【イギリス由来】旧日本海軍が“製造”していたラムネとカレー

 

5月4日はみどりの日(Greenery Day)。
と同時に日本の夏の飲み物・ラムネの日でもあるのだ。
1872(明治5)年のこの日、東京の実業家・千葉勝五郎がラムネの製造販売の許可を得したことを記念してこの日が爆誕。

150年ほど前にイギリス人がもたらした「lemonade(レモネード)」の発音を日本人がカタカナで表したのがラムネ。
でもいまでは完全に日本語化している。
イギリス人2人とアメリカ人1人と一緒に愛知にある明治村に行ったとき、下の店を見つけたからたずねてみると、3人ともラムネは知っていたものの、その由来がレモネードだったというのは初耳でもれなく「ふぁ?」という顔をする。

 

 

日本で初めてレモン水(レモネード)が製造されたのは幕末の1865年で、長崎の藤瀬半兵衛という人がそんなオシャレな飲み物を作ってみせた。でもその日がいつか分かっていないこともあって、千葉勝五郎が製造販売の許可をもらった5月4日がラムネの日になっている。

「玉詰びん」とレモネードの組み合わせという、もともとの“原形”が残っているのは世界でも日本ぐらいらしい。

この容器と中身の組み合わせが今でもしっかり定着して生き延びているのは(ほぼ)日本独自の現象であるので、近年では日本を訪れる外国人からも珍しがられ愛されるようになっている。

ラムネ 

 

明治時代に日本で広まったラムネは、太平洋戦争のときには戦艦「大和(やまと)」でも作られていた。

ということで広島の呉市にある「中元本店」がその味を現代によみがえらせ、「大和ラムネ」として売り出そうといまがんばっているところだ。

産経新聞の記事(2021.5.3)

戦艦大和に製造室もあったラムネを再現、特産品に認定

世界最大の戦艦とこの国民飲料にどんなつながりが?
と思ったら、消火設備として艦内に二酸化炭素の発生装置が設置されていたから、これを使って大和の中でラムネを製造していたという。
戦艦大和の乗組員だった人は記事の中でこう語る。

「ラムネだけが楽しみじゃった。本当に懐かしい」
「支給されても、もったいなくて1、2口飲んだら瓶を逆さにし、ビー玉で栓をし直して、3度に分けて飲んでいた』

これは大和だけの話ではなく、当時の日本海軍の大きな戦艦にはラムネ製造室があった。
ここで作られたラムネが操舵室に山ほど運ばれて、乗組員から「ソーダ室」とやゆされていた。という出来過ぎた話はさすがにない。

この記事にネットの反応は?

・後の万能工作室
・最期のレストランで読んだな
・大和を再現しろよ
・アメリカの空母もソフトクリーム製造機が必須設備なんだろ。
・そんなもん飲んてるから負けるんだよ
・第三艦橋がしょっちゅう被弾するから
消火用CO2を山ほど積んでいてラムネ飲み放題

ホントかウソか不明だけど、ONEPIECEに出てくるフランキーのエネルギー源(コーラ)の元ネタが、この海軍のラムネという話もあるそうだ。

旧日本海軍について、イギリス由来の有名なものといえばカレーがある。
*この伝統はいまの海上自衛隊にも引き継がれていて、曜日感覚をなくさないよう毎週金曜日のメニューはカレーライスになっている。
カレーを食べてラムネを飲むとか、海軍の軍人はかなりのハイカラだったらしい。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。