2019年2月5日は、韓国や中国では元旦になる。
これは日本でいう旧正月のことで、中国韓国では1月1日より旧暦の正月を盛大に祝う。
正月は誰にでも訪れる。
韓国の拘置所にいるパク・クネ前大統領にも正月はやって来た。
朝鮮日報にせつなくなる記事(2019/02/03)があった。
前大統領・前大法院長官・前知事も…拘置所で迎える寂しい旧正月
*余談だけど、罪が確定する前に入るのが拘置所で確定後に入るのが刑務所。
この日、ソウル拘置所では新年の特別メニューが出た。
その内容は、韓国の雑煮(トックッ)、キムチ、蒸しギョーザ6個と牛乳(200ミリリットル)。
絶大な権力を握っていたパク前大統領は、何を思いながらこのメニューを食したのか。
さてここからは、日本・中国・韓国の正月料理について簡単に書いていこうと思う。
おもに雑煮と餃子の同じと違いについて。
Here we go!
韓国語で「トッ」はお餅のこと。「トッポッキ」の「トッ」もこれ。
「クッ」は汁物のことだから、「トックッ」で雑煮になる。
日本と同じく韓国でも正月に雑煮を食べるけど、おもちの種類が違う。
日本の雑煮はもち米だけど、韓国の雑煮はうるち米。
うるち米は普通のお米だから、びよーんと伸びることはない。
だから「雑煮感」や「正月感」には欠けるかも。
日本の雑煮は地域によって違うけど、味噌汁におもちを入れたものが多い。
それに対して韓国雑煮の汁(スープ)は、牛肉や鶏肉を使って作ることが多い。
韓国拘置所の「正月メニュー」に雑煮があるのは分かるけど、なんで餃子をチョイスしたのか?
東亜日報の社説(2017年2月1日)を見ると、それが分かるかもしれない。
韓国の旧正月料理がトックク(正月に食べるうるち米で作った餅を入れた雑煮)なら、中国は餃子だ。餃子は、過ぎ去る年と新年との交差点という意味の「交子」と発音が同じだからだ。
ザッカーバーグの餃子
中国で餃子が好まれている理由は、上の他にもその形にある。
餃子の見た目が昔のお金(銀子)に似ていることから、正月に食べると縁起がいいと言われている。
日本で年越しそばを食べるように、中国では年越し餃子を食べる文化があるのだ。
ただ餃子をよく食べるのは中国北部で、香港など中国南部ではワンタンを食べることが多い。
正確かどうかちょっと自信がないけど、このお金の形が餃子に似ているのだと思う。
ネットで調べたら、韓国でも餃子は正月料理のひとつになっている。
理由は中国と同じで縁起がいいからだろう。
でも韓国では、中国や日本でいう餃子のことを「饅頭」と言っている。
日本人と中国人が見たら「餃子じゃん」と言うと思うけど、韓国ではこの料理が「饅頭」と呼ばれている。
ちなみに中国の「饅頭(マントウ)」には具が入っていない。
中国の饅頭
ようするに蒸しパンですね。
ということで本日のまとめ。
日本と韓国の正月料理には雑煮がある。
でも、おもちの種類と汁の作り方が違う。
中国と韓国の正月料理には餃子がある。
でも、韓国で餃子は「饅頭」と言う。
日中韓でいろんな同じと違いがありますね。
でも一番の違いは、日本と韓国&中国では、正月の日が違うということでしょ。
おまけ
ちょっと前の朝鮮日報に、これまたせつない記事(1/28)があった。
朴槿恵前大統領が涙の訴え「なぜそんなに汚い人間に仕立てたいのですか」
2017年にパク容疑者が収賄の容疑で取り調べを受けたとき、「わたしがそんな汚れたカネを受け取るなんて。なぜそんなに汚い人間に仕立てたいのですか」と突然泣き出したという。
蔡弁護士は「事故が起きるのを恐れ、取り調べが一時中断された。大統領はあまりに悔しかったのだろう」と話した。
改めて考えてしまう。
拘置所の中で縁起のいい雑煮や餃子を食べるというのは、パク前大統領にとってどんな思いだったのか?
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