暴かれる韓国の「慰安婦ビジネス」、正義連の“正義”に批判集中

 

韓国では「正義」は金になるのか?

慰安婦運動の商業化、ストレートに書くと「慰安婦ビジネス」というものを強く感じたのは、例えば半年ほど前に「慰安婦ゲーム」が登場したときだ。

舞台は太平洋戦争中のインドネシアで、日本軍の慰安婦収容所から「苦痛の中、ハルモニ(おばあさん)たちを救出するゲーム」という内容で、韓国の公共放送KBS(日本ならNHK)が「慰安婦被害者の恨みが映画を超えゲームに」宣伝していた。
これも韓国社会では「正義」に属するものだから。

このゲームではなぜか、当時のインドネシアには存在していなかった日の丸を掲げた日本大使館の建物も登場するとか。

東スポの記事(2019年12月11日)を見ると、慰安婦問題とは何なのか分からなくなってくる。

元慰安婦たちにテストプレーしてもらった後、来年初めに発売されるそうだ。ニュースで見る限り、ジャンルとしてはテキスト(文章)とグラフィックで進行するアドベンチャーゲームのようだ。

あきれた“商魂”慰安婦をゲーム化

 

このゲーム化について、韓国事情に精通する但馬オサム氏は「“慰安婦”というブランドが、完全にビジネスとして定着したということですね。」と指摘する。

でもまあこれはアドベンチャーゲームで、日本に謝罪や賠償を直接要求しているわけではないし、慰安婦をゲーム化するという発想が日本人には現実離れしているせいか、ネットを見てもあきれ顔を通り越して、わりと好意的な意見が多い。

・エンディングは何通りありますか?
・ガチャでジープ出た!
これで勝つる!
・神ゲーの予感がします

 

さてこの「慰安婦救出ゲーム」だけど、もしヒットすれば続編が作られて、「これは儲かる!」と分かったらシミュレーションゲームやロールプレーイングゲーム、アクションゲームが制作されるかもしれないという。
あきれた“商魂”だけど、儲かる方向に進んでいくのはどこの国でもある。

 

先ほど韓国に詳しい但馬オサム氏が「“慰安婦”というブランドが、完全にビジネスとして定着した」と言った。
韓国社会で関心の高いこの運動を利用したいわゆる「慰安婦ビジネス」については、韓国や日本で批判する人は前からいた。
慰安婦のバッジやレゴブロック、小さな少女像や慰安婦ブレスレット・指輪などさまざまな慰安婦グッズが販売されているけど、「それは慰安婦問題の解決や元慰安婦の支援につながるのか?実際には、売る人間が金儲けをしているだけではないか?」といった疑問は以前からあった。

言われた側はもちろん「慰安婦ビジネス」を否定して、元慰安婦の生活を支えるため、女性の人権のため、日本から真の謝罪を勝ち取るためといった正義を主張する。

 

でも先月、元慰安婦でこの問題の中心的人物だったイ・ヨンスさんが、慰安婦支援団体(正義連)は慰安婦を利用するだけ利用して、私利私欲たのめに金集めをしていたと暴露する。
韓国紙が調べてみるとその通りで、例えば正義連の元理事長・尹美香氏について朝鮮日報がこう報じた。(2020-05-26)

空腹訴える元慰安婦に「カネはない」と言っ放った尹美香氏、家5戸を現金で購入していた

 

先ほど出てきた慰安婦グッズだけど、あれは消費者が購入するといくらかの金が正義連に寄付されて、元慰安婦の生活を支援するために使われるはずだった。

でも中央日報の記事(2020.06.03)によると、実際には元慰安婦には渡っていなかった可能性が濃厚。

正義連がグッズ販売会社から受け取った寄付金を公示から脱漏させていて流用疑惑が大きくなりながらだ。後援グッズの意味が損なわれたという批判と共に、慰安婦被害者を前面に掲げた商業化に対して反省するべきだという声も出ている。

慰安婦グッズは無条件でグッド? 正義連寄付金論争の中で商業化反省論

 

慰安婦に関連したグッズを製作・販売している企業マリーモンドから、正義連は17億ウォン(約1億5200万円)余りの寄付金を受け取ったものの、半分近くの約8億ウォンを国税庁公示に明示していなかった。
正義連は他の企業からの寄付金の内訳も、まともに公示していなかったという。

不正疑惑を指摘された正義連側は、「謝罪申し上げる」「専門家の助けを借りて再公示する予定」と平謝りするけど、これまで受け取った巨額の寄付金をどこにどう使ったかは公表しない。
これはもう、元慰安婦への支援金を横領したと考えるのが自然だ。

文化評論家のチョン・トクヒョン氏は「後援という善意の趣旨の前提が消えれば、残るのは商品販売の商業性しかない」と言い、韓国の専門家も「寄付内訳を透明に公開して管理することが重要だ」と指摘する。
慰安婦支援や女性の人権を全力でアピールするけど、内訳を公開することには消極的というのはどう見てもおかしい。
自分たちのしてきたことが「慰安婦ビジネス」とバレるからだろう。

 

 

慰安婦運動の商業化への批判はまだまある。

韓国で言う「平和の少女像」の作者で、2人で正義連の理事をしているキム夫妻が像の商標権登録を目指していたことが発覚した。
朝鮮日報が怒りを抑えながら社説(2020/06/17)でこう批判。

商標権は販売商品に付ける商標を独占する権利だ。つまり、「平和の少女像」という商標は自分たちだけが使用でき、関連商品を売って金もうけするという意味だ。特許庁は「公益にそぐわない」「図案も特別ではない」として申請を棄却した。

少女像商標権登録の試み、慰安婦運動を営利目的とみていた

 

このキム夫妻はこれまで少女像の製作で、「30億ウォン(約2億7000万円)以上を売り上げた」という。
すでに大金を稼ぎ出していて、自分たちは慰安婦の尊厳のために活動していると言うけど、他の製作者が少女像を作ったと知れば「著作権違反」だと言って廃棄処分を求める。

 

韓国紙が調べてみると、正義連の活動をふくめて慰安婦運動に関してはカネのにおいが猛烈にただよってくる。
最近の朝鮮日報の紙面から、その腐臭が伝わってくると思う。

 

 

知らない間に元慰安婦の通帳から多額のお金が引き出されていて、家族が確認すると責任者はその場で土下座した。
正義連がこれまでしてきた活動は結局、慰安婦や正義を利用した「慰安婦ビジネス」だったのだ。
こうした「正義の実態」が明らかになってきて、国民の批判が集中している。
元慰安婦には日本からの支援金を受け取らせないなど、慰安婦問題を解決させないために正義連が必死になっていた理由もよく分かる。

こうして見てみると、寄付金の流用や少女像の商標権登録、通帳から消えたカネなどに比べれば、「慰安婦救出ゲーム」が一番マシだったというまさかのオチ。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。