違法な路上パフォーマンスで海外を旅する日本人は、もう消えるべき。

 

世界のどこの国にも「すげー迷惑!」という人間はいる。

ところで、この「迷惑(めいわく)」という言葉はもともと仏教の言葉だった。

仏教の真理が分からなくなって、迷いとまどっている様子を「迷惑」と表現したらしい。
親鸞の「教行信証」にはこう書いてある。

「悲しきかな、愚禿鸞(ぐとくらん)、愛欲の広海に沈没し、名利の大山に迷惑して」

「悲しいことに、愚かなわたし親鸞は、私利私欲にとらわれてしまって・・・」という意味だろう。

この仏教の言葉が今の日本語の「迷惑」になった。

平成の現代、私利私欲にとらわれた旅人のせいで、多くの旅行者が迷惑をしている。

 

2017年の7月23日の「グローバルニュースアジア」によると、タイを訪れる欧米人の旅行者の間で、ちょっとした混乱が広がっているという。
*この記事は下にある。

というのは、タイに入国する時、職員に2万バーツ(約6万6千円)を見せるように求められているから。
これは陸路だけではなくて、飛行機でタイに入国するときも同じ。

2万バーツの所持金がなかった旅行者は、タイへの入国を拒否されることもある。
実際、少なくない欧米人が門前払いをくらっているという。

入国を拒否されたら、もとの国に戻るしかない。
それで欧米人の間で、パニックが起きているらしい。

 

これまでタイ入の国でこんな条件はなかった。
なんで突然、タイは欧米の旅行者にこんなことをするようになったのか?

そこには、違法な路上パフォーマンスをおこなう外国人旅行者の存在がある。

彼らは滞在している街の路上に出て、歌や踊りや大道芸などを見せて通行人からチップをもらっている。
そしてそれを旅の資金にする。
そうやって旅を続けているバックパッカーが今、大きな問題になっている。

 

でも、ここで注意!
ちゃんと許可証をもらって路上パフォーマンスをおこなう旅人はまったく問題ない。
くわしいことはこのブログをどうぞ。

外国人singerの嘆き

 

合法的に路上ライブをすることはもちろんOK。

多くの人に迷惑をかけているのは、許可証を取らないで路上パフォーマンスをする違法バックパッカーだ。

これは不法就労にあたる。
日本で不法就労をした外国人は、警察に捕まって国外退去を命じられてもおかしくはない。
だから彼らは旅人やバックパッカーというより、犯罪者と呼んだほうが正しい。

 

なかには、物乞いをして旅の資金を稼ぐ外国人旅行者もいるという。

こうした旅人のことを、バックパッカーではなくて、「ベッグ(物乞いをする)パッカー」と呼ぶ海外メディアもある。

The Western backpackers – who have been branded ‘beg-packers’ on social media – have been singing in the streets and even selling postcards in a bid to fund their trips.

‘Beg-packers’ are begging on the streets to fund round-the-world travels

ベッグパッカーのご尊顔は上の記事を見てほしい。
こういう旅行者せいで、タイに入国拒否される人が出ている。

 

タイでは今、こうした欧米人のベッグパッカーの存在が社会問題になっている。
グローバルニュースアジアの記事から。

現在タイでは、欧米人バッグパッカーが沿道で物乞いやパフォーマンスをして旅行代を稼ぐケースが増加している。彼らはBeg Packer(乞食パッカー)と呼ばれている。

【タイ】貧乏旅行者お断り! 入国時に所持金提示を強化

人々を怒らせているのはベッグパッカーだけではない。
許可なしで英語教師をする外国人も問題視されている。

しかもそうした違法な路上パフォーマンスをする旅人は、悪びれることなく、その様子を自分のSNSで発信しているという。

自分の不法行為を隠すのではなくて、ブログやフェイスブックに投稿している。
彼らはもう倫理観がマヒしてしまって、罪の意識を感じられないのだろう。

タイ当局が欧米人の旅行者が入国するさいに、所持金の提示を求めるようになった背景にはこれがある。
違法な行為をする旅人が増え、もう無視することができくなってしまった。

 

くり返しになるけど、悪いのは違法な路上パフォーマーだ。

ちゃんと許可をもらって、路上ライブや大道芸をしている旅人はまったく問題ない。

海外を旅行する日本人のブログを見ていると、許可をもらわないで路上ライブやパフォーマンスをしているバックパッカーが多いように思う。

 

海外旅行のサイトにも、そうした違法行為をすすめるような記事がある。
ある記事では、ストリートパフォーマーになるために「5つの手順 」を紹介している。
場所を選ぶことやアイデアをしぼることなどについては書いてあるけど、もっとも大事な「許可をもらうこと」には一言も触れていない。

海外を旅行するバックパッカーのブログには、違法と知りつつ「いいから、路上をやっちゃえ」と書いているものもあった。
あきれるしかない。

 

そうしたベッグパッカーがタイで増えた結果、何の関係もない旅行者が入国を拒否されてしまっている。
今のところ、日本人で入国を拒否された人は出ていないらしい。

でも突然これが日本人にも適用されるかもしれない。

違法な路上パフォーマンスをおこなう日本人のバックパッカーが増えたら、他の日本人旅行者が入国できなくなるおそれがある。
そうなると、その人はそのまま日本に戻らないといけない。

 

もう、旅人の違法行為を黙認していい段階ではない。
不法就労でお金をかせぎながら旅をするのは、カッコイイことではない。

彼らのせいで普通のバックパッカーも、一般の日本人からにらまれるかもしれない。
そうなったら、日本の旅人文化も衰退するだろう。

路上パフォーマンスをやるのなら、許可をもらって堂々とやったらいい。
日本のパスポートを使って犯罪行為をするな。

 

 

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20年前の旅との違い。現実の旅とネット上での旅とのギャップ。

日本人が海外旅行で差別を受けたら、抗議より公開しちゃえ。

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。