そうだったのか!旅人の敵「外国人料金」の理由 in カンボジア

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カンボジアの「外国人料金」はぼったくり?それとも必要?

第一印象は最悪?二重料金への疑問

以前、「人は見た目が9割」という本がベストセラーになった。
第一印象でその人の評価が決まってしまうという、少し怖い内容だ。ボクの場合、第一印象は「最悪」だったのに、今では「それは正しい」と180度考えが変わったものがある。

それがカンボジアの「二重料金(外国人料金)」。
最初は「ひどい! ぼったくりじゃん!」と思ったけれ4ど、その国の人たちの暮らしを知るうちに、「これは必要なことで正当だな」と考えが逆転した。

世界遺産アンコール・ワットの入場料の仕組み

「海外に行くならどこがいい?」と聞かれたとき、ボクが自信を持っておすすめするのがカンボジア。アジアの至宝といわれる世界遺産「アンコール・ワット」は、高い航空費を払っても見る価値がある。
このアンコール・ワットに入るには、以下の入場料が必要だ(2016年4月時点)。

1日券: 20ドル(約2200円)
3日券: 40ドル(約4350円)

ところが、これが地元カンボジア人なら「無料」だ! 4350円がなんとタダになるのだ。
20年ほど前に、ボクが初めてこれを知ったときは、率直にこう思った。

「外国人は高いのにカンボジア人がタダなのはズルい!ただのぼったくりだろ」

でも、それは日本の感覚でしか見ていなかった。

外国人料金を逃れようとした旅行者たち

ボクが初めてカンボジアに行った1995年ごろ、この料金を払わずに中に入ろうとする日本人旅行者がたまにいた。 彼らは同じアジア人の外見をいかして、「偽カンボジア人」になって検問を突破しようとした。

・地元の服を買って着る。
・自転車を借りて、検問を通り過ぎる時は顔をふせる。
・農家から「クワ」を借りてかつげば、より地元の人っぽく見える。

宿でそんな相談が行われていたのを見た。
今の厳しい管理体制では絶対にできないことだけど、昔はそんな時代もあった。

自国の宝を「見たことがない」人たち

田舎町ラタナキリで知った衝撃の現実

ボクはこれまで5回ほどカンボジアに行ったことがあって、ある田舎町で宿の主人からこんな話を聞いた。

「この辺で、アンコール・ワットを見たことがある人なんていないよ。みんな見たいと思っているけど、お金がなくて行けないんだ。テレビの中でしか見たことがないんだよ」

カンボジア国民にとって、アンコール・ワットは国旗にも描かれている「民族の誇り」だ。
それなのに、「見たくても、お金がなくて行けない」という人がいる事実に驚いた。彼はゲストハウスを経営していて、貧しそうには見えないのに、それでも行くことができないと言う。彼だけじゃなく、その周辺に住む人たちもみんな行ったことがないらしい。

首都プノンペンの青年が抱く「あこがれ」

首都プノンペンの空港でも、同じようなことがあった。
空港で働く20歳くらいのウェイターの青年に、ボクが撮ったアンコール・ワットの写真を見せてほしいと頼まれたんだ。 写真を見せると、彼は「へえ、やっぱりすごいですね」と笑顔で言った。

彼もアンコール・ワットには行ったことがない。
地方から出てきて、稼いだお金をすべて田舎の家族に送る生活をしている。入場料がタダだとしても、そこへ行くまでの交通費や時間の余裕がないと言う。
日本人のボクが撮った写真を見て、「すごいなあ、ありがとう」と喜ぶ彼を見て、「これでいいのか?」と考えてしまった。

外国人料金がカンボジアの未来を支える

なぜ「二重料金」が必要なのか

たとえ入場料をタダにしても、観光に行くためのお金がないカンボジア人がたくさんいる。これが現実だ。

そう考えると、アンコール・ワットの外国人料金は「ぼったくり」ではない。
「余裕がある外国人からお金をもらい、その資金で遺跡を直したり、国を豊かにしたりする」 今のカンボジアにとっては、これがすごく大事な段階なんだ。国内の誰もが、気軽にアンコール・ワットを見に行けるような時代が来たら、その時にこの制度を廃止すればいい。

 

 

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この記事を書いた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。
また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。

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