今回の内容
・アメリカの運動会
・アメリカの学校では、入学式も卒業式もない!
前回、フロリダ出身のアメリカ人から見た日本の運動会について紹介した。
今回は逆に、彼女から聞いたアメリカの学校の運動会について書いていきたい。
・アメリカの学校での運動会
彼女がいたフロリダ州の学校にも運動会はあった。
英語で運動会のことを「Field day(フィールド・デイ)」とか「スポーツ・デイ」と言うらしい。
でもアメリカの運動会は、日本の運動会とはぜんぜん違う。
「運動会」という同じ言葉を使っていいか分からないぐらい。
熱が入っていないのだ。
日本のように児童生徒がつくった絵や飾りで、校舎をドレスアップすることはないし、お約束の万国旗もない。
事前の準備がほとんどない。
体育の授業で運動会の練習をすることもなく、すべてぶっつけ本番でやってしまうらしい。
日本の学校で運動会をする場合、大切なことは保護者が見に来やすい日に設定すること。
日ごろの学校教育の成果を見てもらう絶好の機会だから、日本だと土日に運動会をおこなうけれど、フロリダの学校では平日にやっていたという。
家族のことは、あまり考えていないらしい。
その運動会では、陸上競技を少しやったけど、ほとんどはお遊びみたいな種目だったらしい。
スプーンにボールをのせて運んだり、大きい袋に両足を入れてピョンピョンと跳んで移動するだったり。
みんなで楽しむことが目的のようだ。
日本の学校なら、学校間交流でおこなうようなものじゃないかな?
他校の児童生徒と仲良くなるために、「みんなで楽しもう!」という軽いノリするようなもの。
彼女の学校の運動会では、競技に出るか出ないかを児童生徒が自分で決めることができたという。
「次は徒競走だけど、出たい人いる?」
と教師が子どもたちに聞いて、「はい、やりたいです」という人だけで競技をしていたらしい。
これには、「アメリカの学校では、子どもたちの自発性や意欲を尊重しているから」という見方ができる。
れけどそれ以上に、アメリカの先生は運動会を重要視していなくて、熱も入っていないからだろう。
これは彼女から聞いたフロリダ州の学校のこと。
「アメリカの他の学校はどうだろう?」と思ってネットで調べてみた。
すると「カレッジーノ」というサイトにこんな記事がある(現在はリンク切れ)。
文化の差!?日本の運動会はアメリカと全く違う!なぜ我が国の運動会は”異色”なの?
厳密に言うと、アメリカには運動会という文化は存在しない。
それっぽいイベント「Field day」と呼ばれるイベントは存在する。
このField dayは組体操などのような練習を必要とする競技は無く、自由参加OKで、平日開催は当たり前で親が見にくることもない。
練習がないから、アメリカの子どもたちは当日に競技を知るという。
もちろん保護者に運動会開催の通知がくることもない。
アメリカではちょっと体を動かすていどのイベントらしい。
やっぱり彼女の話とそんなに変わらない。
アメリカの学校では、運動会は全校をあげてのビッグイベントではない。
だから、日本ほど熱や力が入っていない。
だから前回書いたように、アメリカ人が日本の運動会を見て衝撃を受けるんだろう。
インドの小学生
・日本の運動会はやりすぎ?
アメリカの学校でおこなう運動会は、本当に簡単なもの。
そんな彼女には、日本の学校の運動会は見ていて楽しかったけど、「そこまでやるの?」と疑問に思うこともあったという。
「体育の授業で、入場行進の練習やトロフィーのもらい方まで練習していたけど、それってそんなに大事なの?大声で怒鳴る先生もいたし。日本の先生は『忙しい、忙しい』って言うけど、やらなくてもいいことまでやってない?」
あれ?
「入場行進が整然としていてよかった」とか言ってなかったっけ?
「見るだけならね。あれをスマホに撮ってフェイスブックにあげて、みんなに見せてやりたいわ。でも、あれがアメリカの学校教育に必要だとは思わない。日本の学校の先生は『忙しい!』ってよく言うけど、やらなくてもいいことや、やり過ぎなことがたくさんあるんじゃない?」
そんなことは、みんな分かっている。
誰でも指摘することはできるけど、誰も改善できないというだけ。
・アメリカの学校では、入学式も卒業式もない!
「日本の学校だと、運動会で写真を撮って年度末の学年アルバムで使うけど、アメリカではそんなことをしないの?」
そんなことを聞いたら、彼女の学校では学年アルバムがないどころか卒業式もやらなかったという。
「卒業式がない!」
これには驚いた。
さらに聞いたら、入学式もなかったという。
小学1年生のときに初めて学校に行ったら、校門のところで「~さんね。では、この教室に行くように」と地図をもらってその教室に行く。
そして、その教室にいた先生の話を聞いただけだったという。
本当に簡単なもの。
日本のように、入学する全児童が体育館に集まることはない。
この日のために一張羅(いっちょうら)を着て、緊張した様子の子どもや親もいなさそうだ。
日本の学校の「大事なことランキング」では、入学式と卒業式はトップ5に入るだろう。
それが「ない」ということは、あり得ない。
校長は燕尾服を着て、小1や小6の担任はスーツではなく礼服を着て式に臨むのがあたり前。
彼女が通っていたアメリカの学校では、それらがすべてなかったという。
アメリカの学校や社会では、そういう儀式の重要性や必要性を感じていないということなんだろう。
これは日本の学校とは大きく違う。
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