いまNHKで放送中の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」。
明治から昭和30年代が舞台の「いだてん」では、タバコを吸うシーンがよく出てくる。
昭和30年代は知らないけど昭和60年のころでもタバコはあたりまえで、学校の先生が職員室でプカプカと吸っていたのを見た記憶がある。
これはレアケースだけど、戻ってきた漢字の書き取りノートがタバコ臭かったこともある。
でも、「Time goes by」で時は流れる。
昭和は遠くになりにけりで、平成もあと2か月ほどで終わる。
時代が変われば、人びとの意識も変わる。
「いまの時代に、NHKのドラマでタバコを吸うシーンはいかがなものか?」と不快に思った団体がある。
朝日新聞の記事(2019/3/3)
大河ドラマ、たばこダメ? 「受動喫煙を容認させる」「時代を表す手法の一つ」
ドラマの喫煙シーンでNHKに抗議したのは公益社団法人「受動喫煙撲滅機構」ってところ。
この機構は、
「受動喫煙シーンがしばしば見受けられ、みな観るたびに閉口し、悲しんでいます」
「未成年者や禁煙治療中の人たちへ悪影響を与え、何よりも出演者・スタッフの受動喫煙被害が紛れもなく行なわれているのです。」
と問題を指摘したうえで、次の2つを要求している。
一、『いだてん』において、受動喫煙のシーンは、今後絶対に出さないでください。
二、『いだてん』で、受動喫煙場面が放映されたことについて、番組テロップなどで謝罪をしてください。
NHKには1週間以内に回答することを求めていて、その内容は公開するという。
受動喫煙反対には賛成
時代劇では、その時代を正確に再現することが大事。
でも現代の倫理観などにもとづいて、職業や身体などへの差別的な表現は禁止されている。
受動喫煙撲滅機構は喫煙もこれに該当し、そのシーンがなくてもドラマは成立すると主張した。
これに対してネットでは賛否が分かれている。
といってもボクが見た限りでは、機構の考え方に賛成が2割、反対が8割といったところで、多くの人は「当時はそういう時代だから」と喫煙シーンを問題視していない。
「今後絶対に出さないでください」「謝罪をしてください」という団体の表現に反発する人もけっこういる。
やっぱり表現って大事って思う。
受動喫煙撲滅機構のホームページで抗議内容が公開されているから、興味があったら全文を見てほしい。
このニュースにネットの反応は?
・仮面ライダーのバイクにもナンバープレート付けなきゃ抗議が来る時代だからな、やり過ぎだよ
・ドラマの殺人シーンとかも犯罪だから禁止なの? じゃなきゃ整合性がとれないよ?
・本当に殺してるわけじゃないでしょ?
タバコのシーンは本当に火をつけて煙を吐き出しているから抗議されてるわけで
・抗議に抗議しろ
・これくらいって思う人も多いけど、 ハリウッドだって喫煙シーンは御法度になってるからな
・たばこの存在を知らずに大人になるなんて不可能なのに
・俺は禁煙5年目で今は煙草の臭いをかぐのも嫌だが流石に時代物のドラマの喫煙シーンにまで苦情をつけようとは思わん
ボクはタバコを吸わないし、タバコの煙は大嫌いだけど、明治~昭和30年代のドラマで喫煙シーンがあっても全く気にしない。
昭和50年代の学園ドラマで、職員室の中にタバコの煙が上がっていても、なんか懐かしいし共感できる。
子供向けの番組で喫煙シーンはマズイけど、ドラマの演出ならOKでしょ。
時代が変われば人びとの意識や価値観も変わって、いろいろなルールや規制が増えていく。
誰が見ても安心な番組を作ろうとしたら、視聴者のテレビ離れが進んでしまう。
ユーチューブ動画が人気の理由がよく分かる。
でも、いろいろな人が一石を投じて議論がはじまるから、頭の体操にはなる。
こんな試験があるから、興味のある人はどうぞ。
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