「日本にはない異文化にふれたい!」という理由で海外旅行に出かける人は多く、とくに異国のグルメは大きな楽しみの一つになっている。
もしタイに行くのなら、「マッサマンカレー」を強く推したい。
これは、2011年にCNNが発表した「世界で最も美味な料理ランキング50」でナンバーワンになった一品だ。

マッサマンカレー
異文化体験には「ゲテモノ」も含まれる。
個人的にそんな思いから、ベトナムでカエルやヘビの料理を食べたけれど、カンボジアで遭遇したクモの揚げ物は無理だった。
現地の人には「これがスナックみたいでウマい! おまえも食べてみろ」とすすめられたが、ビジュアルが強烈過ぎて、口に入れることができなかった。

クモのフライ
カンボジアにはもともとクモを食べる習慣はなかったが、ポル・ポト時代に食糧難になり、クモを食べるようになったらしい。
同じ国でも食文化は時代によって変化する。
幕末か明治時代にカレーが日本に伝わったとき、日本人はカレーにカエルを入れていたのだ。
日本初の西洋料理のレシピ本である「西洋料理指南」に、そのカレーの作り方が書いてある。
鶏海老、鯛、蠣、赤蛙等ノモノヲ入テ能ク煮て後「カレー」ノ粉一匙ヲ入煮ル
現代の日本人にとっては、にわとり、えび、鯛(たい)、蠣(かき)のカレーはいいとしても、赤カエルはありえない。
ご先祖さまがなんでこんなものを、カレーの具材にしたのかいまとなっては不思議。
当時は普通の食材だったのか?

さて、韓国や中国には犬を食べる文化がある。
といっても、その習慣に反対する人は多く、特に若い世代では「犬は家族も同然。それを食べるなんておぞましい」と強く嫌悪する人が多い。
しかし、批判はあっても、韓国ではいまでも犬食が認められている。
これは欧米の価値観とはまったく違うから、韓国でオリンピックやサッカーW杯が開催されると、よく欧米メディアから批判される。
2002年のワールドカップでは、国際サッカー連盟(FIFA)が「犬肉を追放してほしい」と韓国政府に要請した。
いまの日本人にこの食文化は受け入れられないが、実はむかしはその「仲間」で、江戸時代には日本人も犬を食べていたのだ。
でも、徳川綱吉(つなよし)が17世紀に出した、極端な動物愛護令である「生類憐みの令」がこの食習慣に大きな影響をあたえた。
この命令が出てから、日本で犬を食べる文化がなくなっていったという。
かつて江戸では武家も町方も、下々の食べ物として犬にまさるものはなく、とくに冬場は犬をみかけしだいに殺して食べていたという(大道寺友山『落穂集』)。会津藩の江戸屋敷で奉公人たちが犬喰いをしていた話も残っている。
これらの犬喰いの事例は、いずれも生類憐み令以前のことで、元禄時代以降、今日まで犬喰いの習慣は日本にはない。社会の価値観変化の一例である。(詳細 日本史研究 山川出版)
「カエルカレー」は自然と消えていき、犬食の習慣は政府の命令で無くなっていった。
いまの日本人にはどっちもイラナイ。
こちらの記事もどうぞ。
「飢え」が変えた食文化。日本と世界(ドイツ・カンボジア)の例

コメント
コメント一覧 (4件)
こんにちは!旅するハサミのアユカです!
日本にもカエルや犬を食べていた時代があったなんてビックリですね!!
カレーにカエルなんて….カエルジュースどころの騒ぎではないですね。。。
凄く詳しく食文化について書かれていて、とっても勉強になりました!!
コメントありがとう!
いや、カエルジュースもすごいけどね。
ボクなら、飲めない。笑。
カレーにカエルをいれるのもすごいけど、「赤ガエル」がどんなカエルか分からない。
先日はもろたびへのコメントありがとうございました!
マッサマンカレー、ボクも大好物です。
日本でもところにより蜂の子や蛇なんかも食べますし、食文化は奥が深いですねー
これからも旅先で変わった食べ物があったら、なるべく挑戦してみたいです。
またぜひ、もろたびにもいらしてください!
コメントありがとうございます。
日本でも、地方によっては、いろいろなものを食べるんですね。
せっかく海外にるのですから、ぜひ、挑戦してください。
ブログを楽しみにしています。