日本人の食文化:江戸は犬肉を、明治はカエル入りカレーを食べていた

 

はじめの一言

「日本人が一度文明世界の過去及び現在の技能を所有したならば、強力な競争者として、将来の機械工業の成功を目指す競争に加わるだろう(ペリー 幕末)」
「日本絶賛語録 小学館」

 

 

今回の内容

・国よって違う食文化
・時代によって変わる食文化
・犬を食べる文化

 

・国よって違う食文化

「日本にはない異文化にふれたい!」という理由で、海外旅行に出かける人は多いはず。
日本にはない異文化のなかでも、とくに外国の食文化を楽しみにしていると思う。

もしタイに行くなら、「マッサマンカレー」を強くおススメする。
なんせこれは、「世界で最もおいしい料理」にも選ばれた逸品。

2011年、CNNインターナショナルのCNNGoは、「世界で最も美味な料理ランキング50」(World’s 50 most delicious foods.)で、マッサマンを1位に選出した。(ウィキペディア)

 

マッサマンカレーならいい。
でも、外国の食文化が日本人にとって必ずしも口に合うものとは限らない。

ボクの場合、「日本にはないものを食べたい!」ということを楽しみに外国へ行ったけど、「これはムリ!」とあきらめた食べ物もあった。

 

たとえば、カンボジアのクモ。
カンボジア人から、「おい、これを食べろよ。おいしいぞ」とクモを揚げたものをすすめられたことがある。
お皿にあるクモのフライを見て、文字どおり目が点になった。

 

 

カンボジア人の話だと、もともとカンボジア人はクモを食べなかったという。

でも、ポルポト時代には「好き嫌いなんて言っていられる時ではなかった。食べられるものは、何でも食べないと生きていけなかった」ということで、クモを食べる食文化が生まれたらしい。

それまでの旅行で、カエルやヘビは食べたことがあったけどクモはムリ。

結局そのクモのフライは、一緒にいたカンボジア人のおじさんが指でつまんで食べていた。
カンボジアでは、ビールのおつまみとしてクモのフライは人気があるらしい。

 

新しい世界へGO!

 

「異文化体験」といっても、日本人にとっては日本の文化が基準となっている。

日本の文化を少し超えるぐらいならいいけど、大幅に超えるものはムリだろう。

ボクの場合、日本の食文化にないものでもカエルやヘビならOK。
でも、クモはムリだった。
おいしいかマズイかという味の前に、見た目でダメ。

世界には、ウジ虫や猿の脳みそを食べるところもある。
ボクにはそれもムリ。

もちろん、外国人がクモを食べようとカエルを食べようと、それは日本との食文化の違いでだから、野蛮や未開だとは思わない。
世界にはいろんな人種・民族・宗教の人がいるから、食習慣も価値観もちがっていて当たり前。

でも、ここまでの「異文化交流」ができる日本人は本当に少ないと思う。
すごい人は、イモムシでもなんでも平気で食べてしまうんだろうけど。

 

オレのトマトを食べないか?(イエメン)

 

・時代によって変わる食文化

食文化は国だけではなくて、時代によっても変わってくる。

今では考えられないけど、明治時代にカレーが日本に伝わったとき、日本人はカレーにカエルを入れていた。

そのカレーの作り方が、「西洋料理指南」に書いてある。

「鶏 にわとり 海老 えび 、鯛 たい 、蠣 かき 、赤蛙等ノモノヲ入テ能 よ ク煮 にて 後 のち 「カレー」ノ粉 こな 一匙 さじ ヲ入煮ル

キッコーマン国際食文化研究センター)」

「鶏 にわとり 海老 えび」はわかる。
平成の今でも、これなら問題ない。

「鯛 たい 、蠣 かき」入りのカレーは見たことがない。
でもこれなら食べられる。

「赤蛙(かえる)」はさすがにありえない。
今の日本からは考えられないことだけど、明治の日本人は赤ガエル入りのカレーを食べていた。

ところで、「赤ガエル」ってどんなカエルなんだろう?

この西洋料理指南は、今でいうクックパッドのようなもの。
だから、これが日本でのふつうのカレーの作り方だったはず。
だとしたら、日本人はいつまでカエル入りのカレーを食べていたのだろう?

 

 

・犬を食べる文化

韓国や中国には、犬を食べる食文化がある。

といっても、国民のすべてが食べているわけじゃない。
特に韓国人の若い人には、「犬を食べるなんて、考えられない」と強い抵抗を感じる人もたくさんいる。

でも韓国では、犬を食べることは「食文化」として認められている。

韓国の犬肉料理文化は、犬食の習慣を持たない国から問題視されることがある。
韓国 では、1988年のソウルオリンピック開催に際して、欧米諸国の批判をかわす為、犬食に対する取締りが行われたが、犬肉料理を愛好する人も少なくない為に大通りから遠ざけられて黙認された。
2002年のFIFAワールドカップ の際には、FIFAが「犬肉を追放してほしい」と韓国政府に要請してきたが、FIFAの副会長でもあるチョン・モンジュンは拒否した。

(ウィキペディア)

日本人の感覚からは受け入れられないけれど、これも、日本とは食文化が違うというだけのこと。

とはいえ、日本人もむかしはその仲間だった。

これも今の日本からは考えられないけれど、江戸時代には日本人も犬を食べていた。

でも、5代目将軍の徳川綱吉(つなよし)が出した「生類憐(しょうるいあわれ)みの令」が、この食習慣に大きな影響をあたえることになった。

生類憐みの令

5代将軍綱吉が1685年以降に出した極端な動物愛護令。
1687年以降、特に犬に関して極端化し、95年に四谷・大久保・中野の犬小屋に野犬を養い、綱吉は犬公方と称される。

(日本史用語集 山川出版)

幕府からこの命令が出てから、日本では犬を食べる文化がなくなっていった。

これらの犬喰いの事例は、いずれも生類憐み令以前のことで、元禄時代以降、今日まで犬喰いの習慣は日本にはない。社会の価値観変化の一例である。

(詳細 日本史研究 山川出版)

 

韓国人が犬を食べるのはいいけど、「さすがにこれダメだろう」と思うのが韓国で毎年のようにあらわれる犬泥棒。

2016年7月17日のRecord Chinaには、こんな記事がある。

なぜ?韓国全土で「犬泥棒注意報」発令中=韓国ネット「人の犬を盗むのは誘拐と同じ」「こんな泥棒が韓国人であること自体が恥だ」

2016年7月13日、韓国・YTNテレビは、滋養食を食べる日とされる韓国版・土用の丑(うし)の日「伏日(ポンナル)」を前に、全国で犬泥棒が相次いでいると報じた。

伏日は毎年7〜8月に3回あり、今年は7月17日が最初の伏日「初伏」に当たる。伏日には滋養食として犬肉料理を食べる習慣があることから、韓国では毎年この時期に一般家庭などから飼い犬が盗まれる事件が頻発するという。

 

一般家庭の犬を盗んで、食肉業者に売ることが毎年あるらしい。
これには、韓国人からも「ひどい!」の声があがっている。

 

IMGP6984

猫に生まれて、良かったニャー。
韓国の貴族、両班の家。

 

こちらの記事もどうぞ。

「飢え」が変えた食文化。日本と世界(ドイツ・カンボジア)の例

ヨーロッパ 「目次」

日本 「目次」

東南アジア 「目次」

 

4 件のコメント

  • こんにちは!旅するハサミのアユカです!
    日本にもカエルや犬を食べていた時代があったなんてビックリですね!!
    カレーにカエルなんて….カエルジュースどころの騒ぎではないですね。。。
    凄く詳しく食文化について書かれていて、とっても勉強になりました!!

  • コメントありがとう!
    いや、カエルジュースもすごいけどね。
    ボクなら、飲めない。笑。

    カレーにカエルをいれるのもすごいけど、「赤ガエル」がどんなカエルか分からない。

  • 先日はもろたびへのコメントありがとうございました!
    マッサマンカレー、ボクも大好物です。

    日本でもところにより蜂の子や蛇なんかも食べますし、食文化は奥が深いですねー
    これからも旅先で変わった食べ物があったら、なるべく挑戦してみたいです。

    またぜひ、もろたびにもいらしてください!

  • コメントありがとうございます。
    日本でも、地方によっては、いろいろなものを食べるんですね。

    せっかく海外にるのですから、ぜひ、挑戦してください。
    ブログを楽しみにしています。

  • コメントを残す

    ABOUTこの記事をかいた人

    今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。