日本のような島国は世界にどれだけあるのか?
ウィキペディアを見たら、2014年の時点で国際連合の加盟国193か国中、47か国とある。
いままでボクが出会った外国人は大陸にある国の人が圧倒的に多かったから、世界の国の4分の1が島国というのは意外と多い。
今回の記事はきのうの続きになるのだけど、リトアニア人とドイツ人のヨーロッパ人と話をしていて、日本人とは「国境の感覚」がぜんぜん違うと感じた。
具体的にどう違うかをこれから書いていこうと思う。
リトアニアはとても平らな国だから、山と言えるような山がほとんどない。
だから、上のような三重県の鈴鹿山脈を見て「ワオ」と声を上げる。
でもそのリトアニア人はスイスのアルプスやチェコの何とか山に登ったことがあるから、山が珍しいとは思わない。
話を聞いたら、その人はほかにもイタリア・オーストリア・ドイツ・フランス・スペイン・ポーランドにも行ったことがあるという。
「へえ。で、どの国が一番よかった?」と直球ストレートでド定番の質問をしたら、「どの国がというのはむずかしい。ヨーロッパはひとつの国だと思うから」と予想外の答えが返ってくる。
ポーランド・チェコ・オーストリアには車で行ったし、パスポートを持っていく必要もなかった。だからそのリトアニア人にとっては、ヨーロッパは国内という感覚しかない。
リトアニアの隣に物価の安いポーランドがあるから、週末に自家用車でポーランドのスーパーに買い物に行くリトアニア人はよくいる。
こうなるとたしかに「隣国」という感覚はない。
ヨーロッパ人にとっては自宅から車で近くの国に行くのはふつうのことで、ドイツ人もマイカーでオーストリアやフランスに行ったことがあるという。
その人はドイツの南部、オーストリアまで車で20分というところに住んでいるから、オーストリアは外国ではなくてもはや近所。
何度行ったか数えられない。
しかもオーストリアではドイツ語が公用語だから、そのドイツ人にとっては外国という実感が本当に何もない。
こういう話を聞くと、ヨーロッパ人にとってEUというのは国名なんだと思う。
でもそのドイツ人の感覚では、ポーランドやリトアニアなどの東ヨーロッパは「ロシア・ゾーンの国」という感覚があって、西ヨーロッパとはちょっと違うらしい。
これはドイツ人からもらった時計型のマグネット。
「ドイツのお土産です」と言うからドイツのどこで買ったか聞いたら、「オーストリアで買いました」と答える。日本人との感覚の違いを感じた。
週末に物価の安い国まで車で買い物に出かけるという感覚が、島国の日本にいるとどうしても分かりにくい。
ボクがそう言うと、リトアニア人は「ぜんぜん珍しくない。アメリカ人がカナダへ買い物に行くのと同じ」と言う。
そう言われて思い出した。
前に英会話を教えていたアメリカ人が学生時代、大学で使うテキストや薬なんかを買いにカナダへ車で出かけたという話を聞いた。
ナイアガラの滝を見に行ったかきいたら、「買い物に行ったから観光は一切していない。有名なハンバーガー屋には行った」と言う。
カナダにはいつでも行けるし街並みもアメリカと似ているから、「外国」という感覚はしない。
こういうアメリカ人はよくいるらしい。
オーストリアの言語についてはここをどうぞ。
オーストリアでは、テレビ、ラジオの放送などでは標準ドイツ語が使われているが、独特の発音や言い回しが残っているため、ドイツで使われている標準ドイツ語とは異なる。
外国へ行くためには海を越えないといけない日本人と、自家用車で国境をヒョイと越えてしまう彼らとでは、やっぱり国境の感覚がまったく違う。
大陸国の外国人と話をしていると、自分が島国に住む日本人ということをよく感じる。
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