いまから3日前、3月10日は何の日か?
日本では「3と10」で「砂糖の日」や「サボテン(10)の日」 、アメリカでは「マリオの日」になっている。
英語で「3月10日」は「Mar.10」になる。
これが「MARIO」に似ていることから、「マリオの日」になったらしい。
アメリカ人がこの日に何をするかは知らない。
ここからはまじめな話で、3月10日は「東京都平和の日」でもある。
1945年のこの日に東京大空襲があったから、東京都が1990年に3月10を「平和の日」にした。
東京大空襲とは?
昭和20年(1945年)3月10日に、アメリカ軍のB‐29爆撃機によっておこなわれた東京への大規模な空襲のこと。
一夜にして、約10万人の死者を出したといわれる。
武器などをつくる軍事工場をターゲットにした爆撃ではなくて、一般市民が住む木造家屋の密集地帯に集中的な爆撃を展開したため、想像を絶する犠牲者が出てしまった。
その東京大空襲から73年がすぎた今年、3月10日にその追悼式がおこなわれた。
毎日新聞の記事(2018年3月10日)から。
小池百合子知事は追悼の辞で「今の平和な生活は先人の大変な苦労と努力の上に築かれていることを忘れてはならない」と述べた。法要には秋篠宮ご夫妻も参列された。
東京大空襲追悼式 「あんな戦争、二度としてはいけない」
サイパンを飛び立って爆撃をおこなうB‐29爆撃機
上下の画像は「NHK 映像の世紀 第5集」のキャプチャー
東京大空襲
B‐29爆撃機の搭乗員はこう回想している。
「NHK 映像の世紀 第5集 世界は地獄を見た」から。
私たちは日本の都市を焼き払うという恐ろしい仕事をやっていた。
それはつまり、女や年寄りや子どもたちを焼き殺すってことだ。
私の中の野蛮な声がしつこくささやきかける。「日本人なんか・・・皆殺しにしてしまえ!」
東京大空襲をおこなった責任者とされるのが、カーチスルメイというアメリカの軍人だ。
彼は東京だけではなく、大阪や名古屋などの大都市や地方都市にも爆撃をおこなう。
そのことで、日本人は彼を「鬼畜ルメイ」「皆殺しのルメイ」と憎悪していた。
彼は市民をまきこんだ爆撃について、「日本人を殺すことについて、たいして悩みはしなかった」「私が頭を悩ませていたのは戦争を終わらせることだった」と話している。
今さらこの言葉について、あれこれ言うつもりはない。
それでもよく分からないのが、戦後、ルメイが日本から勲章をもらったことだ。
航空自衛隊の育成に協力したということで、1964年(昭和39年)、日本政府はルメイに勲一等旭日大綬章を授与している。
ふつう勲一等は天皇が手わたしでわたすのだけど、昭和天皇はルメイに対しては、手わたしでの授与をしなかった。
おまけ
戦争中、日本の敗戦が見えてきたとき、日本は「神風特別攻撃隊」という攻撃隊を編成した。
これは、自分とともに戦闘機をアメリカ軍の艦船にぶつける体当たり攻撃だ。
戦闘機に乗る直前、パイロットが最期の酒を飲んでいる。
基地を飛び立ったあと、彼らは敵艦船に突撃した。
上下の画像は「NHK 映像の世紀 第5集」のキャプチャー
あるアメリカ海兵隊員の回想
神風も何もかも見ました。
胃がキリキリと痛むような、あんな光景は見たことがありませんでした。あの人たちは死ぬのを覚悟していたんです。
私だって、入隊した時は命をささげる覚悟でした。
でも、あんなやり方では…「NHK 映像の世紀 第5集 世界は地獄を見た」から。
ある特攻隊のパイロットはこんな言葉を残している。
空の特攻隊のパイロットは一器械にすぎぬと、一友人が言ったことはたしかです。
一器械である吾人(ごじん)は何も言う権利はありませんが、ただ、願わくば愛する日本を偉大ならしめられんことを国の方々にお願いするのみです。
偉大かどうかは別として、平和な日本を次の世代の人たちにわたさなくてはいけないと思っている。
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