シャリーア(イスラーム法)とは?日本の憲法と法でご説明。

 

東南アジアにマレーシアという国がある。

面積は日本の約0.9倍で、人口は約3119万人(外務省のマレーシア基礎データから。

 

 

このマレーシアはイスラーム教の影響がとても強い。

それでこのほど、クランタンという州で公開ムチ打ちが可能になった。

マレーシアナビ(2017年07月13日)から。

イスラム原理主義政党、汎マレーシア・イスラム党(PAS)が政権を握る議会は12日、公開ムチ打ち刑が行なえる内容を盛り込んだ「2002年クランタン州シャリア刑事訴訟法」の改正案を可決した。

クランタン州が法改正、公開ムチ打ち刑が可能に

これまでも、ムチ打ち刑は刑務所内でおこなわれていたという。
でもこの法案が可決されたことで、一般市民もそのムチ打ち刑を見ることができるようになる。

この刑を公開でおこなうことで、犯罪抑止の効果をねらっているらしい。
ムチ打ち刑はかなり残酷だから、その効果はあると思う。
後でその動画が出てくる。

 

でもこれはムスリム(イスラーム教徒)にだけ適用されるもので、ふつうの日本人には関係ない。

一般的には、ムチ打ちよりも上の記事にあった「シャリア」というものを知っておいたほうがいい。
シャリーア(シャリア)を日本語にすると「イスラーム法」になる。
イスラーム法だから、この公開ムチ打ちはムスリムだけに適用されるのだろう。

シャリーアはイスラーム教の国でとても重視されている。
中東諸国、マレーシア、インドネシアといった国について知りたいなら、シャリーアは覚えた方がいい。

シャリーアは高校の世界史の授業でも習う。
宗教とは関係なく、歴史から見てもシャリーアは重要だから。

 

カフェでくつろぐイスラーム教徒のおっさんたち。
イエメンで。

 

世界史の授業でシャリーアはこう習う。

イスラーム法(シャリーア)

「コーラン」やハディース(ムハンマドの言行に関する伝承)を基として、礼拝から義務・刑罰まで人々の日常生活を広範囲に規定する。

コーランはイスラーム教の聖書のこと。
神(アッラー)の教えが書いてある。

イスラーム教の開祖・ムハンマドがしたことや言ったこと(言行)は、スンナと言われている。
このムハンマドの行為や言葉を伝えているのがハディースになる。
*イスラーム教にはシーア派とスンナ派がある。
スンナ派のスンナがこれ。ムハンマドの行為や言葉のこと。

イスラーム教で一番重視されるのはコーランで、その次がハディースになる。
イスラーム教徒なら、原則的にコーランとハディースに書いてあることは絶対に守らないといけない。

 

コーラン&ハディースとシャリーアの関係は、日本の憲法と法律の関係と似ている。
日本では、憲法が上でその下に法律がある。
大事なのは法律よりも日本国憲法。

日本では、憲法に書いてあることに由来して法律がつくられる。
同じようにイスラーム教の国では、コーランとハディースに書いてあることに由来してシャリーア(イスラーム法)がつくられる。

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。