「マクドナルドがある国同士は戦争しない」理論、完全終了

 

さらば愛しき日々よ。

俺たちのマクドナルドがきょう(3月14日)から、ハンバーガーが110円→130円になるとか、全メニューの約2割が10~20円値上げする。
でも、コレに比べたらどうってことはないさ。

日刊スポーツ(2022年3月14日)

ビッグマック1個4140円!マクドナルド営業一時中断のロシアで高額転売、店には長蛇の列

プーチン大統領のウクライナ侵攻に抗議する意味で、マクドナルドがロシアからの撤退を決め、きょうが営業最後の日になる。
そんなことでいまロシアのマックでは、別れを惜しむ人の長い行列ができていて、転売ヤーがボッタクリ価格で各種商品を販売している。
氷山の一角を挙げると、ビッグマック1個約4000円、朝食セット約2000円、さらにはマクドナルドの紙袋が約4万3000円だ。

思えば社会主義国のボスだったソ連に、アメリカ的資本主義の象徴であるマクドナルドができたのは30年ほど前の1990年だった。
「開店前夜には、来店者が1人もいないという悪夢を見た」とマクドナルド・ロシアの創始者は語るけど、オープン初日だけで3万人以上が「アメリカの味」を楽しんだという。

【ソ連にマクド】“笑顔のサービス”が社会主義国に与えた衝撃

それがまさか、こんなカタチで突然終わりを迎えるとは。
ホントに何が起こるかわからない恐ロシア。

「マクドナルド最終日」という世紀末のようなニュースに日本のネットの声は?

・ボロボロシア
・これからはロッテリアだ
・これが俺のラストナルド
・外出た瞬間にハンバーガー凍るんじゃね
・被害を受けるのはぜーんぶ庶民
・西側諸国とお別れして別の道を歩むんだもんね。

「ラストナルド」といっても、プーチン大統領が終わらせたようなものなんだが。

 

しかし今回のウクライナ侵攻で、この「神話」も完全に終了してしまった。

毎日新聞のコラム「余禄」(2022/3/13)

「マクドナルドがある国同士は戦争しない…

アメリカのコラムニストが1996年に、こんな有名な理論を提唱した。

「マクドナルドがある国同士は戦争しない」

マクドナルドを楽しめるような中間層の庶民が育つということは、その国はあるていど裕福になったというこだから、そんな経済的成功を手に入れた国はもう戦争をしたがらない。
「イデオロギーより生活スタイルが重視される時代を印象づけた」とコラムにある。

でも、2008年にジョージア軍と南オセチア軍の争いにロシアが入ってきて、「南オセチア紛争(ロシア・ジョージア戦争)」が起きたとき、ロシアとジョージアにはマックがあった。
そして今回、ロシアとウクライナとの全面戦争がぼっ発したことで、「マクドナルドがある国同士は戦争しない」理論は完全に過去のものとなる。

メニューが10~20円値上がりするというレベルじゃなくて、いま世界と時代はもっともっと大きく動いているのだ。
愛しき日々よさらば。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。