【慰安婦合意】約束を守った日本に、破った韓国が謝罪を要求

 

韓国がよくいう「未来志向の韓日関係」を構築するために、5年前に両政府が慰安婦問題の「最終的で不可逆的な解決」を確認した。

これに基づいて日本は、安倍前首相が心からのお詫びと反省の気持ちを表明し、元慰安婦の人たちに支援金として10億円をわたして約束したことをすべて実行した。

そしたら今度は当然、あちらの番だ。
でもムン大統領は「合意により慰安婦問題が解決されたということは受け入れられない」なんてことをと言いだし、慰安婦財団を解散させて日韓合意を実質的に破棄しやがりました。

こういう不誠実な韓国について最近、茂木外相が読売新聞とのインタビューで「たとえ政権が代わったとしても、国同士の約束だ」、「責任をもって(合意内容が)実施されなければならない」と語った。(2020/12/29)

韓国側は合意後に誕生した文在寅政権が、国連などの場で慰安婦問題を蒸し返し、合意に基づいて設立した財団を一方的に解散するなど、合意に反する行動をとっている。

慰安婦巡る日韓合意5年、茂木外相「政権代わっても国同士の約束だ」

 

これは当たり前。
政権が交代すると、約束を白紙に戻す国なんて国際常識に反する。
こういうことをしておいて、「未来志向」を口にするから韓国政府のことばは日本に届かない。

 

責任をもって約束を守るべき、と言った日本に対する韓国の答えはこれだ。

中央日報の記事(2020.12.30)

韓国外交部「慰安婦問題の解決、日本の自発的な謝罪・反省精神に応じる行動が大事」

韓国外交部(外務省)報道官の発言を抜き出そう。

「問題の真の解決のためには日本政府が自ら表明したことがある責任痛感や謝罪・反省の精神に応じる行動を自発的に見せることが大事だ」

5年前に「最終的な解決」を確認すると、今度は「真の解決」を持ち出す。
合意したあとに謝罪や反省という言葉が出てこないよう「不可逆的」という言葉を入れたのに、韓国政府は平気でそれを無視する。
日本は何も言われなくても自ら進んで謝罪や反省を行動で示せ、と自発性を要求する国は韓国以外に知らない。

外交部はこうも言う。

「わが政府はこの合意が政府間ですでに結ばれた合意ということから、これを破棄せずこの問題が本質的にやりとりするような式の交渉で解決される事案でないという点も考慮して再協議を求めなかった」

韓国政府と交渉しても解決できないのなら、日韓の慰安婦問題は永遠に未解決のままだ。
ならもう「未来志向」はあきらめないと。
日本から10億円を受け取ったあとに「解決される事案でない」と言うのだから、世論調査で韓国を信頼する日本人は過去最低レベルになるのは必然。

 

明治時代、福沢諭吉はこう言った。

背信違約は彼らの持ち前なれば、朝鮮人相手の約束は最初から無効と覚悟して、事実上の実を収むる外なし。
対朝鮮の覚悟は右の外ならんとして

「福沢諭吉と朝鮮 時事新報社説を中心に (彩流社) 杵淵信雄」

 

もちろん100年ほど前と現在では時代背景も常識も違うし、これは福沢の個人的な見方や表現だから、この言葉をそのままいまの韓国に当てはめることはできない。
ただこれまで韓国ムン政権がしてきたことについて日本政府関係者にアンケート調査をしたら、この気持ちに近い人は多いだろう。
特に「事実上の実を収むる外なし」というところ。
2015年に世界に向けて発表した合意をあとから一方的に破り、「最終的」の次は「真の解決」という新しいハードルを提示する。
約束を破った韓国が守った日本に、謝罪や反省を要求してくる現状はどうみてもおかしい。
2021年の日本はかなりの「対韓国の覚悟」をもって臨む必要がありそうだ。

 

戦前・戦中に日本が統治していたのは朝鮮半島と台湾で、韓国と台湾は同じ歴史をもっているけれど、あの時代に対する見方はまったく違う。
この台湾のタクシーに描かれた人を見て、だれかすぐに分かる日本人はどれだけいるだろう。

 

画像は台湾の観光情報を発信している Hsu Hsu さんの投稿から。

 

彼は八田与一という日本人で、台湾南部に大きなダムを造っていまでも台湾の人たちから感謝されている。
日本より台湾で有名な日本人だ。
くわしいことはこの記事をどうぞ。

「感謝しきれない!」日本人の八田与一が台湾で愛される理由

かといって、台湾の人たちがみんな日本統治に感謝しているというわけではない。
でも、過去の歴史については良い/悪い面を客観的に理解していて、いまの日本に謝罪や反省を要求することはないから日台関係はすごく良好だ。
「未来志向」なんて言い出さなくても、お互いわかってる。
日本と韓国がこうなれるのは一体いつの日か。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。