必読!台湾人が日本を好きな理由・日本人が台湾を好きな理由。

 

「ありがとう」と「ありがとう」の心で結ばれているのが日本と台湾の関係。
今回は多くの人にこのことを知ってほしいと思う。

最近、日テレニュース24でこんな報道(2017年9月7日)があった。

台湾はなぜ親日家多い?現地では―
*リンク切れ注意。

内容はタイトルそのまま。
台湾には、日本人から見て「なぜ?」と疑問に思うほど、日本を好きに思ってくれる人が多くいる。

その具体的な例として、この報道では、日本で地震が起こると台湾から多くの義捐金が送られることをあげている。

なんで台湾の人たちは、それほど日本を支援してくれるのか?
こんな声を紹介している。

「台湾と日本は家族のように思うし、家族が災難にあったとき、心から痛みがあふれてきて(五結郷・簡松樹郷長)」「今の台湾があるのは、日本が当時(統治時代に)たくさん建設してくれたから、今の台湾がある。日本をすごく尊敬しています(陳さん・84歳)」

(中略)日本と台湾の交流に詳しく、去年まで台湾の最高司法機関のトップだった、頼浩敏さんはこう話す。

「日本と台湾は歴史的・地理的にも非常に緊密な関係がありまして、いざ日本が災難にあったとわかったら、直ちに感情的に反応を起こしますね」――

台湾はなぜ親日家多い?現地では―

台湾総督府(ウィキペディア)

 

ここで陳さんが、「日本統治時代」にふれている
日本は日清戦争後の1895年から1945年まで、台湾を統治していた。

その象徴が「台湾総督(そうとく)府」。

台湾総督府

台湾統治の官庁。1895年、台北に設置。初代台湾総督は樺山資紀。

当初は軍政をしいたが、1897年台湾総督府官制を定め、民生局後藤新平の下で統治体制を整備。隣保(隣や近所)組織を活用した警察制度、米・砂糖・樟脳・塩などの産業育成のほか、土地調査事業、同化・皇民化政策などを行った。

「日本史用語集 (山川出版)」

上の報道ではこの統治時代、日本が台湾に鉄道やダム、学校などのインフラを整備したこと紹介している。

烏山頭(うさんとう)ダムを建設した八田與一(はったよいち)という日本人は特に有名。

くわしくはこの記事を↓
八田與一 ~台湾で最も尊敬されている日本人

 

でもこの日本統治時代には負の面もある。
霧社事件(むしゃじけん)のような悲惨な事件も起きている。

 

日本の警察官が台湾の人たちに、日本式の農業を教えている。

 

台湾の学校。
警察官が教師になって教えることが多かった。
「日本の学校」と言われてもそのまま信じてしまいそう。

 

1923年(大正12年)、当時の皇太子(後の昭和天皇)を迎える準備をしている台湾の街。

 

先住民の人たちは皇太子に踊りを披露したらしい。

画像は「NKH 映像の世紀 11集」から。

 

「時間を守る」という感覚も日本統治時代に台湾にもたらされた。

画像は台湾の歴史教科書「認識台湾 (明石書店)」から。

 

日テレニュース24の報道に対して、ネットの掲示板にはこんな反応があった。

日台友好!

ありがとう台湾!

台湾には感謝しないとな

台湾と日本は家族です。

いつもありがとう台湾

今日のランチは台湾ラーメンにしよっと

海外旅行なんて行きたくないけど台湾だけは別

台湾人に感謝の言葉を書きこむ人が一番多い。

ちなみに、台湾には「台湾ラーメン」というものはない。
あれは名古屋で生まれたラーメン。

ただ、「台湾人は日本が大好き!」という期待を強く持ちすぎてはいけない。
それだと、台湾に行ったときにきっとガッカリする。

 

なかには日本人が台湾人を好きな理由をあげる人もいた。

王貞治氏の存在も大きかったかも。

李登輝氏も。

王貞治氏は野球界の英雄で、日本で初めて国民栄誉賞を受賞した人。

 

李登輝氏は台湾の政治家で、総統(1988~2000)をしていた。

Lee_Teng-hui_2004-cropped

李登輝(ウィキペディア)

 

李登輝氏は日本人以上に日本的な人。
こんなことを言っている。

私は、このような「日本精神」、すなわち、「義」を重んじ、「誠」をもって、率先垂範、実行躬行するという「大和魂」の精髄がいまなお脈々として「武士道」精神の中に生き残っていると信じ切っているからこそ、日本および日本人を愛し、尊敬しているのです

「日本賛辞の至言33撰 ごま書房」

 

「なんで日本人には、台湾を好きな人が多いのか?」

その理由として、東日本大震災のときに台湾の人たちが日本を支援してくれたことをあげる人も多い。

280億円の援助ありがとう
政府は何につかったかわからんけど

震災で支援してくれたのは事実
少なくとも俺自身は感謝してる

1番最初に救助を日本へ送ってくれたのは台湾

ありがとう台湾!

 

ここにある「280億円」が正確な数字か分からないけど、この地震のときに台湾から送られた義援金は200億円を超えている。
この金額は世界でもっとも多い。

日本が本当に本当に困っていた時、台湾が世界最多の支援をしてくれたことは、日本人として知っておいたほうがいい。
上のコメントを書き込んだ人たちはそのことを覚えている。

でも時がたつと、こうした日本人は少なくなっていくだろう。
だからこのことは、何度でも書く必要があると思う。

 

でもそれだけではない。
ボクが伝えたいことが他にもう1つある。

2011年に台湾人を対象に、「台湾にとって、今年最高に幸福な出来事はなにか?」というアンケート調査を行った。
その結果は「日本に送った義援金の額は台湾が世界で一番だった」こと。

サーチナの記事(2012年1月1日)

11年最高に幸福な出来事「日本への義援金が世界一」=台湾

台湾の人たちはこのことを、2011年の最高に幸福な出来事に選んでいる。
あ、目が汁が…。
こんな台湾人の気持ちを多くの日本人に知ってもらいたい! という思いで今回、こんな記事を書いてみた。

海外旅行は台湾へ行きましょう。

 

 

台湾人は義理堅い。
2019年の9月、蔡英文総統がツイッターで日本人にこんなメッセージを送った。

本日は、台湾中部の921大地震から20年です。日本から多くの支援をいただいたことは、今も我々の心に深く刻み込まれています。東日本大震災時、台湾人が被災地を支援したのは、20年前の日本の支援に勇気づけられたからです。今日は改めて心から感謝の気持ちを伝えます。「ありがとう!日本!」

こんなことを言われたら、台湾には好感を持つしかない。

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。