【発想の転換】外国人が驚き喜ぶ日本のマンホールカバー

 

9月10日は下水道の日。
1961(昭和36)年の日本では全国の下水道の普及率は6%、つまり国民100人のうち6人しか下水道を使うことができなかった。
1956年には経済白書で「もはや戦後ではない」と太平洋戦争からの復興が終わったことを宣言したけれど、下水道事情はまだお寒いまま。

こうした現状を変えるため、下水道を所管していたいまの国土交通省と環境省が「全国下水道促進デー」を制定し、2001年に「下水道の日」に変更された。
ちなみにいまの日本の下水道普及率は80%だ。

 

さて、日本に来た外国人に感想を聞くと、街を歩いていて「路上にゴミが落ちてない!」とキレイさに驚いたり、「足元アート」に感激する人がよくいる。
たとえばある台湾人の女性はこれを見て、「なにこれ!超かわいいんですけど」とSNSで大絶賛。

 

 

汚水の流れる下水道がクサイ・キタナイというのは世界共通で、その入り口を示すマンホールカバーは普通は人気がない。
でも日本人はオシャレ・カワイイの発想で、そういうネガティブなイメージを一変させた。とフランスAFPの記事にある。(2018年2月24日)

日本の排水処理産業は「汚い」や「臭う」といった印象を一掃する方法を発見した。マンホールのふたに精巧な図柄を施し色彩豊かにしたのだ。

色彩豊かなマンホールのふたが流行!? 日本各地でさまざまな図柄

 

日本にいる外国人のSNS投稿を見ると、街で見つけた目に新鮮なマンホールや消火栓のフタをカメラに収めてアップする人がたくさんいる。
母国の友人にとってもそれはサプライズだから「なんてステキなの!」とか、知ってるアニメキャラがいると「わたしもそこに行ってみたい…」いったコメントが寄せられる。
本来は汚いものをかわいく変身させる日本人の発想は大成功をおさめ、いまでは海外にもマンホールカバーのファンが多くいる。

そんな現状をみるに、こんな入札に外国人が参加する日はきっと近い。

群馬県前橋市が2017年、使わなくなった下水道用マンホールの蓋10枚を1枚3000円で購入者を募ったところ、合計193件の申し込みがあり、最も人気が高い蓋の競争率は40倍を超えた。

マンホールの蓋 

 

下水道はとりあえずいいとして、これからの日本は内外の観光客誘致のためにも、オシャレかわいいマンホールカバーの普及率の向上を目指したほうがいい
ただ基準値が高くなってしまったから、もう普通のアニメやご当地キャラじゃ話題にならない。
また新しい発想で、外国人を驚かすものを作ってほしい。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。