6月9日は、ロックの日。
6月10日は、時の記念日。
日本には記念日がたくさんある。
そんな記念日が決められるときは、「ロックの日」みたいに語呂合わせで決まることが多い。
たとえば他にも、6月4日の「武士の日」がある。
「武(6)士(4)」ということで。
7月8日は「チキン南蛮の日」。
「チキン南(7)蛮(8)」ということで。
外国人に話を聞くと、外国ではこういった記念日があまりないらしい。
日本人は記念日をつくって、よくその日にキャンペーンをおこなっている。
7月8日を「チキン南蛮の日」にしておいて、その日にいろいろなイベントをおこなう。
そうやって、チキン南蛮を多くの人に伝える。
何かを世間に広めるために、日本ではこういう方法がよく使われている。
記念日好きな日本人のわりには、大事な記念日を知らないことがある。
この記念日は一般教養として覚えておいていい。
欧米人と接する機会がある人には、「必ず」と言えるぐらい覚えたほうがいい記念日。
それは11月11日。
そうポッキーの日。
グリコのホームページのキャプチャー
ちなみに韓国にもポッキーとよく似たお菓子がある。
それが「ペペロ」というお菓子で、そして韓国も11月11日を「ペペロデー」にしている。
へえ、すごいぐうぜんだなあ。
でも世界で11月11日はポッキーの日ではなくて、第一次世界大戦が終わったことを記念する日になっているのだ。
第一次世界大戦休戦記念日
11月11日。1918年の第一次世界大戦終戦の日。ベルギー、フランス、アメリカなどで祝日となっている。アメリカでは「退役軍人の日」「ベテランズデー」という。
デジタル大辞泉プラスの解説
ボクはそんな日があることをまったく知らなかった。
それで去年の11月11日に、友人のイギリス人に「今日はポッキーの日だ」と‘教えて’あげた。
ポッキーの日を教えた代わりに、こんなことを教えてもらう。
「イギリスでは第一次世界大戦の記念日になっている。今日は第一次世界大戦が終わった日だから」
この時初めて、世界には「第一次世界大戦の休戦記念日という日がある」ことを知った。
第一次世界大戦では、1700万人の死者と2000万人の負傷者を出している。
*この数字はNHKの「映像の世紀 第1集」にあったもの。
英語では「ザ・グレート・ウォー(大戦争)」とも呼ばれることもある。
1964年にイギリスのBBCが「ザ・グレート・ウォー 」という第一次世界大戦のドキュメンタリーを放送した。
このドキュメンタリーは世界的にとても有名。
今でも「最高傑作」や「名作」なんて言われている。
イギリス人の視点で第一次世界大戦を知ることもできる。
ユーチューブで探したらすぐ見つかるから、興味と時間がある人はどうぞ。
11月11日は、日本ではポッキーの日。
でも世界では第一次世界大戦の休戦記念日。
フランスでもこの記念日はとても重視されている。
日本のフランス大使館のホームページには、「フランスの祝祭・伝統」のところで休戦記念日のことが書いてある。
1920年11月11日、最初の無名戦士追悼式
フランス共和国はこの日に初めて、第1次世界大戦中に戦死した、おびただしい名もなき英雄「ポワリュ」たちを象徴する無名戦士を追悼しました。
この休戦記念日はフランスでもっとも大切な祝日のひとつになっていて、現在ではこのようなことが行われている。
半旗の掲揚、戦没者記念碑前で戦没者の氏名読み上げによる戦没者への連帯表明、1分間の黙祷、ラッパの吹奏など
日本でいうなら終戦記念日や原爆投下の日か。
「今日は第一次世界大戦が終わった日だから」
とイギリス人が言ったけれど、その言葉に特別な感情を込めていたわけではない。
重い空気もなかった。
でも、「今日はポッキーの日って知ってる?」と言ったボクのテンションとは違う。
ポッキーの日を教えたら、第一次世界大戦の休戦記念日を教わった。
この時ばかりは、日本と世界とのギャップを感じた。
同じ記念日といっても、「1700万人の死者と2000万人の負傷者」という人類史的な悲劇とグリコのポッキーはまるで違う。
11月11日は、日本ではポッキーの日だけど、世界では第一次世界大戦の休戦記念日になっている。
これは覚えておいたほうがいい。
欧米人と話す機会がある人は特にそう。
日本人だったら、その2つをセットにしたら覚えやすいはず。
日本では、原爆の日になると国会議員が犠牲者に黙とうをささげている。
日本の他に、その日に国会で議員が黙とうをささげる国が世界でもう一国だけある。
それはインド。
くわしくはこの記事を↓
世界で日本とインドだけが行うこと・原爆犠牲者への黙とう~平和について①~
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