意外とイケる!」といった記事をのせている。

これもノーサンキューだな。

 

 

東南アジアでは、昆虫食が広くおこなわれている。

タイやカンボジアを旅行していたときには、コオロギか何かの虫をフライにしたものをよく屋台で売っていた。

でも、「東南アジアの人たちは昆虫を食べている」とステレオタイプなイメージは持たない方がいい。
タイのなかでも、都市部と地方では食文化が大きくちがう。

首都バンコク出身のタイ人は、「バンコクの人たちは虫なんて食べない」と話していた。
バンコクの屋台で売っている昆虫のフライは、おもに地方から来た人たちが食べているらしい。

上の写真は、カンボジアのレストランで見たクモのフライ。
カンボジアの人たちは、これをつまみにしてビールを飲むらしい。
地元の人からすすめられたけど、これは食べられなかった。

東南アジアほど一般的ではないけれど、昆虫食は中国や韓国にもある。

 

中国で見たサソリのフライ
これは食べた。

 

韓国のポンテギ(ウィキペディア)
カイコのサナギをゆでたもの。

ソウルの市場でこれを見た。
においが強烈だった気がする。

 

「昆虫食」といえば、日本では長野県が有名だ。
言ってみれば、日本における”昆虫食のトップ・リーダー”。

「wiki.chakuriki」で「長野の食文化」を見てみたら、こんなことが書いてある。

・昆虫は動くおやつだと思っている。サービスエリアで昆虫の佃煮類が売られている。(蜂の子、ザザ虫等)
・小学校の授業で「稲作実習」のオマケ的に「イナゴ取り」がある。
・カワゲラ、カゲロウ、ナベブタムシ、ヘビトンボの幼虫もまとめて調理してしまうので、商品としてのザザムシは何でもアリなのかも。
・小学校の担任が学校に出来たスズメバチの巣を花火で撃退して、サナギを食ってました。
・伊那谷地域は昆虫食の習慣が残っています。ザザムシの他にも「絹の花」という商品名でお蚕様のさなぎを佃煮にしてスーパーで売っています。
・昆虫食が有名だが、実際は地方と時代によっては食べない地域、食べなくなったものがある。

 

ボクが大学生だったころの話。

日本各地から来た人たちで晩ごはんを食べていたとき、どういうきっかけか忘れたけれど、長野県民が昆虫食の話を始めた。
だいたい上のようなことを話していた。

すると神戸の女の子が「アンタ、食事中にどんな話してんの?それ以上言ったら、ここから追い出すで」と言って彼をにらむ。

食事中だから、長野県民は食べ物の話をしただけなのに。
長野県がもっとも国連の考え方に近いのに。

 

日本では昆虫食に対する抵抗は根強い。
粉末でも、昆虫がPV製品として全国販売されることはまだ考えられない。

でも、人口増加や世界的な流れからしたら、そのうち”コオロギの粉末をかけたたこ焼き”ぐらいは、食べないといけなくなると思う。

 

 

3人のイギリス人とご飯を食べていたときに、こんな質問をしたことがある。

「犬・クジラ・イルカと昆虫なら、どっちを食べる?」

彼らは「絶対に虫」と言い切る。
ゴキブリを食べることは「gross (気持ち悪い)」だけだけど、犬やクジラの肉を食べることには道徳的な罪を感じるという。

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカなど27の国・地域に旅をしてきました。以前、中学生に歴史を教えていた経験もあります。 また、日本にいる外国人の友人も多いので、彼らの目から見た日本も知っています。 そうした経験をいかして、日本や世界の歴史・文化・宗教などをテーマに、「読んでタメになる」ブログを目指しています。