はじめの一言
「日本の文化についてとりわけ顕著な一事は、老年の人達の地位である。青年達が活気に充ちていることはどこの国でも同じだ、しかしこの国の老人達は一際すぐれている。この人達こそ、日本の精神的基礎を成すもののように思われる。
(ブルーノ・タウト 昭和)」
「日本絶賛語録 小学館」
イギリスのみかん。
「Satsumas(さつま)」と呼ばれている。
江戸時代の薩摩藩のこと。
今回の内容
・日本人は相づちを多すぎる!
・「うん、うん」って、話聞いてる?
・「Really(リアリティ)?」はダメって、Really?
・日本人は相づちを多すぎる!
前回、友人のイギリス人が言っていた「馴れ馴れしいし、疲れる日本人」について書いた。
簡単にいったら、「(日本人が考える)アメリカ人のノリ」で接してくる日本人のこと。
・スキンシップが多い。
やたらと「ハーイ」とハイタッチをしたり、会話中に何度も肩をたたいたりす
る。
・ジェスチャーが大げさで、声が大きくハイテンションな人たち。
こういうノリは、アメリカ人に対しては「フレンドリー」に映るかもしれないけど、イギリス人の友人には、「馴れ馴れしい」とか「疲れる」と感じてしまう。
今回の内容は、アメリカ人やイギリス人、他の外国人にも通じること。
いろんな外国人から聞かされた、英会話での日本人への不満。
それは「日本人は相づちが多すぎる」ということ。
アメリカ人、ヨーロッパ人、ブラジル人、ペルー人などからそんな不満を聞いたことがある。
日本人と英語で会話をしていると、やたらと相づちを打つのが気になるらしい。
韓国人や中国人、東南アジアの人たちからは聞いたことはない。
・「うん、うん」って、話聞いてる?
もちろん、日本人にとってはふつうのことで、日本人同士の会話なら問題はない。
でも、外国人からしたら、日本人は相づちを打つ回数が多く、会話がしづらいらしい。
「日本人 相づち」で検索すると、そんなことがたくさん出てくる。
たとえばこのようなページ。
日本人が行う相槌は、欧米では会話の妨害と捉える人が多いです。
そして、気が散るという意見や、下手をすると偉そうなイメージを持たれてしまいます。勿論相槌は世界中で行われていますが、日本人は頻度が多いのです。
その為、会話を早く終了させたいのか?と思われてしまいかねないのです。特に嫌われるのが、会話途中の相槌です。
相手が話をしている最中に、「うんうん」などの相槌を入れる事が、嫌われる傾向にあります。特に、外国人が何を言っているのか分からない時、とりあえず失礼が無い様にと考え、しっかり話を聞いているとアピールする為に、「うんうん」と相槌を入れまくる人がいます。
これは、不快にさせてしまうだけの可能性があるので、気をつけたほうが良さそうです。
「しっかり話を聞いているとアピールする為に、『うんうん』と相槌を入れまくる人がいます」
へえ、そんな人もいるんだ。
・・・あ、オレだ!
英会話をしていると、ついつい「うん、うん」と相づちを入れてしまう。
このことで、アメリカ人に何度か注意されたことがある。
日本人と会話しているときと同じように、「うん、うん」と言っていたら、相手が「ちょっと、それ、失礼じゃない?」と言う。
こんなことを言われたこともある。
「さっきから『うん、うん』って言ってるけど、話分かってる?話をしっかり聞いてないみたいなんだけど」
「『うん、うん』って何回も言っているけど、それだと『で、何を言いたいの?』『で、結論は何?』と言われているような感じがする。止めた方がいいよ」
ボクとしては「一生懸命、あなたの話を聞いています」のつもりだったけど、相手にはまったく違う印象を与えていた。
それからは、「うん、うん」といった相づちは意識して少なくしている。
でも、英会話のなかで相づちを意識すると、相手の話に注意が向かくなくなってしまう。
それに、黙って相手の話を聞いているというのも、なかなか慣れない。
「相づちを打たないって、話を聞いてないと思われないか?」
「相づちをしないって、かえってこっちの方が失礼じゃないか?」
そんなことが気になって落ち着かない。
アフリカ人はおしゃべり好きな人が多かった。
・「Really(リアリティ)?」はダメって、Really?
あと、英語で会話をする日本人がやりがちなことで、相手が何かを言うとすぐに「Really(リアリティ)?」を何回も言ってしまうことがある。
これも相づちの一種だけど、ひかえた方がいいみたい。
でも、少し気になるのは「日本人は相槌が多すぎる」と言われていること。確かに日本語の「ええ、ええ」や「はい、はい、はい」をそのまま英語にして “Yes, yes, yes” と言ってしまうと、とても不自然です。相手が何か言うたびに “Really?” と返すのも、相手は心地悪く感じるかもしれません。
「相手が何か言うたびに “Really?” と返すのも、相手は心地悪く感じるかもしれません」
これはボクもしてしまうけど、「英語の意識高い系女子」に特に多いように思う。
でも、日本で英会話を教えているイギリス人の友人にきくと、「“Really?” は、言う回数の問題ではなくて、状況に合っているか?」が大切だという。
たとえば、こんな感じ。
相手が「今日、イオンに行ったんだ」の返しで「Really?」と言うのは変に聞こえる。
でも、「イオンで、おまえの彼女に会ったよ」の返しで 「Really?(マジで?)」を言うのいい。
単純に「Really?」を言うのが多いのがおかしいのではなくて、「Really?」の言葉と状況がにふさわしくないと不自然でおかしく聞こえるという。
ちなみに「Really」の発音って、けっこう難しい。
「Re」と「ly」の「リ」は、「R」と「L」だからそれぞれ違う発音になる。
日本人だと、どうしても「Leally」の発音になりがち。
外国人と英語で話をしていて、ずっと「イエス、イエス」「リアリティ?」みたいに同じ相づちを打っていると、なんだかこっちが申し訳なくなる。
だから、いくつかの相づちの種類を覚えて、状況ごとに使ってみるといい。
ということで、次回、相づちや返事で使える英語をチョイとご紹介します。
おまけ
相づちの語源って知ってた?
あい‐づち
1 鍛冶(かじ)で、二人の職人が交互に槌を打ち合わすこと。あいのつち。
2 相手の話にうなずいて巧みに調子を合わせること。(デジタル大辞泉の解説)
時代劇かなんで、熱して赤い刀を2人の職人が、トンカントンカン打つのを見たことない?
あれを「相づち」と言っていた。
今回の復習
・イギリスでミカンのことを何と言う?
・英語ネイティブの人が日本人と話をしていて気になることを2つ。
答え
・サツマ
・「うん、うん」の相づちが多すぎる。
「Really(リアリティ)?」をやたらと言う。
こちらの記事もいかがですか?
イギリス人が嫌いな日本人「馴れ馴れしい」を「フレンドリー」と勘違い
コメントを残す