夏はどこだって暑いわ:日本の納涼文化、外国人の涼み方

2022年のきょう7月27日は二十四節気の「大暑」で、一年のうちで最っ高に暑いとき。
もはや熱い。
そんな7月27日は「スイカの日」でもある。
スイカのしま模様を綱(つな)に見立て、7・27を「なつのつな」(夏の綱)と読んで(いや読めるか)、スイカの日が爆誕したと。
暑い夏には冷たくて、水分たっぷりのスイカにかぶりつくのは最適解の一つだ。
そんな単純なやり方とは別に、この国にはトップ画像のような川床(納涼床)という、日本人ならではの風流な涼み方もあって、ここへ連れて行った外国人はアジア人もヨーロッパ人も「これはスバラシイ!」ともれなくよろこんでくれた。
そして、この清流と流しそうめんのコンボには「最高かよ…」と。

日本には川床の他にも、納涼船や風鈴、怪談といった納涼文化がある。
外国だって夏は暑いにきまってる。
なら、涼をとる文化もあるはずだ。
そう思って、日本に興味のある外国人が集まるSNSグループに、「日本にはこんな川床がありますよ~。あなたの国では、どんなふうに涼みますか?」と聞いてみた。
それに寄せられたコメントを紹介しよう。

*「楽しいかった」みたいな修行不足の日本語も多々あったんで、読みやすい文に変えといた。

中国人

・スイカを食べる、大きな木の下で風を感じる、扇風機と向かい合う、エアコンの効いた部屋で麻雀をするといったことをする。でも中国は大きい国だから、いろんな納涼の仕方がある。
・北京ではホテルやレストランの入口に水槽があって、金魚が何匹か泳いでいました。あれを見て涼しいと感じましたね。
・氷を使って部屋を涼しくしたり、打ち水をしたり、陶器の枕を使ったりする習慣があると思います。
・中国で夏の暑い時、冷たい果物を食べたり、川や海で水遊びをして涼をとる。
・心静自然凉。
これは中国のことわざで、「心を鎮(しず)めれば、自ずと涼しく感じる」という意味です。エアコンのなかった時代は、夕方になるとみんな家から外へ出て、打ち水をして、井戸端会議をしながら自然の風に当たりながら興じていましたよ。
・子供のころは井戸にスイカを入れて冷やして食べたり、夜中に家の外に竹のベッドを置いて寝て涼んでいました。
都会に住むと、基本的に誰もやらなくなりますね。

フィリピン人:It’s the time of the year when people would pour a tub of water on you or splash you with a hose and you can’t get mad even if they destroy your laptop, phone, ruin your coat, drown or whatever.
桶(おけ)やホースで水をかけられる。
ノートパソコンや携帯電話を壊されたり、コートを台無しにされても怒ることはできない時期です。

ポーランド人:I think going to the beach in summer is an example.
一例をあげるなら、夏にビーチに行くことだと思う。

リビア人:I love Japan and the Japanese. I don’t have any traditional acts relating with heat in my country.
私は日本と日本人が大好きです。
私の国には、暑さに関連する伝統的な行事はありません。

オランダ人:
1) we love to complain about the weather: ‘it’s too sunny’ ‘it’s so hot that i’m melting!’
2) We flock to public spaces like the beach and parks and picknick there halfnaked to absorb some of the sun.
3) BBQ TIME!!!!!
4) more complaining.
That’s about it though

1) 天気について文句を言うのが好き。「日差しが強すぎる」「暑くて溶けそうだ!」
2) ビーチや公園などの公共スペースに集まって、そこで半裸でピクニックをして日光浴をする。
3) バーベキュー・タイム!!!!!!!
4)もっと文句を言う。
そんな感じです。

アメリカ人:Jumping in the pool before breakfast, swimming all day and right before bedtime.
朝食前にプールに飛び込んで、寝る直前まで一日中泳ぐ。

 

ホースで水をかける、文句を言う、一日中プールで泳ぐという直接的な方法は「文化」という高尚なもんじゃない。
個人的に「それは納涼文化ですね」と感じたのは中国人だけ。
このへんの情緒や感覚は、日本人と歴史や文化を共有しているからか。

 

 

【日本人的発想】夏の朝顔と風鈴を、外国人は涼しく感じるか?

【世界の夏の食べ物】東南・南アジアの人は何を食べるか?

ヨーロッパ 「目次」

日本 「目次」

東南アジア 「目次」

 

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ABOUTこの記事をかいた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。