今日は「昭和の日」ですね。
「昭和の日普及委員会」のHPに説明があるので、のせておきます。
「天皇誕生日」も平成元年(1989)から「みどりの日」となりました。しかし、多くの国民の要望を受けて、平成17年に国会で「国民の祝日に関する法律」(祝日法)が改正。
平成19年(2007)より「昭和の日」とすることになったのです。1年に一度廻ってくるこの日に、昭和天皇とともにあった昭和の時代を改めて見つめ直してみましょう。
(昭和の日普及委員会のHP)
前まで書いたように、旅の経験が浅かったボクは、エジプト人にはぼられまくった。「やられっぱなし」のサンドバック状態。
前にも記事で書いたけど、ボクがエジプトを旅行していたころ(1996年)では、「世界3大悪人」という悪名高い人たちがいた。
その国の人たちは、旅行者から、「嘘をつく」「しつこい」「強引」な手段で容赦なくお金を取ろうとする人たちで、具体的に言えないけれど、インド人、中国人、エジプト人だ。
もちろん、旅行者の話のネタで。
でも、これは、言い換えれば「商売上手」と言うこともできる。
当時、よく話題になっていたけど、何でこの3国なのか?
これらの国には、共通点がある。
歴史で習う「世界四大文明」の該当する国(地域)なのだ。
けど、彼らの旅行者への態度は、あまりに文明から離れていた。
鉄道の駅から降りると、無数の客引きが近づいて来るから、無視していると、突然、腕をグイとつかまれることもあった。
「世界3大悪人」という言い方は、今はしないようで、「世界3大ウザイ国」として、インド・エジプト・モロッコがあるらしい。
モロッコは、知らないけど、ボクの経験では、この中ではエジプト人が一番ひどかった。「エジプトの被害にった」という旅行者には、何人にも会ってきた。
でも、エジプトで感心したとは、ぼったくりの手段が本当にいろいろあること。
その意味で、「ぼったくりのデパート」だと思う。
今回の記事は、聞いたそんなエジプトのぼったくりの被害報告。
その筆頭は、ピラミッドのすぐ近くにいる「ラクダぼったくり」だろう。
宿にいた旅行者の話。
彼がピラミッドに行ったところ、聞いていたとおり、満面の笑みをしたエジプト人が近寄ってきて、「ウェルカム・エジプト!」と言って握手を求める。
そして、握った手を離さない。
そのまま交渉に入る。
「ラクダに乗らないか、1000円(値段は忘れた。適当)でいいぞ」
と言う。
これがぼったくりだとは、彼も知っていた。
でも、ラクダには乗りたい。
それで、この言い値を500円まで下げる。
「本当に、500円だな?それ以上は、絶対に払わないからな!」
と、念を押すことは忘れない。
「ノープロブレム!」
またもや、満面の笑みでエジプト人が答える。
インド人とエジプト人の「ノープロブレム」とは、次に必ず問題がやってくる予告、フラグのようなものだと考えて間違いない。
彼は、ラクダに乗って少し歩いて、ラクダ使いのエジプト人に写真を撮ってもらって、ラクダツアーが終わりとなった。
でも、終わらなかった。
彼がラクダから降りようとすると、エジプト人は、こう言う。
「ツアーの料金は、1500円だ」
ラクダの上にいた彼は、耳を疑う。
満面の笑みをたやしたラクダ使いは、その内訳を説明する。
「500円はラクダに乗ってここまで来る料金だ。ラクダから降りるときは、1000円かかる」
「ふざんけんな、テメー!」
と、彼が叫んでみたところで、ラクダの体は大きく、一人では降りられない。
カメラはラクダ使いが持っている。
ラクダの背中に乗ったまま値段交渉するハメになってしまった。
結局、彼は泣く泣くラクダ使いに1000円をラクダ野郎に払って、ラクダの背中から解放されたという。
2013年に、エジプトでクーデターが起きて、国内が大混乱におちいったことがあった。
このとき、日本のテレビ局がピラミッド周辺にいるラクダ使いに取材をしていたのを見た。
「観光客が減って、私たちはとても困っています。私は、日本人が大好きです。日本のみなさん、ぜひ、エジプトに来てください」
と、泣きそうな顔で言っていた。
もっと困ってしまえ。
そして、心を入れ替えて出直しくれ。
これと似たぼったくりは、ボクも会っている。
エジプトとスーダンの国境近くに、「アスワン」という街がある。
ここは、「アブシンベル神殿」というとても有名な遺跡がある。
現在の国連の「世界遺産」は、この遺跡を破壊から守ることから生まれている。
この世界遺産は、絶対に滅んではいけないけど、ここのぼったくりは、今週中にでもなくなってほしい。
その日夕方、ボクはナイル川に沿って散歩をしていた。
そのとき、エジプト(ヌビア)人からファルーカ(小さな帆船)に乗らないか、と声をかけられた。
料金は500円でいいという。
正確な料金は覚えていないから適当ね。
「もう、エジプトに来ることはきっとない。ナイル川で船に乗るなんて一生の思い出になるかもしれない」
と、思って彼のファルーカに乗ることにした。
写真の白いのが、「ファルーカ」。
乗りたくなるでしょ。こりゃ。
もちろん、言い値では野良なら。
料金は、300円に値切ってから乗ることにした。
ファルーカに乗って、ナイル川に浮かぶことは確かに、気持ちが良い。
そのファルーカが、ナイル川の真ん中に来たとき、エジプト人からこう切り出された。
「元の岸に帰りたかったら、1000円払え」
300円はここまで来る料金で、帰りたければ1000円払えと脅された。
このときは、ラクダ使いにやられた彼とは出会っていなかったときで、彼と同じく、「値切ればいい」と、単純に思っていた。
ここは、ナイル川の真ん中だ。
料金を下げるにしても、怒るべきか泣きおどしでやるか、判断に迷った。
一応は値段交渉をしてみた。
でも、こっちは完全に立場が弱い。
泳いで岸に戻るわけにもいかない。
ナイル川にはワニもいる。
仕方なく、800円を払って、元の岸に帰還することができた。
ボクも、旅経験が浅いなりに、「ぼったくり」には注意はしていた。
必ず値段交渉をする。なるべく、料金は前払いではなくて後払いにする。
それでも、エジプト人はボクの上をいっていた。
それにしても、エジプト人はいろいろなぼったくりを考えついて、悪びれずに堂々とやるなあ、と感心する。
しちゃいけないんだけどね。
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