今はセントレア空港。
満州(大連)行きの飛行機のチケットをもらうために、受付の列にならんでいるところ。
チケットカウンターの列にならんでいるとき、中国人の女性と話をしていた。
見た目40歳ぐらいのその人は、日本に住んでいてこれから中国に戻るところらしい。
「なんで中国人はルールを守らないんですかね?」
かなりストレートな質問をしてみる。
でもその人は「失礼な!」と気にするそぶりも見せず、その理由を話してくれた。
列にならんでいて、ヒマだったのだと思う。
「中国には人が多すぎるからですよ」
その中国人はこれをその理由のひとつにあげていた。
それから、「ルールをとても厳しく守る日本人には、そう見えてしまう」ということも言っていた。
日本人の基準からしたら、中国人だけではなくてほとんどの外国人が「ルールを守らない人たち」になってしまうという。
話をきいていて、これは正しいと思った。
これとは別に、この人はこんなことも言っていた。
「そもそも中国人にとって一番大事なのは自分です。だから、法やルールを守るのはその次ですね」
中国人がルールを守らない理由としてはこれが核心かも。
かく‐しん【核心】
物事の中心となる大切なところ。中核。「核心をつく」「事件の核心に触れる」
デジタル大辞泉の解説
今回はこのことを書いていきいたい。
「たしかに中国人は、ルールを守らないことが多いです。でも、『絶対に守らない』というわけではないでんすよ」
その中国人はこんなことを言っていた。
「ルールを守るかどうかは、最終的には自分で考えて決めるのです。その基準は『損得』ですね」
この言葉をきいておどろいた。
ルールには、「守る」か「したがう」ものだと考えていた。
「ルールを守るかどうかは、自分で考えて決める」という考えはほとんどなかった。
そもそも、「ルール」という言葉の意味がボクとその人ではかなりちがっている。
「『そのルールを守ったら得をする』と思ったら、中国人はそのルールを守ります。でも、『そのルールを守ったら損をしてしまう』と考えたら守りません。一番大切なものは自分ですから」
この人の話では、中国人にとって法やルールは自分より下にあるものらしい。
だから法やルールに自分を合わせるのではなくて、ルールを都合よく解釈して自分に合わせてしまう。
一番大切なのは自分。
自分を中心に考えて、ルールを守るか無視するかを決める。
話を聞いていてあきれてしまったけれど、たしかに中国人はそういう考え方をしていると思う。
「それにね、ルールを破ろうと思えば中国の社会ではそれができちゃうんですよ」
ほしいものややりたいことがあったときに、社会のルールや法がじゃまをしていたら、なんとかしてその抜け道を探すのが中国人だという。
そして中国の社会では、その抜け道がけっこうあるらしい。
たしかに中国の社会では、コネやお金をつかって法やルールを「なし」にしてしまうことができてしまう。
相手も法やルールより、自分の利益を優先する。
だからルールを守らなくても、それを認めてしまう空気が中国の社会にはある。
これが当たり前になると、日本の社会に不満を感じることがあるらしい。
「日本人は、ルール!ルール!って厳しすぎるんです。ルールは大事ですけど、それより大事なのは人ですよ。日本人には、ときどき情がないって思います」
そんなことを言っていた。
「なんで中国人はルールを守らないのか?」
社会の法やルールより自分を上においているから。
自分をルールに合わせるのではなくて、ルールを自分に合わせることを考える。
中国人はそういう傾向が強い。
だから、いつでも絶対にルールを守らないというわけではない。
「それを守ったら自分が得する。損をしない」と判断したら守る。
でも日本人から言わせてもらえば、それはルールではない。
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