アメリカとはこんな国 ① 北部と南部の対立。民主党 VS 共和党

アメリカは日本の25〜26倍の面積を持つ広大な国だ。
カリフォルニア州だけでも面積は日本とだいたい同じだが、経済規模(GDP)では日本を上回り、世界4位に位置している。

そんな広い広いアメリカは北部と南部に分けられることが多い。人々の価値観や考え方が南北で対照的に分かれていて、対立していることも多い。
以前、米北部にあるニューヨーク出身のアメリカ人がこんなことを言っていた。

「同じアメリカにいるからといって、わたしをテキサス州のアメリカ人と一緒にしないでほしい。それはわたしにとって屈辱的だから。」

北部に住むアメリカ人の中には、屈辱的かは別として、南部の、とくにテキサス州の人と「同じ」と見られることを嫌がる人は彼女の他にもいるだろう。

 

静岡出身のボクが京都の大学に通っていたとき、京都人から、「関西だからといって、大阪人と一緒にしないでほしい」と何度か言われた。京都人と大阪人の違いはおもに性格によるものだろうけど、南北アメリカ人の違いは政治的な価値観にもとづく。

 

 

日本の学校ではアメリカについてこのように習う。

13植民地が統合されて成立した国。
1777年のアメリカ連合規約で13植民地が州(共和国)として緩やかに統合されたが、87年制定により、連邦共和国として正式に発足した。

「世界史用語集(山川出版)」

 

ここに、13の植民地が「州=共和国」だったと書いてある。
だから今でもアメリカの州には独立性が強くあり、いろいろなことを独自に決めることができる。だから、消費税の税率は州によって異なる。。
アメリカに比べると、日本は国土がせまくて中央集権的だから、「静岡県の消費税は8%だけど、愛知県では3%」といった状態は考えられない。

広大なアメリカでは消費税率は州によってバラバラだが、19世紀に南北戦争があったように、伝統的に人々の価値観は北部と南部では大きく違うのだ。

 

アメリカの南部では伝統的に「メリークリスマス!」とあいさつをすることが多いが、北部では「ハッピーホリデー!」と言うことが増えてきた。

 

人の価値観や考え方を知るにはどうしたいいか?

「その人が支持する政党を知る」というのは有効な方法だ。それによって、その人物が大切にしている考え方や問題意識などが見えてくる。
日本でも、自民党の支持者と共産党の支持者では、価値観や考え方は基本的に反対側にある。

 

では、まずはアメリカの北部と南部の位置を確認しよう。

 

 

アメリカの北部南部の範囲は文脈やソースによって違うが、一般的には真ん中から右側(米東部)の上下で分けられる。
※上の地図は大まかな「目安」と考えてほしい。

アメリカの政党には民主党と共和党があって、「二大政党制の典型的な国」といわれる。ざっくり言うと、北部には民主党の支持者(青色)が、南部には共産党の支持者(赤色)が多い。
2016年の大統領選挙の結果からもそのことが見えてくる。
民主党のヒラリー・クリントンが勝利した州は北部に多く、共産党のトランプが勝った州は南部に集中していた。

時事通信の【図解・国際】米大統領選・州別勝敗地に、そのくわしい図がある。

ただ、この選挙結果は「大番狂わせ」と呼ばるほど異例のものだった。
アメリカ内外のメディアは、「北部の多くの州で民主党のヒラリーを支持する声が多い」とヒラリー氏の勝利を予想していた。
民主党は北部で強く、共和党は南部で強いというのが「鉄板」の見方だったため、北部でトランプ氏がこれほど支持を得たのは想定外で、メディアは「衝撃的」「驚愕」といった表現を使って選挙結果を報じた。

 

「テキサスのアメリカ人と一緒にすんな」と言ったニューヨーク出身のアメリカ人と話をしていたとき、彼女が「最近、友人の結婚パーティーに出席して、本当に気分が悪くなった」と文句を言っていた。
結婚の祝いの席でトランプの支持者が、共和党のシンボルカラーである赤色を下地に「MAGA」と書かれた帽子をかぶっていたからだ。
これは「Make America Great Again(アメリカを再び偉大にしよう)」の頭文字をとったもので、トランプ大統領を「MAGA皇帝」と呼ぶ人もいる。
彼女はは民主党の支持者だったから、「友人の結婚式で自分の政治的主張をしているバカがいた。本当に失礼で最悪」と怒っていた。

日本で友人の結婚を祝うパーティーで、特定の政党をアピールするグッズを身に着ける参加者がいたら、その場にいるすべての人を敵にまわす。こういう「空気の読めなさ」は共和党の支持者に多い気がする。

 

2012年、民主党のオバマが大統領に選ばれた選挙では、北部の州は民主党を支持し、南部の州は共和党を支持する傾向が比較的ハッキリ表れているので、その地図を見てほしい。
だいたい先ほどの地図と同じだ。

 

 

アメリカの北部と南部で価値観や考え方が違い、ときには対立に発展する大きな原因に南北戦争(1861~65)がある。

南部のアメリカ連合国と北部のアメリカ合衆国との戦争。
リンカンはあくまで「連邦の維持」だったが、南軍が先端を開いて始まった。戦況は、はじめ南軍有利に進んだが、まもなく人口や経済力にまさる北軍有利に逆転した。

「世界史用語集(山川出版)」

 

北部は奴隷制に反対し、南部はそれを支持していたことが、この戦争の主要な原因となった。

 

ちなみに南北戦争が終わった後、銃が大量にあまってしまった。
戦争が終われば銃なんていらない。
そういうわけで、その不要な銃は日本に輸出されることになる。
江戸幕府軍と新政府軍による戊辰戦争では、アメリカ南北戦争の銃が使われていた。

 

 

日本とアメリカ 夏時間の問題点・米国民がトランプ大統領を支持する理由

アメリカの北部と南部の違い。テキサスを大好き/嫌いな理由とは?

ユニーク動画で英語を学ぼう㉒アメリカ人が嫌いな州・テキサス

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この記事を書いた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。
また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。

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