さて、前回はネットの偽情報を信じてしまって痛い目にあった人たちのことを書いた。
デヴィ夫人とか。
今回は、それとは比べものにならないほど大きな事件について書いていきたい。
偽のメールを信じたことが原因で起きた問題としては、日本の歴史に残る大事件がある。
いわゆる「堀江メール問題」と呼ばれるもの。
堀江メール問題(ほりえメールもんだい)とは、2006年の日本の第164回通常国会において民主党の衆院議員である永田寿康によるライブドア事件および堀江貴文にまつわる質問から端を発した政治騒動。
ここに出てくる永田寿康(ひさやす)という議員は、すばらしい経歴の持ち主だった。
慶應義塾志木高等学校を経て1993年東京大学工学部物理工学科を卒業する。大蔵省に入省した。
1995年、カリフォルニア大学ロサンゼルス校 (UCLA) でMBA課程留学をしている。(ウィキペディア)
私生活も順風満帆で2004年に結婚、挙式はなんと千葉マリンスタジアムを借り切りで行った。そして翌年には長女が誕生する。
さて、話を堀江メール問題に戻す。
このとき国会で永田議員がした質問は、自分が入手したメールの内容を根拠にしていた。
でも、このメールの内容は真っ赤なウソだった。
これが偽メールであったことに気づかなかったということは、永田議員はメールの出所をしっかりと確認していなかったなのだろう。
でも、これは当時の民主党全体の問題でもある。
とにかく永田議員は、偽の情報にもとづいて国会の場で自民党の議員を追求してしまった。
それが分かって大騒動に発展する。
証拠とされた電子メールが捏造であったことから、永田は議員辞職し民主党執行部は総退陣に追い込まれた。他に永田メール問題、永田メール事件、ガセメール問題、偽メール問題、ライブドア送金メール騒動など様々な名称で呼ばれた。
(ウィキペディア)
このとき、国民の信頼を失った民主党は支持率を大幅に下げている。
ここには永田議員は「議員辞職し」と書いてあるけど、この後、この人は妻と離婚し精神を病んで最後には飛び降り自殺をしてこの世を去っている。
当時永田はマンション近辺にある精神科病院の八幡厚生病院に入院していた。他の患者の見舞客たちも、院内ロビーをよだれを垂らしながら呆然と歩く永田の姿を時々見かけていたという。
(ウィキペディア)
永田議員がメールを偽物だと見抜くことができていたら、今でも国会議員として活躍していただろう。
ネットで手に入れた情報が、本物か偽物かを判断するにはどうすればいいか?
12月14日の朝日新聞の社説で、その方法について書いてある。
利用する側も、ネットには玉石混交の情報があふれているとの認識を持つことが、改めて求められる。それらをつき合わせたり、出所が信頼できるサイトかどうかを調べたりして、主体的に活用する姿勢が大切だ。
「情報サイト 公共性をどう守るか」
ネット情報が事実かウソかを見抜く方法としては、この「出所が信頼できるサイトかどうかを調べ」ということが一番有効だと思う。
永田議員も当時の民主党もこの「出所」をしっかり確認していなかったから、こんな大失態を演じてしまったのだろう。
国会議員や日本最大の野党ですら、偽情報を信じてしまっている。
ネットには出所が不明な情報が乱れ飛んでいるし、個人のブログを見ていると出所があやしい情報をもとに記事を書いているものもある。
ネット情報のウソを見抜きましょう!
と言いたいところだけど、それは本当に難しい。
そのための方法はいろいろある。
たくさんあり過ぎて覚えられないから、せめてその情報の出所は本当に信頼できるかどうかだけは確認しよう。
お互い、ネットで痛い目に合わないように気をつけよう。
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