日本のポッキーと韓国のペペロを比較する。

 

今回ははじめにクイズから。

次の日本人はだれでしょう?

「彼はその時通訳をしていたルイス・フロイス師にすぐ着目し、彼と信長時代の五機内での昔話をゆるゆる始めた。また彼は、伴天連らがひたすらその教えを伝え弘めようと望んで、母国から遠く隔たったこの日本に滞在している心ばえを賞賛し、それを何度か繰り返した。(戦国時代 ルイス・フロイス)」

「日本絶賛語録 小学館」

*伴天連(バテレン:キリスト教徒)、弘め(ひろめ)

 

答えは豊臣秀吉。

このとき秀吉は「母国から遠く隔たったこの日本に滞在している心ばえを賞賛し、それを何度か繰り返した」と、キリスト教に対して好意的に考えていた。

でも後年、その態度が一変し、キリスト教を禁止する。
秀吉は、キリスト教にある「人間を奴隷にしてもいい」という考えが許せなかった。

 

toyotomi_hideyoshi

 

日本と韓国はお隣さんの国だけあって、似たようなものがいくつもある。

たとえば、日本に空手があれば、韓国にはテコンドーがある。
それぞれ国を代表する「国技」ともいうべき格闘技だ。

ただ空手の歴史は古いけど、テコンドーは戦後誕生した新しい格闘技だ。

そもそもテコンドーは、空手を学んだ韓国人が生み出したものだった。

1955年4月11日、「テコンドー」という名称が崔泓熙(チェ・ホンヒ) が日本留学中に学んだ松涛館空手を元に独自の工夫を加えて、正式に命名された。

(ウィキペディア)

つまりテコンドーとは、日本の空手に韓国独自の変化を加えられたもののこと。

 

 

日韓のお菓子も事情は似ている。

日本にグリコのポッキーがあれば、韓国にはロッテのペペロがある。

それぞれ、日本と韓国を代表する国民的なお菓子だ。

この2つのお菓子はいろいろな面でよく似ている。
今回はそれを徹底比較していきたい。

 

「ペペロ」というお菓子を初めて耳にした人もいると思う。

韓国の旅行サイト「KONEST」に、ペペロについての説明があるから見てみよう。

1983年の発売以来、子どもから大人まで広く愛されている国民的お菓子ですが、見た目も味も、グリコのポッキーと瓜二つ!韓国ではその長細いかたちから、「ペペ(韓国語でヤセッポチ、ガリガリの意味)ロ」と名付けられました。

ペペロデー(ポッキーの日))

「おい、ちょっと待ってくれ」とつっこみたくなる人もいるはず。

でも後からそれについて触れるから、今は先に進もう。

 

それにしても「ペペ」とという言葉は、韓国語で「痩せている」という意味だったのは知らなかった。

このペペロは4年前(2012年)にパッケージのデザインが新しくなった。

著作権の関係で画像を載せられないから、それは「ペペロデー(ポッキーの日)」を開いて見てほしい。
赤いパッケージはポッキーそっくり。

 

この新しいデザインを考案するには、いろいろな工夫があったという。

消費者に定着していたオリジナルの赤色はいかしながら、面と線によるグラフィックパターンや食材のフォトイメージにより、より現代的なイメージとなるよう仕上げました。

第76回~フミ・ササダさん(ブラビス)

ボクのような素人には、「グラフィックパターン」「食材のフォトイメージ」といった横文字の意味がよく分からん。

ようは「とても頑張りました」ということなんだろう。

 

デザイナーはこのインタビューで、韓国の消費者には「オリジナルの赤色が定着」していたため、それには変化を加えなかったと書いている。

それは、それまで使っていたペペロのデザインの影響が韓国人の頭に染みついているから。

でもあえて言おう。
その「赤色」こそ、変えるべきだった。
赤を強調するデザインが日本のポッキーそっくりなのだ。

先ほどのKONESTでは「見た目も味も、グリコのポッキーと瓜二つ!」と書いてあった。
韓国のペペロは、日本のポッキーと見た目も味もパッケージも本当に似ているな。

だから日本だけではなくて韓国でも、「これはポッキーのパクリではないか?」という疑いの声が上がっているのだ。

続きは次回に。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。