今年の夏に映画「銀魂」が公開される。
ということで、新年のあいさつをかねて公式ツイッターでその告知がアップされた。
するとこれに韓国の人たちが怒り出す。
富士山から昇る日の出はめでたいことの象徴だけど、これが軍国主義の象徴「旭日旗」に見える韓国人もいて、「銀魂」の公式ツイッターは荒れた。
しかし、背景の日の出がいわゆる「旭日旗」だということで、反発するユーザーがいた模様。
「旭日旗は抜いて!!」
というツイートや、ハングル語で書かれたツイートが寄せられる。
それに反論する別のユーザーもいて、物議を醸しているようである。
同じものでも国が変われば見方も変わる。
さて、あと数日で2016年が終わろうするある日、日系ブラジル人の友人と一緒にいた。
で、こんなことを聞いてみた。
「ブラジル人は、新年をどうやって祝うの?ブラジルの独特の祝い方ってあるの?」
友人はこう言う。
「全身に白いものを身に着けて、年越しをする人が多いですね」
ブラジルでは、新しい真っ白の上着とズボンと靴を用意しておいて、それを身に着けて1月1日の新年を迎える習慣があるらしい。
でも、なんで白なんだ?
「新しい年を迎えるなら、白がいいですよ。気持ちが新しくなるじゃないですか」
ということらしい。
この知人に言わせると、ブラジル人が全身に真っ白のもの身に着けるのは、日本の神道の考え方に似ているらしい。
この人は20年以上日本に住んでいて、日本のことをよく知っている。
その人からしたら、大晦日に大掃除をしたりお風呂で身体をきれいにしたりするのは、神道の考えによるものという。
つまり、禊(みそぎ)。
日本人は家や身体から「穢れ」をなくし、心身ともにきれいな状態にして年の神様を迎える。
ブラジル人の「全身真っ白」も、考え方としてはこれに近いらしい。
ちなみに、中南米を専門とする旅行会社のブログには、「白は平和を意味する」と書いてある。
ここブラジルでは、年越しに着る服に新年への願いを込める習慣があり、ほとんどの人は、白を着るそうです。
街やネットショップでは新年のための白い服が売られているのをみかけるほど!
白が意味するのは「平和(paz)」。
なかには、台北で新年を迎えた知人もいた。
台北では、「台北101」という高層ビルから豪快な花火が飛び出すことで有名。これが、多くの人の目を楽しませている。
「でも、台北101の花火は今年で最後」ということを、ここ数年聞き続けている。
でも毎年やっているから、一部では「終了詐欺」とまで言われている。
下の写真が、その台北101からの花火。
高層ビルから、花火が横向きに飛び出るというのはすごい。
日本だったら、許可が下りないだろう。
中国の古い考え方で、「爆竹」には魔除けの効果があるとされている。
その光と音で、山魈(さんしょう)という魔物を驚かせて人里に近づけさせないという。
爆竹は中国での魔除けに由来する。
漢代の『神異経』・『西荒経』によれば、西方の山奥に人間の姿をした一本足の怪物山魈が棲んでおり、山魈に出会った人間は高熱を発し苦しみながら死んで行くとされていた。伝承では春節の際に山魈は山から人里に下りてくるため、人々は春節を非常に恐れていたとされる。
(中略) 山魈の弱点を知った人々は毎年正月になると各家庭で竹を燃やし、それに恐れをなした山魈は再び人里に現れ人々を苦しめることは無くなったとされる。
(ウィキペディア)
台北101の花火にも、こうした中国の伝統的な考え方の影響があるかもしれない。
ちなみにこの台北101には「節」のようなものがあって、独特な形になっている。
これには、ちゃんとした理由がある。
これは、中国思想で縁起が良いとされている「竹」をイメージしている。
上写真と下の文は、台湾の旅行サイト「台北ナビ」から。
さて、この101のタワー部は8層おきに節があり、節は全部で8つあることにお気づきでしょうか?これは「發財」といって、お金がどんどん入ってくる数字と言われる「八」にこだわりました。
また、節は竹の節を表し、遠くから101を望むと確かに1本の竹のように見えます。竹も縁起のいい植物で、昇進した人に「歩歩高昇」(どんどん出世していくこと)と書いたカードをつけて竹の盆栽を送ったりします。
さらに、この台北101と奈良の法隆寺には共通点がある。
興味があったら、調べてみて。
いろいろな国の外国人に「新年の祝い方」について話を聞くと、「新年のお祝いといえば、花火でしょ」という人がとても多い。
ここが日本と違う。
日本で花火といえば「夏のもの」で、花火という言葉は俳句で夏の季語になっている。
でも、外国人にとっては「花火は冬のもの」らしい。
12月31日の深夜に大勢の人が集まってカウントダウンをする。
そして、0時00分になったら花火を打ち上げる。
世界ではそんな新年の祝い方をする国がとても多い。
だから、「花火といえば冬でしょ」というイメージを持つ外国人もいる。
下の文は「Tabimo」という旅行サイトから。
毎年パリでは、新年になると同時にエッフェル塔の近くに花火が打ち上げられます。
韓国(ソウル)では日本と同じようにお除夜の鐘がつかれるけど、そのあと花火大会になるところがちがう。
タイでは国内最大規模のカウントダウンイベントがパタヤというところでおこなわれる。
下の文は、「TRIPPING」というタイの情報サイトのもの。
回はバンコクで開催される毎年恒例のカウントダウン・イベントをご紹介。どれも人気のタイ・アーティストによる無料コンサートがメインで、新年に切り替わった瞬間に盛大な花火が打ち上げられます。
さらに巨大なクリスマスツリーとイルミネーション、そして2万発の花火がパタヤの夜を彩ります。全国のグルメが揃うフードコーナーやコンサートもありますよ。
シンガポールでもカウントダウンからの花火の打ち上げがある。
でも、世界でもっとも有名なカウントダウンのイベントといえば、アメリカのニューヨークでおこなわれるものだろう。
世界中から、100万人もの人たちが訪れるという。
ニューヨークのタイムズスクエアでおこなわれるイベントでは、「お年玉」がある。
下の文は、「R.N.Y」という情報サイトのもの。
ところで、日本では「タイムズスクエアのカウントダウン」という紹介のされ方をするが、実はニューヨーカーは別の呼び方をしている。「ボール・ドロップ」だ。直訳すると「落とし玉」だが、お金が貰える訳ではない。
言葉通り、大晦日の23時59分になるとワン・タイムズスクエア・ビルのてっぺんに設置されたド派手なニューイヤーズ・ボールが徐々にポールを降り始め、0時ピッタリに6メートルほど下まで落ち切る。その瞬間、周囲の高層ビルから紙吹雪が舞うのだ。
このお年玉はかなり大きいらしい。
最新のボールは、重さ11,875 lb(5,386 kg)、直径12 ft(3.7 m)で、正二十面体のジオデシック・ドーム型のボールである。
(ウィキペディア)
この「お年玉」の後に、花火が打ち上げられる。
でも実際には、お年玉を見ることができないらしい。
こんなことを言っている。
But new years eve looks more like this.
There’s so much color and light that you cant see the ba anyway…
このニューヨークのカウントダウンには、毎年豪華なゲストが呼ばれている。
2017年のゲストはマライア・キャリー。
でも、このときのマライア・キャリーは口パクだったしやる気もなかったらしい。
それで炎上騒ぎとなった。
マライア・キャリー、史上最悪の口パク年越しライブはノーギャラ!?
マライア・キャリーが、大晦日にニューヨークのタイムズスクエアで開催された恒例のカウントダウンイベントの出演について、「ノーギャラで出てやったのに」的な発言をしたとして、再炎上する騒ぎが起きている。
これがその動画。
世界の国と比べると、日本の新年の迎え方は静かで落ち着いている。
厳かな気持ちで、新年や年神様を迎えたいのだと思う。
ただし、渋谷はのぞく。
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