はじめの一言
「日本の生け花、お茶、庭、盆栽などについて、そのベースが中国にあったにせよ、また韓国経由で日本に入ったものであったにせよ、それらを「複写文化」とか「模倣文化」とか言うことは何の意味もない。それらの文化は、日本の土壌のなかで高度につきつめられ、もはやコピーを脱した独自の輝きをもって自立していることを、誰もが認めるしかないからである。
(ワサビの日本人と唐辛子の韓国人 呉善花)」
今回の内容
・「韓国起源説」
・「韓国起源説」の3つの理由
・「韓国起源説」
海外で韓国人と会うと、ちょっと緊張する。
「歴史問題の話をもち出してくれないといいなあ」なんて思ったりすることがある。
ハッキリいって、韓国人と歴史の話をするの面倒だしとても疲れる。
かといって、こちらが何も言わなくて相手の言うことを聞いているというのもマズイ。
韓国人をよく知る専門家はこういっている。
一言も反論しようとしない。これでは相手が困ってしまう。韓国でも中国でも欧米でも、右のような態度をとると、この喧嘩、こっちが負けました、という意味でとられる。
(中略)日本人みたいに何も言わない、反論しないとなると、こっちの言っていることに、この日本人は賛成なのか反対なのか、それどころか、自分の言っていることが正確に伝わっていないのか、それすらわからない。
「韓国の悲劇 小室直樹」
今まで、海外で韓国人と歴史の話をしたことは何回かある。
でもケンカになったことは一度もない。
ボクが会った韓国人は、純粋に日本人がどう考えているかを知りたかったらしく、ボクが考えていることを言っても怒ることはなかった。
「安重根は英雄だ」と韓国人が言っても、ボクは「日本では『犯罪者だ』という見方をしている」と言う。
犯罪者ではなくて「テロリスト」と言ったかもしれない。
じっさい、「安重根はテロリスト」だというのは、日本政府の見解だから仕方ない。The Huffington Postの記事(2014年01月20日)にそのことが書いてある。
安重根記念館がハルビンに完成 外務省は「けしからん話だ」と中韓に抗議
菅官房長官は、「アン・ジュングンは、わが国初代の内閣総理大臣を殺害し、死刑判決を受けたテロリストだと認識している。
韓国の歴史なら少し知っているから、それを話すと案外仲が深まることがある。
「おまえ、韓国のことを知っているな!」とこちらに好意をよせることもある。
もちろん、必ずこうなるワケじゃないけど。
でも、「沈黙は金」じゃなくて「沈黙は損」ということは間違いない。
でも、個人的には歴史認識よりも「韓国起源説」のほうがやっかいだと感じる。
今の日本で広がっているのは、残念ながら、韓国が誇る伝統文化ではなくて「韓国起源説」。
韓国起源説の対象は、侍、日本刀、剣道、空手といった武術・武道関連、歌舞伎や折り紙といった伝統文化、寿司や沢庵といった和食、「わっしょい」等の様々な日本語の語源、東洲斎写楽や天皇などの著名人物、熊本城や日本庭園や勾玉といった有形文化財、ソメイヨシノや秋田犬のような動植物、旭日旗のような日本の公用旗にいたるまで、分野や有形無形を問わず、日本のアイコンとされる様々なものに対して主張されている。
「ウィキペディア」
ネットを見たら、この「韓国起源説」についていっくらでも情報を得られる。
この韓国起源説を知って、韓国に無関心だった日本人が韓国を嫌いになるということもおきている。
ボクのまわりでそういう人がいた。
韓国には「関心がなかった」というていどから、「感じ悪いよね」ぐらいの変化だけど。
韓国人が「日本文化の起源は韓国にある」と言い出す背景には、「韓国の伝統文化が韓国人が期待するほど世界から高い評価を受けていない」ということがあると思う。
それが前に紹介した韓国人記者の「なげき」にもなる。
なぜ朝鮮の陶磁器産業は大きく発展せず世界的な名声を得ることもできなかったのか、子孫にきちんと伝授されなかったのか、先祖を恨めしく思ったりもした。
・「韓国起源説」の3つの理由
韓国人が「日本文化の韓国起源説」を言い出すのには、大きく3つの理由があるように思う。
1、韓国人の「日本文化観」
韓国は、もともと日本に対して「後進国」という認識を持っていたのはないかと見られるきらいがあります。
韓国人に言わせると「朝鮮半島から日本に文化が伝えられた」わけです「つきあいきれない韓国人 渡辺晶平」
この著者は、韓国の日本大使館で働いていた韓国通の日本人。
その人から見ると、韓国人は日本を「文化後進国」と考えていらしい。
それは正しいと思う。
韓国の歴史教科書を見ると、「わが国の進んだ文化を日本に伝えてあげた」という表現がびっくりするほど多いから。
2、「パルリパルリ(早く早く)」
そして、「パルリパルリ(早く早く)」という韓国人の気質。
韓国人を表現する言葉と言うことで有名なフレーズがあります。
「パルリパルリ」
です。どういう意味かと言うと、「早く早く」という意味です。
韓国人ってそれだけ、せっかちということなんですよね。
ボク友人の韓国人も、スマホのネット接続がちょっとでも遅いと「ああ~、イライラする~、本当に韓国の通信会社はダメですねえ」と怒りだす。
韓国にはこんな「パルリパルリ」の人が本当にたくさんいる。
韓国人としては、韓国文化が世界に広がるという「韓文化の世界化」を願っている。
でも、それが実現するまでにはなだ時間がかかる。
韓国人としては、「韓文化の世界化」までなかなか待っていられない。
だから、日本の伝統文化の中から韓国にあるものと似たものを見つけては、強引に関連づけて「韓国が源流」とやってしまう。
「日本文化は世界から世界的な評価を受けている。でもあれは、もとは朝鮮(韓国)のもの。だから、自分たちの文化が世界から評価を受けているようなもの」
ちょっと極端な表現だけどこんな感じだと思う。
そう思うことよって、韓国人としては「誇らしくて、気持ちが良い」という精神的な満足を得られる。
2016年に、韓国のサムスン電子が致命的な大失敗をしている。
この背後には「パルリパルリ(早く早く!)」の韓国人気質があるように思う。
中央日報の記事(2016年10月12日)から。
<ギャラクシーノート7生産中止>スピード第一主義が災い…原因診断も交換も性急だった(1)
「スピード第一主義でスマートフォン市場を征したサムスン電子が、スピード第一主義のために最大の危機を迎えた」。
韓国のある経営学者はスマートフォン世界1位のサムスン電子が主力モデルの生産中止という事態を迎えることになった背景をこのように整理した。
3、甘え
韓国は、私の見たところ、日本以上に「甘えの文化」に見えるのです。
日本と韓国との交渉を見聞きしていると、最後に韓国側が「日本は金持ちなのだから(譲ってくれてもいいではないか)」というようなことを言う場合があります。「つきあいきれない韓国人 渡辺晶平」
韓国人の日本への甘え。
それはきっとある。
韓国人のつき合い方を見ていると、「友だちなんだら、このくらいやってくれてもいいじゃん」という気持ち(甘え)がよくある。
特に親族で成功した人に対しては、「これくらいしてもらって当たり前」という甘えが本当に強いと思う。
具体的に言ったら、親族のだれかが成功したらまわりの人がその成功者にお金をねだる。
韓国人にとっては、これが「情」というもので良いことなのかもしれない。
けど日本人のボクからすると、「もうちょっと距離をとって、つき合おうよ」とか「親しき中にも遠慮アリ」とか思ってしまう。
韓国人が「あの日本文化の起源は韓国にある」と言うのも、ある意味日本に対する親近感のあらわれだと思う。
そのことから、「これくらい言ってもいいじゃん」という甘えが根底にあるように思う。
だから甘えがあっても、それほど悪気はないかもしれない。
ちなみに2016年7月には、韓国のテレビ番組で「たくあんは韓国が起源」とする番組があったという。
たくあんは日本の食べ物?その始まりは韓国人…江戸時代の日本に渡った高句麗僧侶・澤庵の名前が由来
*リンク先は韓国語。
でも、このテレビ番組でいっている内容があまりにひどい。
「タンムジ(たくあん)の由来は千年を越えて、高句麗時代にさかのぼります」「当時、高句麗には「テクアム」という僧侶がいました」
「 彼は、仏教を伝播するために日本に渡ります」
という感じで番組が進んでいく。
ちなみに、日本に初めて仏教を伝えたのは高句麗ではなくて百済。
そしてこう言う。
「彼が訪れた日本は大きな戦いが非常に頻繁にあった江戸時代でした」
千年前の日本は平安時代。
でもって、江戸時代は「パックス・エドガワーナ(徳川の平和)」とよばれるほどの平和な時代だった。
戦国時代と間違ってるな?
さらにいえば、この番組の話は江戸時代の「たくあん和尚」とごちゃ混ぜになっていると思う。
江戸時代に臨済宗の僧・沢庵宗彭(1573年-1646年)が考案したという言い伝えがある。
(ウィキペディア)
こんなレベル。
でも韓国人は「日本のたくあんは韓国が起源」なんてことを信じちゃうんだろうなあ。
困ったもんだ。
こちらもどうぞ。
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