【師走の由来】そもそも“師”ってだれ? 何の目的でどこに走るのか

 

このまえ図書館へ行ったとき、今年の終わりを感じた。

 

 

でも日本人なら一年の終わりを西洋文化で感じるのではなくて、「原点」に戻るべきではないだろうか。
ネットでここ最近のニュースを見ると、そこにはやっぱりあの文字が。

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現在の1月、2月、3月…を、昔の日本人はそれぞれ睦月、如月、弥生…と呼んでいた。
いまの日本社会でいちばん多く使われる旧暦の月名といえば、10月の神無月や5月の皐月(さつき)もあるけど、一年を締めくくる12月の「師走」(しわす)がいちばん多いでしょ。

「師走」を英語にすると「Running teacher」になる。(しらんけど)
この言葉を見て「“師”とは一体だれなのか?」、「なんで12月に走り出すのか?」といった疑問を感じた人もいると思う。
そこで今回の記事ですよ。

12月3日のきょうはいまの太陽暦が採用された「カレンダーの日」だし、「師走」という言葉に焦点を当ててその背景を見ていこう。
*旧暦の明治5年12月3日が太陽暦の明治6(1873)年1月1日となった。

 

まず師とはお坊さんのことで、いつもは冷静沈着、余裕をもって行動する僧侶も年末になると忙しくなってあちこちを駆け回るという。
この時期にはその年に犯した数々の罪を懺悔して、心身ともにキレイになった状態で新年を迎えられるよう祈念する仏名会(ぶつみょうえ)という法要があって、そのために僧侶は慌ただしくなる。
年末になると僧侶の師である「師僧」も忙しくなるということで、「師走」と言われるようになったという説があるのだ。
文字どおり、「心が亡くなる」ほど忙しかったのでは?

師走の語源には他にも、

・四季の終わり(果てる)月でシハツ(四極)月だから
・年が終わるトシハツル(歳極・年果・歳終)から

といった説もあって正確なところは分からないのだけど、よく言われるのが先ほどの「坊主が走り回る説」だ。
12月は最後の月ということから「極月」、「窮月」、「限月(限りの月)」、春を待ちわびる気持ちから「春待月」や「梅初月」、古い年を除くから「除月(じょげつ)」といった言い方もあって、さらにはこんな異称もアリ。

黄冬、弟月、親子月、氷月、暮歳、臘月

 

このまえイギリス人とスカイプで話をしたとき、これからクリスマスが近づくから、友人に贈るカードを買ってメッセージを書いたり、ディナー(たしかローストチキン)を用意したりとやること山盛りと言っていた。
12月は世界中の人にとって師走なのだ。

 

 

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2 件のコメント

  • それに加え、そもそも僧侶は
    走ってはいけないしきたりで
    したからね。「廊下を走るな」
    は、その名残りとも言えます。
    そんな僧侶ですら走らなけれ
    ばならないほど、忙しい、と。

  • もっとも、今年はコロナで師走でもあまり外に出られません。
    この時期は忙しく過ごす方がよかったなーと思います。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。