最近、友人のイギリス人が体調をくずした。
夏風邪をひいたらしい。
「夜、眠れないほどせきが出て困っている」ということで病院に連れて行った。
「イギリスでは病院代は無料なのに」
「薬代も100円しないのに」
そんなグチを聞きながら、待合室で診察を待つ。
その時に、テレビで「台風3号が日本に接近!」というニュースを見た。
それで、そのイギリス人と台風の話をした。
日本とイギリスの台風の共通点や違いなんかを。
ということで、今回は台風について書いていきたい。
台風の語源や日本や外国(イギリスとメリカ)でのよび方について。
・日本語の「台風」と英語の「typhoon(タイフーン)」は似てるぞ
日本語の「台風」は英語だと「typhoon(タイフーン)」になる。
タイフーとタイフーンはすごく似ている。
「そういえば、日本語の台風は英語のtyphoon(タイフーン)からきたと聞いたことがある」
イギリス人がそんなことを言う。
偶然の一致にしてはあまりに似ている。
ひょっとしたら語源が同じなのかもしれない。
日本語の「津波(ツナミ)」が英語の「tsunami」になったように、日本語の台風が外国に伝わってtyphoonになったのか?
それとも英語のtyphoonが日本に入ってきて「台風」になったのかも。
調べてみたら、どうやら英語が日本語になったらしい。
国立天文台 の職員(たぶん)のブログにこう書いてある。
英語の「typhoon」から日本語の「台風」が派生したと いうのが正しい
暑い暑いインドでは、雨が降ると「今日は良い日だ!」ということがある。
ただ「typhoon」の語源となると、これにはいくつかある。
どれが正しいのかはハッキリわかっていない。
そのひとつに中国語説がある。
台湾や中国福建省で、激しい風のことを「大風(タイフーン)」といい、それがヨーロッパ諸国で音写されて「typhoon」となり、それが再び中国や台湾に入り、「颱風」という字を当てた。
「語源由来辞典」
他にもアラビア語説やギリシャ神話説がある。
ギリシャ神話の風の神「typhon(テュフォン)」が「typhoon」となったのだという。
日本で「台風」という言葉が決められたのは1946年のとき。
それ以来、日本では「台風」が使われている。
はるか昔、日本人は台風のことを「野分き(のわき)」と呼んでいたらしい。
源氏物語に「野分き」という言葉がある。
強い風が野原の草を分けているように見えた、ということなのかも。
・台風の名称は人の名前
日本語の「台風」の語源が英語「typhoon」だったら、似ているは当たり前。
でも日本とイギリス(アメリカ)とでは、台風のよび方がまったく違う。
日本の場合は、「台風1号」「台風2号」というように台風の発生順に番号をつけている。
でもイギリスは違う。
イギリスでは台風に人の名前がつけられる。
イギリス人から命名のルールを聞いたけど、正確には忘れてしまった。
でも、気象予報士の片山由紀子さんがこう書いている。
命名の方法はアルファベットのAから順に、交互に女性名、男性名を付けるというもので、気象局のフェイスブックやツイッターで名前の候補を募り、Abigail、Barney、Clodaghというように21の名前を選んだそうです。
一般的に台風は良いものだとは思われていない。
洪水は起きるし多くの人が亡くなることもある。
「それなのに、台風に人の名前をつけるというのはいいんだろうか?」
日本人のボクだとそんなことを思ってしまうけど、そのイギリス人はまったく気にならないらしい。
なんで台風に人の名前をつけるのかは知らないけど、ずっと前からそうだから完全に慣れてしまっている。
アメリカでも台風は番号ではなくて人の名前で呼んでいる。
たとえば、2005年に約1850人の死者を出した台風(ハリケーン)の呼び名は「カトリーナ」という女性によくある名前だった。
8月24日朝、11番目の熱帯性暴風となり、「カトリーナ」と名付けられる(日本流に言うと「台風11号」に相当する)。
「さすが移民の国アメリカだな」と思ったのは、台風の名前をつけるときにも人種を考えていること。
News 24 sevenから。
現在では、アフリカ系の名前をつけるなど人種差別も考慮した名前になっています。
カンボジア
激しい雨でもお坊さんは修行を休むわけにはいかない。
でも雨季には外出をひかえる。
安居
あんご仏教の出家修行者たちが雨期に1か所に滞在し、外出を禁じて集団の修行生活を送ること。
「日本大百科全書(ニッポニカ)の解説」
日本では一般的に台風を発生順に番号で呼んでいるけれど、じつは名前をつけている。
でもそれは人名ではない。
日本では台風にこんな名前をつけている。
「ヤギ・ウサギ・カジキ・カンムリ・クジラ」
理由はよく分からないけど、なぜか日本では台風に星座の名前をつけている。
くわしくは気象庁のホームページをご覧あれ。
そのページのキャプチャー↓
日本で「台風ウサギ」や「クジラ台風」ではなくて「台風3号」と番号で呼ぶのは、ニュースで言うときに緊張感に欠けるためだろうか?
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