今までに26の国や地域に旅行をしたことがる。
日本と外国の違いってなに?
なんてことをよく聞かれる。
日本と外国の違い、そんなん山ほどあるわ。
でもやっぱり、言葉が違う。
「当たり前じゃねえか!ボケ」
なんてことをよく言われる。
でもこれは、「外国では日本語が通じない」ということではない。
外国では、国内でいろいろな言葉がある国がある。
その代表格といえるのがインドやインドネシア。
インドについていえば、インドはとにかく広い。
だいたいヨーロッパと同じぐらいの広さがある。
日本と比べるとこんな感じ。
こんな広いインドには、たくさんの民族が住んでいていろいろな言葉がある。
友人のインド人が新婚旅行でインドの「シッキム」というところに行ったとき、こんなことがあった。
シッキムの人たちはシッキムの言葉を話すけど、ヒンディー語は話せない。
友人のインド人は南インドの出身でヒンディー語はわかるけど、シッキムの言葉は話せない。
そうすると同じインド人どうしでも、ホテルのスタッフと客とで話ができなくなる。
だから、お互いがわかる共通語を見つけてそれで話すしかない。
その友人はホテルのスタッフと英語で話をしたという。
この話を聞いて、「国内旅行で、言葉が通じないなんて」と驚いた。
けどこんなことは、他民族国家のインドでは日常的なことらしい。
インドの複雑な言葉事情は、インドのお札を見たらわかる。
下の写真の100ルピー札の左側には、15種類の文字がある。
すべて「100(ルピー)」と書いているらしい。
インドにはいろいろな文字があるから、お札には「最低限」これだけの文字が必要になるらしい。
旅行で出会ったインド人はこんなことを言っていた。
「別の州に行ったら文字が変わってしまう。だから、新聞が読めなくなるんだよ」
地元の言葉で書いてある新聞は読むことができない。
だからそういう場合は、英字新聞やヒンディー語の新聞を読むしかない。
日本中どこでも日本語で会話ができて、日本語の新聞を読むことができる日本とはまったく違う。
でも、東北のおばあさんやおじいさんの言葉には、字幕がほしいと思うときもある。
2017年2月23日の東亜日報(韓国の新聞)に、こんな記事があった。
これは人工知能(AI)をつかった機械翻訳の話。
機械で翻訳したところ、「Time flies like an arrow」という英文を、間違えて「時間ハエは矢を好む」と訳してしまったという。
正しい言葉である「時間は矢のように飛んでいく(光陰矢のごとし)」と翻訳することはなかなか難しい。
そんなことが書いてある。
外国語を翻訳するときに、人工知能は機械的に翻訳してしまう。
当たり前といえば当たり前だけどね。
韓国人や日本人なら、「Time flies like an arrow」は「光陰矢のごとし」だとすぐわかる。
でも人工知能だと「時間ハエは矢を好む」か「光陰矢のごとし」かの違いを判断することが難しい。
人工知能が発達して翻訳の能力があがったとしても、まだまだ課題はある。
機械の翻訳で、世界中の人たちが言葉の違いをこえて自由に会話をする日はまだ遠い。
「世界中の人間が、言葉の違いをこえて自由に話し合うことは難しい」ということを、この記事では「バベルの塔」にたとえている。
聖書における神は、人間が立てたバベルの塔を倒した後、人間の言語を分けてコミュニケーションを遮断した。 文学までを人工知能がすべて翻訳する日は、人間が再び禁断のバベルの塔を建てる日でもある。
「バベルの塔」とは、超能力者の浩一が「ロデム・ロプロス・ポセイドン」の3つのしもべと一緒にヨミという恐ろしい敵と戦うという、血わき肉おどる物語で・・・。
いや、違う。
それはアニメの「バビル2世」だった。
本当の「バベルの塔」とは、ユダヤ教の聖書(キリスト教だと旧約聖書)に出てくる巨大な塔のこと。
このとき、人間たちは天まで届くような高い塔を建設していた。
でもそれを見た神が怒る。
「人間のくせに、天にまで到達するような塔をつくるだと?生意気な」と神様が思ったのだろう。
腹を立てた神は、この塔を破壊してしまう。
そして神は「もう二度と人間たちがこんな塔をつくらせないようにしないといけない」と思って、人間の言語を分けてコミュニケーションを遮断した。
つまり、それまで同じ言葉を話していた人間たちの言葉を変えてしまった。
そして、お互いに話ができない状態にした。
こういう理由で、世界にはいろいろな言葉がうまれたという。
以下、続きます。
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