自分の間違いを認めることは本当にむずかしい。
このブログに来たこんなコメントを読むとよくそう思う。
・気持ちの悪いブログ立ち上げてるもんだW
・右翼の人が、どんな家庭で育てられたのか、察せられます。
・日本の右翼はネット上で活動する=ネトウヨといわれる所以がよくわかりますな。
・韓国の悪口を書くべきではありませんね。
・国連の人権委員会で、著しい人権侵害として、日本の従軍慰安婦が報告されているのですから、あなたがどう考えていようと、日本は世界から蔑まれている。
最後のコメントでわかると思うけれど、こうしたコメントは主に慰安婦問題について書いた記事に対して寄せられている。
慰安婦問題について書いたといっても、過激なことはなにも書いていない。
「日本軍のよる朝鮮人女性の強制連行なんてものはなかった」という内容で、今では日本政府をはじめ朝日新聞や赤旗も認めている常識的な内容でしかない。
10年前ならともかく、2014年には朝日新聞が「日本軍による強制連行の記事は間違いだった」と認めて謝罪し、その記事を取り消している。
強制連行したという吉田の記述を裏付ける証言は得られなかったとして『「済州島で連行」証言 裏付け得られず虚偽と判断』とした」。また「読者のみなさまへ」として「当時、虚偽の証言は見抜けませんでした。」としている。
強制連行の根拠がまったく見つかっていない。
だから今では、日本の与党も野党もマスメディアもそんなことを事実だとは認めてはいない。
それでも「強制連行はあった」と信じていて、先ほどのようなアンチコメントを書いて送ってくる人はまだ日本にいる。
その信念の強さには驚いてしまう。
根拠がなくても事実だと信じて疑わないというのは、もう何があっても自分の間違いを認めることはできないのだろう。
コメントの中に国連に触れていたものがあった。
「国連の人権委員会で、著しい人権侵害として、日本の従軍慰安婦が報告されているのですから」
この報告というのは「クマラスワミ報告」と呼ばれるもので、知っている人は知っている。
クマラスワミとは1994年に国連人権委員会の特別報道官に就いたスリランカ人の女性の名前で、その人が作成して国連人権委員会へ提出したのが「クマラスワミ報告」になる。
2017年の今では、この報告書の内容(強制連行とや性奴隷など)は間違っていたことが判明している。
産経新聞の【用語解説】から。
日本や韓国で聞き取り調査などを行い、まとめた報告書。朝鮮半島で女性を強制連行したとする吉田清治氏の虚偽の証言を引用しながら慰安婦を「性奴隷」と定義し、日本政府に法的責任の受け入れや元慰安婦への補償などを勧告している。
それでも「国連の報告書だから」と、事実だと信じてしまう人がたくさんでてしまった。
日本政府はこの報告書の撤回を求めたけれど、クマラスワミ氏に断られてしまう。
クマラスワミ元特別報告者に直接、日本政府として報告書の一部を撤回するよう求めたことを明らかにした。クマラスワミ氏は拒否した。
ここでクマラスワミ’元’特別報告者というところに注目してほしい。
この人は「元」であって、今はもう特別報告者ではない。
クマラスワミ氏が日本政府の撤回要求を拒否した理由にそのことがある。
クマラスワミは「報告者の立場を離れており、修正などをする立場にない」「(吉田証言は)慰安婦の証拠の一つに過ぎない」などとして修正を拒否した。
「(日本大百科全書(ニッポニカ)の解説」
日本政府はなんで「元報道官」に撤回を求めたのだろう?
もうその立場にいなかったら、報告書を撤回することはむずかしいように思うのだけど。
それはともかくここでもやはり、「人は自分の間違いを認めることは本当にむずかしい」と思ってしまう。
それともう一つ注目してほしいところがある。
「(吉田証言は)慰安婦の証拠の一つに過ぎない」という部分。
これは事実。
このクマラスワミ報告の資料は吉田証言だけではない。
いろいろな資料を元に作成されている。
たとえば週刊大衆や週刊実話の記事から。
国連の報告書の根拠に、週刊大衆や週刊実話などの官能小説や漫画があった。
そんなことを聞いたら、「それは本当か?」と疑ってしまうけれど、これは事実。
それを知ったジャーナリストの櫻井よしこ氏も驚いている。
週刊新潮の7月13日号のコラム「日本ルネサンス」にこう書いている。
「週刊大衆」や「週刊実話」などに掲載された官能小説、漫画、さらには猟奇小説に依拠していることも突き止めた。国連特別報告者という権威の衣をまとってまとめた慰安婦の報告書が、世間ではおよそ通用しない週刊誌記事に依拠していたこと自体、驚きだ。
こんなつまらない報告書が、今も日本の名誉を傷つけ続けているのである。なぜ外務省は反論しなかったのか。なぜ、同報告書について調査しなかったのか。(中略)欧米の知識人も、彼らの信じる「日本軍、性奴隷、強制連行」説が下品な漫画や官能小説に依拠していたとわかれば考えを変えるはずだ。
「軍艦島を第二の慰安婦問題にするな」
なんで週刊大衆や週刊実話の記事がクマラスワミ報告の根拠になったのかは、このコラムを読んでほしい。
それとこの事実を突き止めたのは櫻井よしこ氏ではなくて別の藤井という別の日本人。
でも今さらクマラスワミ報告を撤回させることは不可能だ。
日本政府は慰安婦についての国際社会の誤解を解くために広報活動を強化するといっている。
だから、それに期待するしかない。
国連の人権委員会で、著しい人権侵害として、日本の従軍慰安婦が報告されているのですから、あなたがどう考えていようと、日本は世界から蔑まれている。
こんなコメントを書いた人は、その報告書の根拠に週刊大衆や週刊実話の官能小説や漫画があったと知ったら、どう思うのだろう。
それでもやっぱり強制連行説を支持すると思う。
自分の間違いを認めることは本当にむずかしいから。
それでも最低限、「国連が言っているのだから!」と国連の権威をチラつかせるのはもう止めたほうがいい。
国連の報告には、信頼できるものもあればクマラスワミ報告のようなヒドイものもある。
そして国連信仰の底の浅さはもう多くの人が知っている。
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