つい最近、旅行会社の「てるみくらぶ」が破産した。
これによってたくさんの人が被害をうけている。
支払った旅行代金が戻ってこないという、サギのような目にあった人がいた。
そうかと思えば、すでに海外にいて「帰りのチケットはありません。自力で帰国してください」という空前絶後のムチャぶりをくらった人もいる。
ボクが利用したことのある旅行会社が破産したのは、これでもう4社目だ。
今までに「四季の旅社」や「マップインターナショナル」というわりかし大きな旅行会社がなくなっているし、バンコクのMPツアーやプログラムDという小さな小さな旅行会社もつぶれた。
*プログラムDのホームページを見たら、かなり生々しいことがかいてある。
お客様へ
経理担当鈴木大介の不正並びに資金を持ち逃亡した為に、航空券の発券並びに会社の運営をすることが出来なくなりました。
プログラムDインターナショナル
実名を書くって、よっぽど悔しかったんだろう。
しかもこの文を書いた人とは、メールでやり取りをした記憶がある。
ボクが知っている旅行会社でつぶれてしまったところは、すべて「格安」を売りにしていた。
それにひかれて、ボクもそこでチケットを買ったりしていたわけだけど。
旅行会社がつぶれた!
とはいっても、これからも旅行会社を利用する人はいる。
ボクが海外旅行にいくときには、お世話になるかもしれない。
旅行会社を利用する人がトラブルにあわないようにするためには、つぎの2つのことが大事だと思う。
・安いものにはワケ(リスク)があることを知る。
・予兆(よちょう)に気づく。
今回はこの2つのことについて書いていきたい。
・安いものにはワケがある。
ボクもてるみくらぶを利用して韓国旅行をしたことがある。
航空機やホテルは予想どおりのもので、満足できる内容だった。
だから、てるみくらぶの旅行が「安物買いの銭失い」というわけではない。
でもどんなに安くても、それを売る側はどこかでメリットを得ているはず。
これは旅行に限らず、他の商品にもあてはまること。
旅行の場合、「安いものはそのぶんリスクが高くなる」ということを常識としておぼえておくべきだと思う。
安さを選んだら、同時に目には見えないリスクも引き受けるということ。
今回のてるみくらぶの破産では、それが具体的なかたちとなってあらわれている。
「安い物にはリスクがある」
ということは、だれだって頭ではわかっていると思う。
でも、他と比べて明らかに安い料金だったら、どうしてもそれを選びたくなる。
気持ちに引っぱられると危ない。
「できるだけ安くすませたい」という希望が判断をあやまらせてしまう。
「なるべく得をしたい!」という気持ちが強い人や自分の気持ちがそう動いているときには、まずは自分がそのことを把握するべき。
安い値段には高いリスクがひそんでいる。
なにかを格安で手に入れることができたということは、同時に高いリスクを負ったことにもなる。
リスクがなくて格安だけを手に入れる、なんてことは考えないほうがいい。
危険を考えて最安値は選ばないというのも一つの手ではある。
・予兆に気づく。
旅行会社のトラブルで被害にあわないためには、「予兆に気づく」ということも大事になる。
ボクもてるみくらぶを利用したことがあるから、そのときのことと今回のことを比べると「これはおかしいな」と思うことがある。
てるみくらぶが破産する前には、旅行代金をカードで支払うことができなくなっていたという。
「とにかく現金で入金してください!」と客が会社からうながされていた。
さらに破産する寸前には、「現金一括入金キャンペーン」もしている。
ふつうの人が「これはやばくないか?」と気がつくことができたとすれば、このときしかなかったと思う。
ボクがてるみくらぶを利用したときは、カードで入金することができた。
ふつうであれば、カードで支払うことは問題なくできるはず。
当然のようにできることがなぜかできなくなっている。
これは何かがおこる予兆だ。
自分が何かにだまされるとしたら、「内なる敵」がいると思う。
「なるべく安くすませたい!」
「できるだけ得したい!」
そんな希望的な観測によって、判断をまちがえてしまうことがある。
海外旅行にかぎらず、他より安いものにはそれなりの理由がある。
安く手に入れたら、そのぶんの危険をかかえこむことにもなる。
だから料金と危険を考え合わせたら、なにかを格安で手に入れても単純に「得した!」ということにはならない。
格安を売りにしている旅行会社を利用するときには、上の2つのことを意識するだけでも被害にあう確率を減らすことができると思う。
では、楽しい海外旅行を。
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