アメリカ人が感じたニューヨークと日本の違い。治安と譲り合い

 

「全てのニューヨーク市民が誇っていい」

アメリカ・ニューヨーク市警察のジェームズ本部長がこう胸を張る。
10月12(金)~14日(日)の3日間に、全ニューヨーク市民が誇りに思える出来事があった。

さて、何だと思いますか?

 

ハロウィンのデコレーション in NY

 

ジェームズ本部長は、10月12日~14日の週末に「銃撃も殺人も一件もなかった」と発表した。
ニューヨークの週末で、一発の銃声も響かなかった。
この快挙は25年ぶり。

それでAFP通信が記事にして世界に伝えた(2018年10月16日)。

警察当局によると、人口850万人のニューヨーク市で週末に銃撃事件が起こらなかったのは1993年以来だ。しかし、銃撃事件そのものは断続的に発生し続けている。

米ニューヨーク市、25年ぶりに銃撃のない週末 警察

 

それで警察本部長が「全てのニューヨーク市民が誇っていい」と高らかに言った。

でも日本のネットユーザーの反応は?

・記録更新しろよ
・毎週末毎に銃撃事件が起こり続けてたって事か
逆に怖いって
・誇って良いわけねーだろって
日本人なら思うがねwww
・せめて一ヶ月は
・安全に対する基準値が根本的に違うよな。w

 

日本でこれはあたり前。
ニューヨークの感覚だと、毎週誇りに思っていい。
治安が違うから、感覚も違うのだけど。
日本人がニューヨークに行く時は、本当に用心したほうがいい。

ちなみに、ニューヨークで銃撃事件が起きるのは、ブルックリンとブロンクスの地区が多いらしい。
良い子のみんなは近づかないように。

こんな記事を見つけたんで、今回はこれから、アメリカ人に聞いたニューヨークと日本の違いを書いていこうと思う。

 

 

いま見たように、日本とニューヨークでは治安と誇りの感覚が違う。

知り合いに、日本で3年間暮らしていたニューヨーク出身のアメリカ人がいる。
20代の女性で、彼女が日本の生活で気にいっていたことは、「日本は超安全」ってこと。

ニューヨークと違って、日本では夜歩いていても、ワンブロックごとに後ろをふり返って不審者がいないかを確認する必要がない。
「安心して夜に歩ける」というのは、ニューヨークとの大きな違いと言う。

 

そのアメリカ人が母親を日本に呼んだことがある。
母親にとっては初の日本。

「彼女を案内してほしい」と頼まれたから、車で寸又峡に連れて行くことになった。

 

寸又峡にある「夢のつり橋」は2012年に「世界の徒歩吊り橋10選」に選ばれた(トリップアドバイザーの企画)。
全ての静岡県民が誇っていい。

 

寸又峡はすげー山ん中にあるから、細い山道を通らないといけない。
中には、車ですれ違うことができない道もある。

母親はこの道の狭さにおどろいた。
ニューヨークだけでなく、アメリカでこんな細い道を見たことがない。
たしか「スネークロード」と言っていた。

 

このスネークロードで、前からタクシーがやって来る。
ここですれ違うことは「頭文字D」でも無理。

するとすぐに、タクシーがバックして道をゆずってくれた。
これを見て母親が「ニューヨークならケンカが始まる」と感心する。

本当か?と思って娘に聞いたら、「人によるけど、タクシードライバーなら車から降りて来るわね」と言う。

 

母親が日本で感じたニューヨークやアメリカとの違いに、相手への配慮がある。
車が列に入るとき、待っていれば誰かが譲ってくれるから、強引に割り込む必要がない。

そもそも日本で、ドライバーがクラクションを鳴らすのを聞いたことがない。
いつでも歩行者を優先して、車が止まってくれる。

日本を旅行していて、いろいろなところで「譲り合いの精神」を感じた。
これがニューヨークとの違いと言う。

 

 

譲り合いの精神はいいことだ。
でも、ジョーカーではない。
善意がどんな相手にも通じるワケじゃない。

「自分が譲ったら、相手もきっと譲ってくれる」とアメリカで期待しても、きっとガッカリするという。
アメリカ社会では自分の言いたいことを、誤解のないようにハッキリ伝えたほうがうまくいくらしい。
アメリカでは、相手を譲らせることを考えたほうがいいかもしれない。

 

おまけ

人生で一番コワかったヒマラヤの山道

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。