去年の夏、知り合いの台湾人が日本に旅行でやって来たから、彼らに京都市内を案内した。
数年ぶりの京都で驚いたのは、外国人観光客の数。
とくに伏見稲荷での外国人比率は圧倒的で、ここならきっとニューヨークのマンハッタンにも負けない。
千本鳥居をバックに写真を撮ろうとするなら、列に並ばないといけない。
それでも、「背後に人影なし」なんてぜい沢はもはや敵。
清水寺も嵯峨野も外国人観光客が山盛りで、20年前はもちろん、5年前と比べても明らかに違いを感じた。
夏の京都は蒸し暑いし、歩くだけで疲労感がたまっていく。
でも人が多いから、バスや電車での移動中、なかなか座席に座れない。
これが京都観光をよりハードなものにさせてくれた。
そういえば、このとき会ったフィリピン人が日本の暑さに驚いていた。
「フィリピンも暑いけど、こんなに汗をかくことはない。京都の蒸し暑さは想像以上だった」と泣きそうな顔で言う。
一緒にいた台湾人も、市内の外国人観光客の多さにはビックリしていた。
まあ、君らもそうなんだが。
去年、こんな体験をしていたから、この京都新聞の記事(3/4)には納得。
日本人の「京都離れ」?宿泊客減少歯止めかからず 外国人客増加で混雑を敬遠か
ここ最近、上洛する日本人が減っている。
調査によると、京都の主要ホテルに泊まる日本人客が減少していて、2018年全体をみても、前年比で9・4%減とある。
4年連続マイナスというから深刻だ。
ゲストハウスなどの安宿は調査にふくまれてないけど、日本人が京都に足を運ばなくなっていることは間違いないだろう。
この理由をホテル関係者は、「訪日客の増加で市内の観光地が混雑するようになったのが大きな要因」とみているという。
日本人の「京都離れ」は、市の観光協会にとっても悩みのタネ。
地震や台風などの自然災害が起こると、外国人観光客は急減してしまうこともある。
それで観光協会は、「日本人と外国人のバランスが大事だ」と言っているのだけど、いまの京都の混雑を減らすのはむずかしそうだ。
このニュースにネットの反応は?
・外国人増加っていうか何時行っても混んでる印象があるので、20年以上前から京都は早朝に通り過ぎるだけになりました。
・歴史・宗教・文化をどれだけ知っているかで 亰都や奈良の面白さは変わる
見物するだけならそんなに見るものはないしすぐ飽きると思う
・いろいろと心配だ
・数年前に行ったけど確かにあの混雑見たら当分はいいと思うわ
・この前までインバウンドとか言って喜んでなかった?
これと似たようなことは百貨店でもあった。
外国人客を重視した結果、日本人客にはそっぽを向かれてしまう。
一度そうなると、日本人客をまた振り向かせるのはむずかしい。
そんな百貨店のことはニュースで何度も見た。
京の都にはこうならないでほしい。
きょねん京都に行ったときは市内のいたるところで、英語・韓国語・中国語などいろいろな外国語の案内や説明があった。
いまやKYOTOは世界的な観光地だからこれも当然なんだろうけど、京都が日本人から離れているようにも感じた。
ただ、京都もこの事態に手をこまねているわけではない。
こんなふうに外国人観光客へマナーの向上を呼びかけている。
歩きたばこや舞妓さんの着物を引っぱることが迷惑行為になるのは分かるけど、チップをわたすことも「マナー違反」になるとは思わなかった。
でも、増え続ける外国人観光客を考えれば、京都市が全力でがんばっても現状維持がやっとかも。
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