韓国に興味や関心のある日本人のあいだでは、韓国の人たちが「半万年(5000年)」の歴史を誇っていることはわりと有名だだ。
むかしソウルへ行って仁川空港の中を歩いていた時、廊下の壁に「ようこそ、5000年の歴史の国へ」とデカデカと書いてあるのを見て驚いた。
これを見た中国人の感想を知りたい。
朴槿恵(パク・クネ)大統領も2016年にスイスで行われたイベントに、「韓国は5000年の歴史を持つ国で、独特で創意的な固有の文化を守ってきた」というメッセージを送った。
国際社会の場でこう言い切っているのだから、韓国人にとってこれは当然の常識であることが分かる。
「半万年の歴史」の根拠は檀君(だんくん)で、韓国の歴史教科書(中学校)にこんな説明がある。
青銅器文化が形成され、満州遼寧地方と韓半島西北地方には族長(君長)が治める多くの部族が現われた。
檀君はこのような部族を統合して古朝鮮を建国した。「韓国の中学校歴史教科書 (明石書店)」
ただこの檀君は伝説上の人物で、実在したかどうかは確認されていない。
でもまあ、そんなことは「ケンチャナヨ(気にしない)」で、この檀君が王になったときが「韓国の歴史の始まり」とされている。
その即位は紀元前2333年だ。
でも、これだと西暦の2016年を足しても「4349年」だから、5000年にはあと651年足りない。
韓国的な考え方だとこのくらいの誤差は「ケンチャナヨ」で、韓国は半万年の歴史をもつ国になるのだ。
檀君
では、この「韓国半万年」というキャッチフレーズはいつから使われるようになったのか?
調べてみると、パク・クネ大統領の父親である「朴正煕(パク・チョンヒ)」元大統領が1965年ごろに、「我が半万年の歴史は、一言で言って退嬰と粗雑と沈滞の連鎖史であった」と述べている。
このころには社会に登場して、その後国民の共感を呼んで常識になっていまでは娘も使っている。
韓国人にとって重要なことは、檀君が実在しかどうかや4349年という中途半端な数字ではなくて、「5000年の歴史がある」と聞くと誇りを感じるという事実。
国民感情と完全一致しているから、このキャッチコピーは支持されて、これからも使い続けられるはずだ。
でも最近、韓国の歴史教科書を見ていたら、「7千年」という文字を発見したから驚いた。
「韓国7000年」は盛りすぎですよ。
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