アメリカ人かイギリス人か忘れたけど、カニカマにハマった外国人がいた。
「かに風味かまぼこ」を略してカニカマ
カニカマはスケトウダラを主な原料にしてつくるのが一般的で、もちろんカニ肉じゃない。
これは日本の発明だ。
1970年代に石川県の水産加工メーカーが考案したといわれる。
最初は本物のカニとかん違いした消費者からインチキ呼ばわりされていたけど、「カニのようでカニでない」というキャッチコピーで販売をはじめ、いまでは全国的に有名だ。
その外国人はカニカマの見た目・味・食感のクオリティーの高さに括目して、「さすが日本人だ」と称賛していた。
日本人の発明で、同じような食べ物に「雁(がん)もどき」がある。
雁の肉を使わずに、雁の味を再現したというヤツ。
もともとは精進料理で肉の代用品としてつくられた。
ちなみに中国旅行で、現地のガイドから「安い羊肉は信用しないでください」と注意されたことがある。
中国人は羊を使わないで、羊肉をつくることができるそうだ。
でもそれは、犬・ネズミ・病気で死んだ生き物の肉など、得体の知れないモノで構成されているという。
「羊頭狗肉」という言葉が生まれた国だから
20年ぐらい前、ヒンドゥー教徒のバングラデシュ人とご飯を食べに行った。
「牛肉はダメ。日本の料理でなるべく安いもの」というリクエストを聞いてラーメン屋に決定。
お気に入りのラーメン店に連れて行ったら、豚肉も食べられないと言いやがる。
本人はヒンドゥー教徒だけど、まわりにイスラーム教徒が多かったせいで豚肉も食べないという。
チャーシューだけでなく、豚骨スープもダメ。
はじめにそれを言いやがれ。
浜松市にあるスーパー
イスラーム教徒が食べられる物を「ハラール(ハラル)フード」と言う。
ハラールとはアラビア語で「許されている」という意味で、ハラールフードはイスラーム教の教えにそって調理されている。
イスラーム教徒が食べられないものは「ハラーム(禁じられている)」と言われる。
豚骨ラーメンはハラームだけど、このほど一蘭からハラールな豚骨ラーメンが登場した。
バズプラスニュースの記事(2018年12月21日)
この豚骨風ラーメンは、豚肉を食べることが禁じられているイスラム教徒も安心して美味しいラーメンが食べられるように作ったもの。
豚骨ラーメン屋「一蘭」が豚骨不使用「豚骨風ラーメン」の提供決定 / イスラム教徒も食べられるハラル食品
正確には豚骨風ラーメン。
鶏肉を使って豚骨ラーメンの味を再現した自信作らしい。
ターゲットはいままで豚骨ラーメンを食べられなかった外国人というから、メインはイスラーム教徒でそのためのラーメンとみていい。
「豚骨ラーメンを世界一研究する会社」と自負する一蘭がついに、豚抜きで本格的な豚骨ラーメンを開発してしまった。
これにネットの反応は?
・豚骨使わないなら、それは一蘭じゃなくて天一だろ
・臭いからとんこつ大嫌い! な日本全国民にも嬉しいねw
・豚の蒸気と臭いが立ち込める中で食っても良いと思う程度のゆるい信者なら
もう豚肉食べちゃった方が楽になっていいんじゃないかw
・近所のインド人「神様も日本まではミテナイヨー」
・店名は一蘭じゃなくイランで良くね
訪日外国人の数は先日、史上初めて3000万人を超えた。
東京オリンピックに向けてさらに増えるはず。
でも、イスラーム教徒が食べられるラーメンはなかなかないから、これはかなり儲かるのでは?
ハラール豚骨ラーメンなら、安心してバングラデシュ人も連れて行ける。
日本人の「もどき料理」をつくる才能はいまも健在だった。
ニューヨークの一蘭では、豚骨ラーメン一杯が2000円ほどだとか。
セレブなラーメンだ。
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