日本と東南アジアの「飯テロ」。地下鉄・電車に持ち込み禁止!

 

きょう8月7日はハナの語呂合せから「鼻の日」や「花の日」だ。
で今回は前者、匂いや臭いの話。

まえに大阪から新幹線に乗って浜松へ戻るとき、『551蓬莱』の豚まんとビールを車内に持ち込み、その至福のセットをSNSにアップしてから食べたら、「それは違法行為だ」と友人からコメントがきた。

ネットを見ると、同じ過ちを犯した人は数知れずいる。
新幹線で豚まんを食べる行為は、あの美味しそうでけっこう強烈な匂いから「飯テロ」と断罪する人もいて、あの四角いパンドラの箱を電車の中で開けることについては賛否が分かれていた。

新大阪駅構内にあるたこ焼き屋『道頓堀くくる』の場合はパッケージに、「買ってもいいですけど、車内でだけは開けんで下さいよ!」じゃなくって、「新幹線車内および駅構内でのお召し上がりはご遠慮願います」という注意書きがある。
構内ですらダメとは!
ほかにも横浜『崎陽軒』のシウマイ弁当もその破壊的な魅力に匂いから、車内で食すのは「飯テロ罪」に当たると指摘する人もいる。

豚まんやタコ焼きとは違うけど、東南アジアでも身近な食べ物で「んなもん持ち込むなーっ」というモノがあるようだ。
そしてこっちはシャレにならない。

 

20年ぐらい前、カンボジアのゲストハウスの壁に貼ってあった持ち込み禁止アイテム。

 

銃、手りゅう弾、覚せい剤。
こういう物を持ち込むヤツがガチでいた。
これは論外だ。

 

東南アジアには、見たい、食べたい、知りたいの3拍子がそろっていて、さらに国民の約90%が日本に好印象を持っている親日国のタイって国がある。

【親日国NO.1】現地日本人にきく、タイ人が好印象を持つ理由

タイを旅行中、首都バンコクの地下鉄を利用したときにこんな注意書きを発見。
「ゴミを捨てんな」というのは分かるとして、「果物の王様」のコレもだめだというのは南国のタイっぽい。

 

 

ドリアンや、強い匂いのする食べ物も車内への持ち込みは禁止。

マレー語で「刺(とげ)のあるもの」という意味のこのドリアンは栄養価が高く、甘くておいしいことから「果物の王」と称される。

 

たしかに棘だらけの外見
画像はW.A. Djatmiko

 

でも、きれいなバラにはするどい棘がある。
「においは地獄、味は天国」というドリアンは、腐った玉ねぎ、汚れたソックス、都市ガス、腐敗したミルクの臭いと言われる猛烈な臭いを放つ。
ただシンガポール人から、切った直後ならそれほど臭わないという話を聞いた。

ドリアンは東南アジアでよく見られる果物で、北半球に住む人間には馴染みがない。
それで去年、ドイツの郵便局で“事件”が起きた。
小包から前代未聞の異臭がただよってきて、約60人の局員が建物から逃げ出し、12人が吐き気を訴え医師の治療を受けて、6人が病院に運ばれた。
犯人はもちろんコイツ。

米CNNニュース(2020.06.23)

小包からの異臭で郵便局員が避難や治療、中身はドリアン 独

騒動のすべての原因は、タイ産のドリアン4個と判明。
この地獄の臭いを知らない人間に対しては、ドリアンには数人の大人を病院送りにするほどの力を秘めている。
だから東南アジアの国で、地下鉄や電車への持ち込みが禁止されるのも当たり前。
こっちは本当に「飯テロ行為」になってしまう。

 

シンガポールの地下鉄ではドリアンの持ち込みで約4万円の罰金
画像はSteve Bennett

豚まんやタコ焼きのようなマナー違反ではなくて、こっちは違法行為になる。
市内で安いドリアンを見つけて、「ラッキー、ホテルで食べよう(^^♪」なんて地下鉄や電車に乗ったら即アウト。要注意だ。

 

 

こちらの記事もいかがですか?

今、シンガポールで話題沸騰!チャンギ空港のイケメン警察官

東南アジアを知りましょ! 「目次」 ①

「ヨーロッパ」カテゴリー 目次 ①

アフリカ・カテゴリー「目次」

中国を知ろう! 「目次」 ①

「インド・カテゴリー」の目次 ③

 

1 個のコメント

  • この記事にあるドリアンとか、日本の「くさやの干物」とか、スウェーデンの「塩漬けニシン缶詰」とかは、世界中の誰でも「臭い!」とみなす食べ物ですから、公共の場でその匂いを放つなんて考えられません。だけど、豚まんとかシウマイ弁当くらいだったらどうですかね? 人によって感じ方にかなりの違いがあるのではないでしょうか。
    他にも例えば「カレー」なんて、日本じゃさほど匂いが問題とされることはありません。だけど、北米地域の特に北寄り(米国・カナダ)では、カレー臭が結構嫌われる場合があります。この地域には、インド系移民が多い割には、カレー店(インド料理店)がほとんど見られませんが、その理由として、北米の人があまり辛いものを食さないのと、あの匂いを嫌う人が意外に多いということもあるみたいです。
    北米でご飯が食べたくなったら寿司屋(日本料理店、ちょっと高い)か中華料理店(安い店が多い)をまず探しましょう。アメリカ南部ケイジャン料理の「ガンボ・スープ(米の入ったスープ)」もお勧めです。でも、カレー店は諦めた方がよいかも。探せばないことはないですが・・・。

  • コメントを残す

    ABOUTこの記事をかいた人

    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。